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人工知能・機械学習と特許情報

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AIツールを活用した特許検索・特許調査や特許分析の現状や、AIツールをどのように活用したら良いのか等の考え方について紹介していきます。また特許出願状況から見た人工知能・機械学習や… もっと読む
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記事一覧

ニュースに関する特許をサクッと探してみる-Tokkyo.Ai・AIテキスト検索の活用-

「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。 今朝、X(Twitter)を見ていたら というニュースを見つけました。 テキストは以下のようになっています。 こういう場合は、このテキストをそのままTokkyo.AiのAIテキスト検索にかけてみると関連特許をサクっと見つけることができます。 トップページの[AI検索]のプルダウンメニューから[AIテキスト検索]を選択します。ちなみに[AIテキスト検索]を利用するためには無料のアカウ

特許庁「AI関連発明の出願状況調査」

「知財情報を組織の力に®」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。 先月末に特許庁の「AI関連発明の出願状況調査」がアップデートされました。 アップデート対象は、 とのことです。報告書概要や報告書本体の他にExcelデータも提供されていて、グラフの元データやリストも公開されています。 この報告書ではAI関連特許を特定するための以下のような概念図の他、 報告書の別添として、 別添1(AI関連FI) 別添2(AIコアキーワード) 別添3(深層学習

特許検索・特許分析にChatGPTを使ってみる

「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。 2022年11月に公開されたChatGPTに注目が集まっています。 私も少し使ってみましたが、なかなかスゴいです。以下はパテントマップについて聞いた回答です。 今回は特許検索・特許分析にChatGPTをこんな感じで使えるのではないか?という現段階のアイデア・トライアルについてご紹介したいと思います。 1 ChatGPTの特許検索への活用

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ChatGPTの進化を確かめてみる-特許請求の範囲を書けるのか?-

「知財情報を組織の力に®」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。 とうとうGPT4がリリースされましたね。 ChatGPTについてはリリース当初から有料で利用していたのですが、以前のバージョンの際に以下のような記事を書いていました。 今回はGPT3.5からGPT4に進化したということで、特許請求の範囲が書けるのか?を確認してみました。 ちなみに私は弁理士ではありませんので、特許明細書作成を行っていません。あくまでGPTの進化を確認するために同じ質問

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特許庁の人工知能に関する取り組み-アクションプラン

「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。 先日、特許庁から特許庁における人工知能(AI)技術の活用に向けたアクション・プラン(令和4~8年度版)が公開されました。 以下が発表されたアクションプランです。 私の主業務は特許分析・コンサルティングなので、注目するのも調査・分析関係になります。このアクションプランの中では、 特許分類付与 先行技術調査①-概念検索、特許文献のランキング表示等 先行技術調査②-検索手法の高度化

人工知能関連特許出願の状況-特許庁「AI関連発明の出願状況調査2021年版」-

「知財情報を組織の力に🄬」をモットーに活動している知財情報コンサルタントの野崎です。 特許庁では2019年から人工知能関連特許の出願トレンドについて毎年公表しています。 昨日、2021年の最新版が公開されました(こちらのURLは固定のため、2022年夏以降に閲覧いただいていると2022年の最新版になっています)。 本調査では以下の①AIコア発明と②AI適用発明を対象としています。 ちなみにAIコア発明で用いているG06N(特定の計算モデルに基づくコンピュータ・システム

グローバル特許出願から見た人工知能に関する現状-人工知能学会全国大会2019・インダストリアルセッション

昨年6月に新潟県で開催された人工知能学会全国大会2019に、株式会社イーパテントはゴールドスポンサーとして参加しました。 その際、インダストリアルセッションにおいて表題の「グローバル特許出願から見た人工知能に関する現状」をプレゼンさせていただきました。 1年前のデータにはなりますが、参考になる点もあるかと思いますのでnoteにアップさせていただきます。 まず最初に、WIPO(世界知的所有権機構)が2019年1月に発表した人工知能に関するレポート「WIPO Technol

特許から見る人工知能(機械学習・深層学習)・量子コンピュータに関する最新トレンド

2020年10月29日に外国出願支援サービス主催「特許から見る人工知能・量子コンピュータに関する最新トレンド」というセミナーを開催しました。 セミナーを聴講できなかった方もいらっしゃると思うので、本記事ではセミナーで用いたスライドを用いて「特許から見る人工知能・量子コンピュータに関する最新トレンド」のエッセンスについて解説します。 単なる特許出願トレンドの紹介だけではなく、後半ではAIや量子コンピュータ分野を分析する際の考え方・テクニックについても解説していますので、ぜひ

野崎篤志の論文・論考-2024.3.30現在

ここでは、私がいままで執筆した論考の中でウェブサイト上で公開されていて無料で閲覧可能な論文・論考を紹介します(一部閲覧できないものも含む)。 2024年特許情報分析に基づく戦略立案と後発参入での勝機の見出し方 技術情報協会、後発で“勝つ”ための研究・知財戦略と経営層への説明・説得の仕方、2024年3月 2023年知財パーソンとしての基礎を固める 会社法務A2Z / 第一法規株式会社 編 (193) 20-21, 2023-06 ビジネスでも勉強でも役立つ Googl

AI・人工知能を活用した特許調査ツールとの付き合い方について考えてみる

日本で初めてAIを用いた特許調査ツールが登場したのは2015年秋でした。 それから5年が経過して、現在は様々なAIを活用した特許調査ツールが各社からリリースされています。 ちなみに、「なにをもって人工知能を活用」と言えるのか?については、あくまでも各社が人工知能と謳っていれば、を基準にしています。 AI特許調査ツールが普及すれば、特許調査業務はなくなるのか?と言えば、ないと思います。 私がそう考える理由について、ここでまとめておきたいと思います。 1.どういう目的で

AI・機械学習を活用した特許分析について考えてみる【前編】

以前、「AI・人工知能を活用した特許調査ツールとの付き合い方について考えてみる」というタイトルの記事を書きました。 こちらの記事では、 - 先行技術調査(出願前調査、審査請求前調査) - 無効資料調査・有効性調査 - 侵害防止調査・FTO の3種類の特許調査について、AI特許調査ツールの活用について私見を述べました。 前回の記事では特許分析について触れていなかったので、今回はAI・機械学習を活用した特許分析についての考えをまとめておきたいと思います。 1.機械学習を