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新海誠の映画について思うこと

君の名は、天気の子、すずめの戸締まり…

話題にはなるし、ネタバレされるのは好きではないので一応見ている。


たしかに楽曲は素晴らしい。

RADWIMPSが織りなす珠玉の数々。特に三浦透子をボーカルに迎えた「天気の子」の祝祭/グランドエスケープは鳥肌ものだ。


しかし、あんまり面白いとは思っていなかった。

だから、総じて新海誠の作品は積極的に見たいとは思わず、これまであまり見てこなかった。

…そう、今日までは。




「秒速5センチメートル」を見た。

そこには等身大の、手触りのある人生が描かれていた。

自分の人生から失われた時間とこれから迎える時間が同時にそこにあった。




「言の葉の庭」をみた。

設定も舞台も短歌のやり取りも何もかもが“いとおかし”。

短く儚い、そして美しい物語だ。エンディングに流れる秦基博の「Rain」もたまらなく良い。

新宿御苑をもう一度歩きたくなった。




食わず嫌いは愚行である。

新海誠の古参ファンが昔は良かったという意見に今となっては首がもげるほど賛同する他ない。

軽率な判断でした。ごめんなさい。




新海誠は新宿が舞台として出てくることが多いように思う。

きっと思い入れがあるのか、住んでいだことがあるのか。それとも、今も住んでいるのか。

そんな少し調べれば分かるようなことを調べず書き続けるこの怠惰こそ、今まで新海誠を2016年以降の作品のみで判断してしまっていた理由であろう。




【追記】新宿を描く理由

「単純に、僕が新宿を好きだというのが一番の理由です。長野の田舎で育って、上京して最初に行った街が新宿でした。僕は1992年くらいに東京に来たんですが、新宿都庁がちょうど出来上がったころで。『シティーハンター』の街という印象もあって、新宿駅の掲示板には必ず『XYZ…』なんて書かれたりしていたころですね(笑)。そういった勢いのある街で、僕は新宿に憧れがあったんです。なので、どうしても新宿が自分の作品に出てきてしまうのは、新宿が好きだし、自分も近くに住んでいるし、普段よく目にしている風景だから。そして新宿というのは、包容力のある街だという気もしています。老若男女、外国人の方もいて、いろいろな職業の人がいる。清濁あわせのむような“寛容さ”を感じています。帆高のような男の子にとっては怖い街かもしれませんが、僕にとって新宿は、歩いているだけで少し安心する街です」

引用元:『天気の子』新海誠監督に、読者の疑問をぶつけてきた!


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