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猫2匹を引き取った。4歳の姉妹。離婚前に子猫の時に保護して暮らしていたのだが2年ほど会えない月日を経て、また一緒に暮らせるようになった。

離婚後、私というサンドバッグを失った元夫は物や動物にあたるようになった。殴りはしないものの大声をあげて怒鳴ったり首を掴んでキレ散らかしていたようだ。(本人が言っていた)

それでなくても日常的に怒鳴り声の聞こえる家に、ずっとケージに入れられ滅多に出してもらえず2匹くっついて暮らしていたようだった。

その事実を知ったのは離婚後で、女ができたからと家に入ることを止め始め、家族に会うことすら出来なくなってから。

本当に許せなかった。ペット可物件に住んでいなかったからどうにか救えないかと、保護猫活動をしている人何人にも相談したがなかなかうまくいかず、今回の引越しで猫2匹飼える場所に住めたので、私が引き取ることにした。

少し時間がかかってしまったが、私が引き取れてよかった。家が大きくなったので一部屋丸ごと猫たちがくつろげる部屋にし、思う存分幸せな暮らしを味わってもらっている。

よくいたずらしては怒鳴られていた方の子は少し今もビクビクしているが、「もう怖くないよ」と声をかけていると撫でて撫でて、と寄ってきてくれるようになった。

猫たちは私を思い出したのか、新しい飼い主だと思ってるのかはわからないが今日で3日目。ずいぶんと気ままに暮らしているので安堵した。

元夫は子猫の時に引き取ることが決まった頃、暴れて数日失踪した。なぜ自分を優先しないのかと、めちゃくちゃな理由を怒鳴り散らしながら。

自分は他の動物をたくさん飼っているのに、私が猫を飼うことがショッキングだったようだ。ちなみに、引き取る前にきちんと相談して了承も得ていた。

それなのに暴走した。あれは、過去に愛されなかった記憶などがあるのだろうか。

あの男のことは心底どうでもいいが、家族を人質に取られている以上無下にはできない。

サンドバッグだった私がいなくなり、猫がいなくなり、家族に手を出したら私が連れに来ることを知っているだろうから、次のターゲットは間違いなく女になるだろう。

人は簡単に変われない。自分より弱いものに暴力を振るう人間なんて、適切な治療でもしない限りは一生そのままだ。

先日DVの事実の取材を受けた。全国に流れるそうだ。DVに悩む人に届けばいいと願う心の裏には元夫ともども一族中で恥をかけばいいと、そう思った。

馬鹿みたいに怒鳴り殴ることしか脳がなく、動物すら自分の機嫌をあしらうことができない本当にまぬけで低脳だ。

なぜ結婚したのかと言われれば、私の顔を提供した時に綺麗な仕上がりになるであろう遺伝子を持っていたからだ。私は醜形恐怖だったことがあるので、顔の悩みを減らして子をこの世に生まれさせてあげたかった。それしかない。

若い頃の私は見た目なんてどうでもいいと、大きな声では言えなかった。それゆえに地獄を見たのだから、私だって頭が足りずまぬけだった。

今はそんな間違いはしないし、見た目も綺麗で中身も穏やかな人がそばにいる。馬鹿馬鹿しい呪縛からもっと早く逃れられたらよかったな。

とにかく今は猫たちに幸せになってもらいたい。

山口葵

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