リボン

私に訪れた「時の渦」は
あるリボンの中に編み込まれている。
昔聴いたメロディのなか
窓の外にある木漏れ日
ドアを開けて歩いた日のそよ風
あの人が恋しいと泣いた夜の月の雫
絶望し未来が見えない夕暮れのオレンジ
気まぐれに気が晴れた日曜の午前の空気の匂い
そんなリボンのようなものが
こころにある

全てのリボンはクルクル巻いて収納されているが
いつか
命からがら贈りあう想いや笑顔のような
華やかな
ひとりの存在感となり
ひとつ
リボンを広げると
1本の線となりその時の生きていた道のりが見つかった
命の輝きはひとつとは限らず

そのリボンは人生を飾り
道のりを示し
思い出や懐かしさのなかに
乗り込む未来型乗り物みたい

こころのリボン

無限に広がっていくリボンはこころの在り方さえ教えてくれる
あなたの今日は何色ですか

リボンがまたひとつ贈り物として届くかもしれない

新しい私が始まったのなら

新しい扉をひらくプレゼント