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「結婚する ≠ 嫁になる」になったのは、いつからだろう

先日、ある女性から相談を受けました。
そこで思ったことを書いてみたいと思います。


A子さんとB子さんの話


先日相談を受けたA子さんは、現在56歳です。
25歳で結婚して以来、ご主人の家業をずっと手伝って来たそうです。

家業をしている敷地内に住み、
ご主人の両親や親戚、従業員、お客さん。。
30年余りに渡って、それこそ24時間
そんな関係性の中で暮らしてきました。

少し前に相談を受けたB子さん。

B子さんも、56歳です。
20代で結婚し、義理の両親「2世帯住宅」に住んでいます。

お二人のご主人は「長男」です。


さて、問題は。。


A子さん、B子さんは、どちらも義理の両親と関係はよく、
頼りにされています。

「家族」、それも自分が作った家族ではなく、
「元々あった夫の家族」の「一員」として生きてきた。

本人が現状に満足しているのなら、問題ありません。
しかし、お二人の悩みは、簡単にいうとこうです。

「そろそろ、自分の思うような暮らしがしたい。」


どうしてこうなっちゃったんだろう


いろいろな自分の「こうしたい」は、
叶えられなかった

そもそも、どうしてこうなっちゃったんだろう。

私にも思い当たることがあります。
偶然なのか、私もお二人とほぼ同い年です。
私も、元夫と結婚したのは25歳のときでした。

元夫はつき合っていたときから、
「いずれ(実家のある)名古屋に帰る。」
と言っていました。
若かった私は、
「そうなんだー。」
くらいに思っていました。

3年、4年とつき合い、結婚話が具体的になったとき、
彼は私を「両親に会わせる」と言いました。

私の両親にあいさつに行く前に、です。
私の両親は、
「女性の親にあいさつするのが先でしょ。」
と言っていましたが、
私は「順番なんてどうでも良い」と思っていました。

名古屋へ行き、彼の両親に会ったとき、
「結婚したら、名古屋に住むんだよね?」
と言われ、彼が
「俺はそうしたいと思ってる。」
と答えました。

彼の両親は、
「部屋もあるんだし、ここに住めばいい。」
と言いました。


「親」主導の結婚式


東京への帰り道、
どんよりとした気持ちだったのを憶えています。

「結婚したら名古屋に住むの?」
「ずっとそう言ってきたじゃん。」
そのうち、くらいに思ってた。。

そして、まだ二人とも東京に住んでいたにもかかわらず、
名古屋で結婚式をすることになり、
式の仲人や会場、衣装や引き出物の準備などを
彼の両親が率先して執り行ったのでした。

バカみたいな高さのケーキ
席に置く「名札」はテレホンカード(500円分)笑

来賓には、地元の町会議員を呼ぶ
仲人へのお礼のあいさつは、式翌日の「午前中」に必ず行くこと

誰のため?何のため?


みんなこう言っていた


そして結婚した1年後に、いつの間にかなされた「約束」通り、
名古屋へ引っ越しました。

「同居」だけはどうしてもイヤだったので、
別れる覚悟で彼に言い、阻止しましたが。

まるで当たり前のように「からめとられていた」
あれは、何だったんでしょう。

私の両親に会うより先に、彼の両親に私を会わせたのも、
「パワーバランス」の誇示だったのでしょうか?

今思えば、本当にばかばかしいことばかりです。
離婚もした今、何一つ良い思い出はありません。

しかし当時は、みんなこう言いました。

結婚式はやっておいた方がいいよ
向こうの家に入るんだから、上手くやりなさい
向こうで暮らすなら、向こうのしきたりに合わせなさい


若いときには、否定する材料を持ち合わせていない


A子さんは、こんな状況になったのは、
その時々で「適切な判断をしてこなかった」私のせい
全部、愚かな自分が招いた結果だと言います。

私も、なぜあんなに「からめとられていた」のか
本当に愚かだったと思います。

しかし、若いときには、違和感はあっても、
「大の大人」が「みんな」で言うことに、
反対するほどの材料を持ち合わせていない。
「個人」より「家族」の強かった30年前のこと。
なおさら「そんなものか」と思ったのです。

そう考えると、「晩婚化」は決して悪いことではないのかもしれませんね。

あの頃の私に言いたいです。
大人が言っていることは、全部間違っている。
あなたの違和感こそが、正しいのだと。


価値観は変わっている


いまは、どうでしょう?

「盆暮れ正月」「相手の実家」に行かない夫婦も増えました。

私が実家(青森)で母から聞いた話です。
近所の人の東京に住む「孫」が最近結婚した。
結婚式はしなかった。
(孫の)両親は、青森市(実家から車で2時間)内のレストランで、
二人と落合い、相手と顔合わせをした。

この二人は、「盆暮れ正月」どころか、結婚のあいさつさえ
「相手の実家」には行かないのです。

A子さん、B子さんに今後待ち受けていそうな「義理の親の介護」も、
「嫁」がする時代は、もう終わっています。

私の友人は、夫の両親の介護を、夫がしていました。
彼女と義理の両親の関係は良好でしたが、
「向こうが私に遠慮する」と言っていたし、
彼女の夫も「自分がする」と。

これは、彼女を「尊重」している現れではないでしょうか。

「嫁がするもの」にしてしまいたいのは、
既得権を持つ者の怠慢です。


さて、どうするか


価値観はガラリと変わりました。
私たちが結婚した25歳の10年後には、
すでに変わっていたと思います。

「家に嫁をもらう」なんて言ったら、
「時代錯誤!」といわれますよね。

入口が「嫁」だった。
固定化されて、30年あまり。。
ガラパゴスのように、ここだけ変わらない?

25歳で「嫁」として始まってしまったら、
その後60年以上も「嫁」であり続けないといけない

「嫁」でない、「あなた」を取り戻しましょう。
いまこそ、立ち上がるときです。

あなたの人生の主役は、あなたなんですよ。

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