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出会いと涙。

入院生活8日目。
今日の作業療法は水彩画だった。
私はプリンセスの塗り絵に水彩絵の具で色をつけていた。
作業の終わり頃、私の絵を見て声をかけてくださったYさん。それから、Yさんが、一緒にお昼食べましょうと言ってくださったので、一緒にデイルームで食べることになった。
私が個室から出て食べるのはこれが初めてだった。

昼食後、Yさんはいろいろ私に話しかけてくださった。
これまでのこと、家族のこと、病気のこと。
私はほとんど話を聞いているだけだったが、会話することがとても楽しかった。
入院生活で、個室に閉じこもっていて、人と話す機会が今までなかったからだ。
そのYさんだが、私と同じ統合失調症だった。
お薬の副作用で呂律が回ってないことが多く、聞き取れない言葉も多かったが、言いたいことは分かるし、何より、私にこんなに話しかけてくれる、それが嬉しかったのだ。
そして、私の体調の変化にも敏感に気づいてくださり、私が疲れたのか、首の前後ろに発疹が出ていたのを見て、何かあったの?と優しく声をかけてくださって、私も統合失調症だと話していたので、分かるよ、全部、過去の自分みたい。とお姉ちゃんのように私をなだめてくれた。
私の腕の傷痕を見て、もう、辛いことは全部私に言ってね、と言ってくださって、涙が止まらなかった。
また、私が疲れた表情をしていたのか、それを見てくださっていたもう一人、Mさん。
Mさんは、長時間デイルームに出て疲れてないか、など、私を気遣ってくださり、その優しさに涙が溢れてしまった。

私は今日、作業療法に出席したことによって、いろんな出会いに巡り合うことができた。
勇気を出してデイルームに行けたこと、そしてYさんとお昼を過ごしたこと、Mさんに出会えたこと、全てがうまくいって、充実した一日で、とてもとても嬉しかった。
また明日から楽しい日々になりそう。


おやすみなさい。

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