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「コーンスープが教えてくれたもの」


 寒い夜道、自動販売機のコーンスープに、目が留まった.

 「身体が温まり、心地よい甘さに包まれる.」

・ ・ ・

 そんなイメージを頭の中で
 膨らませているうちに、

 私はボタンを押していた.

 大きな無機質な機械から
 小さな温かい缶のコーンスープが出てきた.


 寒い夜道、温かいコーンスープを飲む幸せ.

 それは、寒い地域に住む人々へ与えられる、
 神様からの最高のプレゼントだろう.


 そして、コーンスープは
 私に色々なことを教えてくれた.

 温かさに包まれつつも、
 だんだんと冷めてくる.

・ ・ ・

 仕方がない.
 外は寒いのだから.


 缶の中身が冷えるのも、
 やむを得ないのだ.

 ただ、別の意味でも冷めてくる.

 誰しもが、経験するであろう.


 最後に缶に残ったコーンについてだ.

 
 必ずといっていいほど、缶に
 高確率で、コーンが残される.


 残っているコーンのことを考えると、
 やるせない気持ちになる.

 いったい、彼らをどうすればいいのか.


 竹串があればそれで刺して
 コーンを取り出せるかもしれない.

 ただ、常に竹串を持っているわけではない.

 そのまま、捨てるのも
 何だかモヤモヤする

・ ・ ・

 缶に残ったコーン.

 さっきまで、温かい気持ちになっていたが、
 垂直に缶を立てて、最後の一滴を飲み干した後、
 複雑な心境で、空き缶のゴミ箱に入れる.

 コーンスープが教えてくれたもの、
 それは、
 温かさは続かないということ.
 問題に対処する手立ては、

 浮かんでも、それをすぐ実行に
 うつせないこともあるということ.
 そして、正解はないということ.
 
 缶のコーンスープ1本で、
 人は、幸せを感じ、様々な考えを巡らせる.


  

 どうやったら、コーンが缶に残らないか.
 きっと、そんなこと考えている人は、
 私だけなのかもしれない.

 
 どなたか、缶のコーンが残らない方法もしくは、
 救出方法について、知っていたら、教えて欲しいです. 


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