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2023年は21本からスタート!2週間に1本(年間24本)投稿する!
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読書記録|読んだ感想?読んでみた感想?読んでみての感想?

読書記録|読んだ感想?読んでみた感想?読んでみての感想?

フィールド言語学者、巣ごもる。
著者・吉岡乾

第一言語,私の場合は日本語を使うときは,特段文法を意識することもなければ,発音を気にすることもない。文法に悩むことも,発音に悩むことも,ほとんどない。外国語が堪能というわけでもなく,日本語を客観的に捉える機会もそうそうない。

ただし,日本語の方言に関しては,ちょっぴり敏感だ。
良くないという意味の「いけない」が,いけない/いけん/いかん/あかん/か

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読書記録|我慢して生きるほど人生は長くない

読書記録|我慢して生きるほど人生は長くない

職場の人間が嫌になって,仕事終わりに買った本。

人を変えることはできない。
変えられるのは自分だけ。

苦しいときこそ,本を読む。

生きることが苦しくなっても,
生きることをやめないのであれば,
よりよく生きる方法をどうにか見つけていきたい。

ーーー

無茶な要求、不公平な取引をもちかけてくる他人にからのラインオーバーに敏感になろうネガティブな感情を抱いたとき、その感情を抱く自分を否定する解

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読書記録:バカロレアの哲学 「思考の型」で自ら考え,書く ー考えることを考える

読書記録:バカロレアの哲学 「思考の型」で自ら考え,書く ー考えることを考える

考えることを考える。
考えることを知りたくて,選んだ本のうちの一冊。

---

考えるとは何か?大人は言うのだ,ちゃんと考えなさい,って。

だけど,誰も,考え方は教えてくれない。
なのに,考えろだなんて言う。

答えのない,唯一の正解のない問いであふれている。

先が見えない社会において,
私たちは何をどのように考えればよいのか。

バカロレアの哲学をヒントに,考えることを考える。

バカロレ

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読書記録:哲学シンキングー考えるってどういうこと?

読書記録:哲学シンキングー考えるってどういうこと?

大人って何かにつけて,
ちゃんと考えなさい
なんて言う。

ちゃんとって,なんだ?
考えるって,なんだ?

考えることを知るための,ヒントとなる本書。

ーーー

「哲学シンキング」哲学シンキングとは,ビジネスや日々の現場で現れる,さまざまなモヤモヤの糸をひもとき,思考を前に進めるためのメソッドである。

どこに答えがあるのかわからない
何が「正しい」のかわからない

私たちが生きる世界は,
それ

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読書記録:世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

読書記録:世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

著者・カルロ・ロヴェッリ
訳者・冨永星
ISBN978-4-14-081881-7

数式が(ほとんど)出てこない,量子論。
イタリアの理論物理学者である著者カルロ・ロヴェッリ。

以前「世の中ががらりと変わって見える物理の本」を読んで以来,
彼の描く物理の世界に魅了されている。

物理の本でありながら,
ダーウィンが,レーニンが,シェイクスピアが登場する。

社会は効率を求めている。
だからこそ

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読書記録:面白くて眠れなくなる植物学

読書記録:面白くて眠れなくなる植物学

著者・稲垣栄洋
ISBN978−4−569−90104−6

植物を見たことがない人は,いない。
私たちは植物を食べるし,植物を育てるし,植物を愛でる。

植物に生かされていると言っても,過言ではない。

しかし,植物については,驚くほどに知らない。

なぜ紅葉するのか?
なぜ緑色なのか?
チョウチョはなぜ菜の葉にとまるのか?
お花畑といえば,なぜ春のイメージなのか?

本を読み終えたときには,

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読書記録:葉っぱはなぜこんな形なのか?

読書記録:葉っぱはなぜこんな形なのか?

著者・林将之
ISBN978-4-06-515669-8

タイトルそのまま,葉っぱの形の意味を考える。
葉っぱを観察してみると,いろいろな葉っぱがあることに気づく。

葉っぱは光合成の場であり,太陽を存分に浴びて,養分を作り出す役割を担っている。それにしたって,さまざまな形,大きさの葉っぱがある。

どんな戦略をとっているのだろうか?

ーーー

葉っぱのギザギザ葉っぱを描いてとい言われたら,ど

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読書記録:ちいさい言語学者の冒険

読書記録:ちいさい言語学者の冒険

著者・広瀬友紀
刊行日2017/03/17
ISBN9784000296595

私たちはいつの間にか言葉を身につけている。
ちいさい頃から日本に生きる人であれば,多くの人はいつの間にか日本語が使えるようになっている。しかし,日本語が使えるからと言って,日本語の文法を,日本語の特徴を理解しているかと言われると,うーん,まったく自信はない。

五段活用とかサ行変格活用とか,連用系とか連体形とか,小学

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読書記録:分類思考の世界

読書記録:分類思考の世界

書名・分類思考の世界 ーなぜヒトは万物を「種」に分けるのか
著者・三中信宏

私の関心を量的に表す付箋の数は,多かった。
しかし,私には難しくて,めげそうになりながら読み終えた。
(読み終えたと言っても,最後の方はビビッときたところは内容を読めたが,それ以外のところは斜め読みだった。)

そうだな,この読書記録を書こうとしている今も,何だか頭が痛くなるくらいには,私には難しかった。多分,内容は,著

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読書記録:「ファインマン物理学」を読む 力学と熱力学を中心として

読書記録:「ファインマン物理学」を読む 力学と熱力学を中心として

著者・竹内薫
出版・講談社
発行・2013.07.10
ISBN4-06-153256-1

ファインマン物理学
存在は知っていたけれど,なかなか手を出せずにいる。
そのファインマン物理学を読む,という本である。

サイエンス作家としてご活躍の竹内薫さんが著者ならば,
ファインマン物理学への入り口としていいかもしれないと,
人頼みの選書である。
(なんてったって,竹内薫さんの本は読みやすい)

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読書記録:図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか?

読書記録:図鑑を見ても名前がわからないのはなぜか?

著者・須黒達巳
出版・2022.02.15
発行・ベレ出版
ISBN978-4-86064-676-9

芽吹きの季節,もう新緑が美しくなってきた。
世界にはこんなにも生き物がいるのに,
その名前をほんのいくらかも知らない。

そして図鑑とにらめっこしてみる。
わかったような,わからないような。

さて,図鑑を見ても名前がわからないのはなぜだろう?

ーーー

名前を知ると,それを認識すると,世界

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読書記録:うつも肥満も腸内細菌に訊け!

読書記録:うつも肥満も腸内細菌に訊け!

著者・小澤祥司
出版・岩波書店
発行・2017.11.15
ISBN978−4−00−029667−0

腸内細菌ー善玉菌とか悪玉菌とか,なんとなく意識している人は少なくないのではないだろうか。
お腹の調子が良くないなと思ったら,ヨーグルトを食べてみたりして。
(たぶん,逆の人もいる。)

腸は第二の脳なんて表現したりする。
本書のタイトルは,なかなか激しいように感じる。
うつも肥満も腸内細菌に訊

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読書記録:江戸学入門 江戸の理系力

読書記録:江戸学入門 江戸の理系力

著者・洋泉社編集部編
発行・2014年4月9日
ISBN978−4−8003−0373−8

前回に引き続き,明治以前の日本の科学について。
特に精神性に着目をした読書記録としていきたい。

遊びから学問への高まり以前の記録でも書いたが,やはり遊びは欠かせないキーワードのようである。
日本の和算が発達した大きな要因のひとつは,遊びの文化だったという。

本書では「天地明察」の著者である冲方丁さんと

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読書記録:高校生のための人物に学ぶ日本の科学史

読書記録:高校生のための人物に学ぶ日本の科学史

編著・池内了
発行・2020.12.25
ISBN978−4−623−08746−4

学校教育で私たちが学ぶ科学というと,いわゆる西洋科学ー西洋で体系化された科学ーである。では日本に科学がなかったかというと,決してそういうわけではない。科学・技術・数学のいずれにおいても,日本独自の流れはあった。
漠然と,西洋科学は明治期に輸入されたものであり,鎖国中には西洋科学に触れる機会はほとんどなかったよう

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