悲しい町暮らし

悲しい町暮らし

最近の記事

5月

雨の日が多くなってきて、本格的に季節が変わろうとしているのを感じる。 この季節がとても好きだ。 私が生まれた季節。 心も体もバランスを崩しやすい季節だが、その不安定さやこの鬱々とした空気からどんよりとした微睡みまでもが愛おしかった。 眠くて眠くて1日中眠りこけて、その全てを低気圧のせいにした。 猫が時々やってきて、私の布団に潜ったかと思えば数分もしないうちに出ていった。 やらなきゃいけないことがずっと頭の片隅に居座っている。 時折ふっと思い出しては逃げるように布団に潜った。

    • かなしいことだけじゃなくて明るいことも書きたいのに、それを書くにはもう少し覚悟が必要らしかった。 春が来て、ふわふわとしていて、つらいのかつらくないのか分からなかった。 泣きながら母に不安だと話したとき、病院に行こっか、と言ってもらえてとても安心した、のに、母は私が病院に行くのに前向きではないらしいという話を父から聞いてまた泣いた。 申し訳ないってずっと思ってる。 私の奥にまで罪悪感が根を張っている。 通信制の大学に進学しました。 がんばるぞ、って思ってがんばろうとしたら

      • やさしい人

        悲しい気持ちをそのまま悲しいって言わなくなったのはいつからだろうか。 相変わらず日記は書いている、が、それを公開したいと思わなくなった。 他人の目を気にせずに書いていい私だけの日記ですら、頭に色んな批判が浮かんで、言い訳するように言葉を書いてしまう。 人の心の裏の裏はただの表だったりして、みたいに、裏まできちんとしてないとそれが表に出てきてしまうような気がして、私の全部が見透かされてるような気がして逃げるように自分の内側に引きこもった。 前に、母が私の肌について指摘してき

        • 君ありて幸福

          ばあちゃんが亡くなった。 85歳だった。 4月24日、私と同じ春生まれのばあちゃん。 優しくて、少し心配性なばあちゃんだった。 「碧ちゃんはやさしいね」「碧ちゃんはかわいいね」っていつも言ってくれた。 亡くなる前の日にお話することができたのだけど、その時も消え入りそうな声で「碧ちゃんはかわいいね」って言ってくれたの。 ばあちゃんは神道なので神葬祭を行った。 宮司さんがばあちゃんの代わりにばあちゃんの言葉を届けてくれた。 「何回もお見送りしないでね。隠世へは行きたくないんだよ

          コーヒーを飲めるようになりたい☕️

          2023.9.17 大人は何もわかってくれない。 ずっとそうだった。 小2のとき、私は少しだけ学校に行けなくなった。 毎日のようにお母さんが迎えにきてくれて早退した。 この頃のことはあんまり覚えてないけど、行けなくなった理由はちょっとだけ覚えてる。 お母さんが言うトンチンカンな私の学校に行けなくなった理由を、私はいまだに訂正できていない。 お父さんは私が学校に行けなくなっていたことすら知らなかった。 たった数ヶ月のことだった。 このあと私は何もなかったかのように学校に通える

          コーヒーを飲めるようになりたい☕️

          東京の歩き方

          2023.9.13 東京に行った。 お笑いを観に行った。 片道2時間、ごとごと電車に揺られた。 私は弱いので東京に行くと死にたくなる。 東京の歩き方がわからない。 なんでみんな真っ直ぐ歩けるの。 よたよた、人を避けたり避けてもらったりしながら、私にしては早いスピードでズンズン歩いた。 ズンズン歩いていたら道を間違えた、らしい。 Googleマップがぐるぐるしちゃって、一緒に私もぐるぐるした。 警備員さんみたいな人が道を教えてくれた。 やさしい。 ありがとう。 あの警備員さんに

          東京の歩き方

          19歳の夏-暮れ

          2023.8.31 19歳の夏が終わる。 きっともう少し暑さがだらだらと続くのだろう。 まだクーラーはつけているし蝉も鳴いてるけれど、それでも確かに夏が終わろうとしている。 本当に夏が終わってしまう前に、この夏を振り返ろうと思う。 薬が効いていたのか、ただただ夏だったからなのか、比較的安定していた。 どうしようもない世界のことや、心ない言葉に涙がぽろぽろしてしまうこともあったが、それでも私はちゃんと歩けてた。 夜に寝て朝に起きられるようになって、私はとても健やかに過ごしてい

          19歳の夏-暮れ

          渦🌀

          2023.8.9 死にたい、と思う。 最近は死にたいが近すぎるから自分でも気づかなくて、音楽が「死にたい」と歌ってるのを聴いて自分が死にたいことに気づく。 本当に死にたいのか?と自分に聞いてみる。 たぶん、死にたくない。 体の居心地が悪くて、わかんないけどずっと変な感じで、私が私である気がしなくて気持ち悪い。 ここに書いてることも本当かどうかわからない。 そんなにつらいわけじゃない、はず。 それは低気圧のせいで、生理のせいで、眠れないせいで、寝すぎているせいで、私のせい

          朝を食べる

          2023.8.5 お母さんと夜にドライブに行くのが好き。 夜の道路は信号機の色の違いがわかりやすい。 信号機は3色ある。 抹茶とメロンソーダとラムネ。 もっとあるのかな。 みつけてみたいな。 夜の道路を走るトラックはみんなちっちゃいリボンをつけてる。 それがかわいくって好き。 ネイルのことはマニキュアって言いたいし、コスメのことはつい照れてお化粧品って言ってしまう。 パスタは言える。 たまにスパゲッティとも言う。 モーニングも言える。 たまにモーニングを食べるって表現をして

          朝を食べる

          最近どう?

          2023.7.26 鬱すぎる、と思って、そんな言い方をする自分に嫌気がさした。 昨日はすごく調子が悪くてずっと横になっていた。 頭も体も心も重くて、それらを全て重力のせいにした。 ここ最近心がぎゅっとなってしまうような夢ばかり見る。 夢から覚めて、あれが夢だったことに安心する。 寺田寛明が手品をしてたのだけがちょっとよかった。 時々自分が女であることがどうしようもなく気持ち悪くなる。 可愛くなりたいけど女でありたいわけじゃないよ。 わたしはわたしでいたい。 性別とか、あん

          最近どう?

          真っ赤なポスト

          2023.7.18 今日は手紙を1通ポストに投函してきた。 ちょうどお昼、いちばん暑い時間に歩いてポストまで行った。 失敗したかな〜って思ったけど、周りの景色がすごく鮮やかだったからまあいっかって許すことにした。 真っ赤なポストに水色の手紙を投函した。 夏って彩度が高い。 青々とした葉っぱや真っ白な雲にいちいち感動した。 私以外の全部がキラキラしてた。 暑くって、自分の輪郭も正確に認識できなくて、周りの景色に溶けながらちょっとの間だけ私もキラキラしてた、かも? 夏の色鮮やか

          真っ赤なポスト

          キャラメル

          2023.7.8 私も、あの子もこの子も大丈夫じゃないでしょ、大丈夫なわけないじゃんね。 死んじゃいたくなるよ。 キャラメル食べたらもう死のう、ね。 でもね、やっぱり大丈夫なんだよ。 大丈夫なの。 もう一回ちゃんと病院行くことにしたよ。 なんにもならないかもしれないけど。 お父さんやお母さんは必要ないって言うけど。 9ヶ月も空いたからもう一回問診票書くんだってさ! 泣きたくなっちゃうね。 お母さんは私と家にいてくれないから、お母さんと一緒にいるためには一緒に出かけるしか

          キャラメル

          19歳の夏

          2023.7.5 最近よく学校の夢を見る。 中学だったり、高校だったり、ごちゃまぜだったり。 その度にあの感覚が戻ってくる。 その度に涙がでるの。 保健室。 隣で先生がパソコンをカタカタと打つ音が聞こえて、遠くからぼんやりと授業の声が聞こえて。 たまに担任の先生が私の様子を確認しに来る。 あの先生は私の名前を少し間違えていた。 どーでもいいんだけどさ。 じめっとした日が続くね。 雨が降りそうで降らなかったり、どしゃ降りになったり。 夏が来るね。 19歳の夏。 10代最後の

          19歳の夏

          雨☔️

          2023.6.15 なんにもない。 あまりになんにもない。 予定がないだけじゃなくて私自身もなんにもない。 日記が書けない。 毎日日記をつけているのだけれど、ここ最近全然書けない。 できごとは書けるのに、そのとき私が考えたこととか私の気持ちとか、そういうのが書けない。 からっぽ。 でもその分深く落ち込んではいない。 これはいいことなのか? これがいいことなのだとしたらあまりに虚しい。 気を抜くと全部を雨のせいにしたくなる。 してしまえばいいのだけど、雨も荷が重いよ、きっと。

          雨☔️

          卒業

          2023.3.24 高校を卒業できることが確定した。 私は色々あって、学校に通いながら私のままでいることができなくなってしまったので通信制の高校に転校した。 もうずっとだめだったけど、それでも前の学校にしがみついてしがみついて、ボロボロになって耐えられなくなって逃げた。 あと一年だった。 でもどうしてもあと一年頑張ることができなかった。 卒業が決まったので、私は前の学校の通学時に使っていたリュックを開けてみた。 学校に行こうと思って準備した教科書やノート、プリント、提出する

          卒業

          青い日と私だけの孤独

          2022.10.23 昨日はとっても早く寝た。 小学生の時でももう少し遅くまで起きてた気がする。 だから少し早く起きられた。 早く起きたのに10時間くらい寝てたみたい。 ちょっとお得な気持ち。 早く起きられたので父と母とドトールにモーニングを食べに行ってきた。 私はフレンチトーストとミルクティーのセットを頼んだ。 父が美味しそうと言っていたので一切れあげた。 帰ってきたらすごく眠くて気持ち悪かった。 (ちょっとモーニングを食べてる時から気持ち悪かったけど) おしゃれで優雅な

          青い日と私だけの孤独