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ピアノレッスンへの道vol.4〜ホールで響く豊かな音の作り方②〜

今回は「ホールで響く豊かな音」を目指して、ロシア奏法の実際の演奏方法をご紹介していく、第2回目となります。
ではさっそくはじめていきましょう♪

1.手の安定感

先述したように、ロシア奏法は身体の力を十分に抜いて演奏する演奏法でしたね。
このように言うと、身体がふにゃふにゃ、手もふにゃふにゃになるんじゃないか、と心配になる方もいらっしゃるでしょう。
そこで今回は、このロシア奏法でも手がしっかり安定するということを解説していきましょう。

ポイントは3つあります。
①手の中心に支点をつくる
②手の中に下敷き一枚分の緊張感
③逆ハの字をつくる


詳しく説明していきましょう。

手の中心に支点をつくるとは、手の平の真ん中の筋肉に緊張感を与えるということです。
もう少しわかりやすく言うと、緊張感とは、少し力を入れる感覚です。
この時に気をつけるポイントは、指は手の平と同時に緊張させない、ということです。指まで緊張させてしまうと、指の方に支点が流れていってしまい、手の中心に支点が無くなってしまいます。

手の中に一枚分の緊張感を与えるとは、手の平を固めすぎないのに加えて、少しの緊張感を保持するということです。

逆ハの字を作るとは、両手を出して、自分から見て逆のハの字型になるように手首を傾けます。
親指を前に出す感覚を持つとやりやすいですね。
こうすることによって、手指がグラグラせずピタッとくる感覚を味わうことができます。

このように、この3つのポイントを押さえると、手指がグラグラせず、ふにゃふにゃにならず、安定した手で弾けるようになります。

2.手首のしなやかさ

次に、手首のしなやかさとは何か、どんな状態か、なぜ必要なのか見ていきましょう。

まず、手首のしなやかさとは、手首が自由に脱力してスムーズに動かせるということです。手首を固めてロックしてしまわないということですね。

ではなぜ手首のしなやかさが必要なのでしょう。
例として、アルペジオを弾く時をイメージしてみましょう。アルペジオは曲中によく出てくる音型ですね。このアルペジオを弾く時、手首がガチガチに固まっていたらどうでしょう。到底スムーズに弾けそうにありませんね。
手首がしなやかに脱力できてないとうまく弾くことができません。

他にも、メロディーを弾く時、和音の移動をする時、スタッカート、スラーを弾く時、いろんな場面で有効活用できます。
手首をしなやかにするだけで、演奏自体がうまくなるんですね。

これは必見ですね♪

ところで、手首をしなやかにすると言いましたが、どのようにすればしなやかになるのでしょう。
ポイントは2つあります。

①前腕の屈筋でコントロールする
②手首が無重力状態で、鍵盤の上を浮遊した感覚を持つ


詳しく見ていきましょう。

まず前腕の屈筋とは、前腕の内側の筋肉のことです。ここをコントロールするとは、前腕の屈筋で手首を動かす、ということです。具体的に言うと、前腕の屈筋を動かすと手首も自動的に動く、という感覚を持つ、ということです。
ここで注意する点は、指先の方は意識しない、ということです。つまり、指先に力を入れず、指で鍵盤を押さえつけない、ということです。
つまり、意識するところは前腕の屈筋のみ、ということになりますね。

次に、手首が無重力状態というのは、手首の重力がなくなる、というくらい手首を楽に力を抜く、ということです。手首がロックされないようにします。
逆に手首が上に吊られた状態にならないように気をつけましょう。
手首は常に柔軟に、
例えばバスケットボールをドリブルするときのような状態にします。皆さんも実際に一度ボールをついてみるのもいいですね。

3.まとめ

今回は手の安定感と手首のしなやかさについて解説していきました。
手の中に緊張感を与え、手指は逆ハの字型にして安定感を出し、手首は常に柔軟に楽にしておく、というのがポイントでしたね。

次回は少し休憩として、特別コラム、「指を速く動かす方法!!」を書いていきたいと思います♪

次回もお楽しみに!


参考動画(YouTube)
ロシアピアニズム コーガピアノ道より

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