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cafeペチカ の世界

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森宮雨
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cafeペチカ と お客さま ③

cafeペチカ と お客さま ③

「おれもう行くわ。思いっきりボール蹴りたい気分！」
そう言ってカンタはサッカーボールを抱えて
「ごちそうさまでした！」
とレジのところに行きました。
キッチンから出てきたミナミさんが、
「今日はお代はいただかない日なの」
と言いました。
ナズナさんも隣にやってきてにこにこします。
「今日は特別な日だから」
「えっ、いいんですか」
ユメコさんも言いました。
「いいんだよ。そのかわり素敵な毎日を送って

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森宮雨

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cafe ペチカ　と　お客さま　②

cafe ペチカ　と　お客さま　②

ユメコさんは、カンタとジャックのそばまで来て、
「何年生？」
と聞きました。
「中学１年です」
ジャックが答えると、
ユメコさんはニッコリうなずいて、カウンターの向こうに入って行きました。

まもなく、ユメコさんが小皿をふたつお盆にのせて運んできました。
目の前に出されたものを見て、カンタはおどろきました。

そのお皿は、カンタがちいさいころ保育園のイベントで
おかあさんと一緒に作ったものだったの

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森宮雨

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cafe ペチカ　と　お客さま　①

cafe ペチカ　と　お客さま　①

cafeペチカは、急な石段を下ったところにある、ちいさなお店です。

狭い階段をはさんだ向こう側はちいさな古びた教会で、ペチカの隣はたまにしか開いていない古本屋さんです。

黄土色の煉瓦に囲まれたペチカ。
クロウサギの形をした看板に、『cafe ペチカ』と記してあります。
窓の外枠には、つたの葉っぱも絡んでいます。

ひっそりと息をしているようなこのお店には、いったいどんな物語があるのでしょう。

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