ゲームデザイン:反応の種類
ゲームは「インタラクティブなメディア」
ゲームは「インタラクティブなメディア」です。
※インタラクティブ=双方向性、対話性
ユーザーが入力した内容がゲーム側で処理され、モニターなどを通じて出力を返す。簡単に言えば、何かすればモニターの中の世界が変化する…「反応を返してくれる」のがゲームというメディアの特徴です。
「反応」という言葉の曖昧さ
ゲームは「インタラクティブ=反応を返すメディア」とも言えます。
ゲーム開発では多種多様な問題が発生しますが、多くが「反応不足」から生まれます。(反射神経の話ではありません)
敵にダメージを与えたかどうか分からない…
敵を踏みつけても気持ちよくない…
キャラを移動させるとなんとなくひっかかった感じがする…
強いボスを倒したのに報酬がしょぼく感じる…
これらはすべて「反応不足」から生じています。
しかし、「反応」という言葉で一括りにできるでしょうか?
おそらく別の要因、別の言葉を思い浮かべたのではないでしょうか。
フィードバック、リアクション、レスポンス、リワード…
「反応」は多くの意味を集めた言葉です。
問題が起きた際に適切に対処できるよう、「反応という言葉を解体し、用途ごとに区分け」してみましょう。
反応1:リアクション
まずは「リアクション」について考えてみましょう。
「reaction」「リ・アクション」…つまり「動作を伴った反応」です。
実際のゲーム要素としては以下のような内容が挙げられます。
敵にダメージを与えた際のノックバック
草むらを歩いた際に「草のエフェクト」が飛び散る
タルを斬りつけると派手に壊れる
歩いているNPCに接触すると、うろたえながらバランスを崩す
ゲームをプレイしていて「入力に対して刺激が乏しい」と感じたら「リアクション不足」かも知れません。
反応2:フィードバック
仕事で「フィードバックをもとに改善する」という使い方をする際、フィードバックとは「反応」というよりは「情報」です。フィードバックは「情報を主とした反応」と言えます。
実際のゲーム要素としては以下のような内容が挙げられます。
敵を攻撃した際のダメージ表示
NPCに話しかけた際の会話
課題クリア時のゲームの進行程度情報
ゲームをプレイしていて「過程がつまらない」「進んでいるのか分からない」と感じたら「フィードバック不足」かも知れません。
反応3:レスポンス
「response」も多様な意味を持ちますが、ここでは「コントローラーの入力に対する画面出力の感触」をレスポンスと呼びたいと思います。
実際のゲーム要素としては以下のような内容が挙げられます。
移動挙動
パンチやジャンプといったアクションの発動までの時間
メニューの展開速度、アニメーション待ち時間
ゲームをプレイしていて「触っててストレスが溜まる」「ラグい」と感じたら「レスポンス不足」かも知れません。
まとめ
ゲームはインタラクティブなメディアである
インタラクティブは「反応」とも言いかえられる
「反応」は大きくて曖昧な言葉である
「反応」はたとえば「リアクション」「フィードバック」「レスポンス」に分けることができる
ここで紹介した以外にも「リワード」や「エフェクト(影響)」など、他にも区分けできる「反応」があるかも知れません。
おまけ
実に大事な考えだと思いましたのでご紹介…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?