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アノニマスオは何者で何目的なのか?(調子に乗って中編)

2023年は年頭から意外に忙しかった。日本には西暦と和暦があり、1月の年初と4月の年度初めがあり、個人的には正月の年初はそれほど重要な起点ではない(とはいっても自分の会社の決算初月ではあるのだが)。どちらかといえば、年度末の3月に向けて色々な物事を収束させて行くことが多い中で、会社の確定申告期限が2月末、個人の確定申告期限が3月15日と、ただでさえ雑務が多い時期に鬱陶しい限りだ。まあ、会社の決算期の設定は自由なので自業自得だが。
2023年は、年初から今まで見たこともないとんでもない補助金事務局(再構築ではなく、再構築とはレべチのイカレ具合)と、まさに無益なやりとりを重ねていた。度重なる実績報告の修正依頼、いちいち修正に期限を切ってくる。その期限が常軌を逸している(当日13:00までなど)。これを体験したことで以降再構築事務局に対する怒りはあまり沸かなくなった。人間耐性が重要だ。
話は逸れたが、そんなこんなしていて少し疲れたのもあり、3月中旬から3月末まで海外へ逃亡した。Xでも言っているが、私は完全なオフという日はほぼなく、一方ですごく頑張る日もない。まあ、ダラダラと終わらぬ宿題に向き合う小学生のようなものだ。仕事の時間に制限を設けないし、仕事の内容にも制限を設けない。なるべく仕事と思わない方が楽しく過ごせるからだ。なので、夜寝るまで特定のクライアントのことを考えていたり、そのまま夢中でもコンサルをしていることもある。だからというわけではないが、海外へ行くフライトの中は恐ろしくリラックスできる。電波がない世界、LINEが絶対鳴らない世界、こんな幸せな世界もあるのかと感じる(まあ、正確には機内Wi-Fiがあると思うが、もうそこは繋げる気力もない)。現地についてしまうと、ローミングやらモバイルWi-Fiやらで日本と変わらない。ホントにフライト神という感じだ。
またまた話は逸れたが、海外へ行って少しゆっくりした時間を過ごした。仕事をしていないわけではないが、環境が変われば気分も変わる。ああ、何が言いたかったかといえば、この海外で一通のDMを貰うことになる。中小企業診断士を中心とした花見会へのお誘いだった。帰国の翌日だったこともあり、是非参加させてもらうことにした。この手のお誘いはXやYouTubeを始めてから初だったので、何となく新しい扉感があった。
花見では主催の診断士さんの計らいで、多くの診断士さんや他の士業の方にご挨拶することができた。X上で繋がっている方もおられ、実際にお会いできてうれしかった。この時に主催された診断士との会話で、「YouTubeファンです」と言われた。YouTubeに対するモチベが地を這っていた時期だったが、実際に視聴して頂いている方にお会いしたことで、数字ではなく見てくれている人の実像が見えた気がしてモチベにも変化が生じた。
この会でお会いした診断士さんに後にお仕事を手伝って頂き、今ではパートナー診断士と私は勝手に思っている。この方も、YouTubeを視聴されたことがあると言われていた。覚えていらっしゃるかわからないが、この方はいいにくいので、以下Kさんとするが、Kさんにこんなお仕事はどうですか、などと色々提案した全ての仕事を、出会って1年以内にお願いしたことになる。なぜKさんだったかといえば、一般的な中小企業診断士さんの態度とは真逆だったからだ。一般的な独立間もない診断士さんと出会うと、とにかく「公的支援」「補助金下請け」「405下請け」と、独立直後故の貪欲な受注姿勢があるか、「俺は他人頼るほど仕事に困ってない」アピールをされるかの二択が多い。ところがKさんは、自分の実力を大きく見せる素振りもなく、むしろどちらかと言えば自身なさげであった。自身なさげというのは、独立診断士的にはマイナス要素である場合が多いのだが、Kさんの場合は「自身を持って自身がない(伝わるだろうか?)」というある意味堂々とした態度も感じられた。
お仕事をお願いする側として一番困るのは、「できる」と胸を張ってからの、結果「できませんでした」である。初めから「できるかわかりません」というのは、非常に正直な反応であり、誰にでもできることではない。その人間性に高い可能性を感じた。
この会でお話したFさんとのフィリピン談義も面白かった。つまり、何が言いたかったと言えば、XとYouTubeは新しい中小企業診断士さんとの出会いの可能を秘めているのではないかと感じた。特にYouTubeは、私の経験や私見を語るものであり、お会いする前から私のことをある程度知って貰えているのは非常に魅力的に思えた。

サルもおだてりゃ木に登る、アノニも褒めれば動画を上げる、とはいかなかった。診断士さんとの出会いという可能性を感じたものの、YouTubeの内容の方向性は迷っていた。ただし、内容は歴の浅い診断士さんや受験生さん向けの内容に全振りしていくことになるが、勝手に生み出した中小企業支援AIナビアに未練があり、AIとの会話で動画進める形態を続けた。これが、異常に面倒な割に全く面白くないので、100害あって1利なしの企画であった。簡単に言えば、ナビアさんの機会音声のセリフを考え、それを出力し、それに合わせてナビアアバターを動かし、自分のセリフを別どりし、最終動画で合わせるという感じである。この作業時間を確保することができず、動画を更新できない日々が続く。
その時、ふと誰も映像などは求めていないとう原点に立ち戻る。ただし、完全静止画も反応が悪かったことを考えると、アノニマスオアバターが微妙に動く程度が丁度良いのではと。そこで、アバター撮影のほぼ撮って出しスタイルに変更した。これにより、1カ月に1本程度まで低迷した更新を基本週1のペースに戻すことに成功する。
私の動画はプロットも台本もない。その日喋るテーマとゴールだけを決めて、10分~20分程度で私見を述べているに過ぎない。つまり、20分程度喋って、同時間程度編集すれば完成するという簡易なスタイルだ。現在のスタイルはアバターを動かしながらそのまま撮影しているので、無駄な編集もいらない。ちなみに3Dアバターは、「瞬き」「リップシンク(口の動きに連動した口パク)」「フェイスシンク(カメラに合わせた頭の動き)」「動作(VR機器に連動した手の動き)」がメインだが、面を被っていることで、瞬きはしないし、口も動かないし、高価な機器はないのでそもそも胴体の動きは捨てている。つまり動くといっても頭しか動いていないだ。実はこれが逆に面倒で、瞬きやリップシンクなどを全て停止しておく必要がある。
そいえば、一時期遊びでショートを作っていたこともあったが、これは実写版のナビアアバターを喋らせるのが面白くて、趣味の中のさらに趣味のような感覚でやっていた。完全に役に立たないのももったいないので、セミナーで講師をするときに司会として実写版ナビアさんを喋らせたりなど実用にも用いた。
まあ、概ねこのような経緯を経て現在のスタイルを確立していると言える、あ、言えない、確立は一定の成果を出した人が使う言葉で、私のように何も成し遂げていない人間の場合は何といえばよいのだろうか。成し遂げてはいないが、目的な明確に決まった。人(特に診断士さんや関連の専門家さん)との出会いだ。
2023年秋ごろにチャンスが来た。生成AIセ活用ミナーを講師のあてもないのに提案し企画が通った。これは、私の特性でもあるのだが、講師や専門家が先か仕事が先かで言ったら、100%仕事が先であると考えている。「また今度何か機会がありましたら」はこの業界でよく使う言葉だが、「また」も「今度」も「何か」も「機会」も無いことの方が圧倒的に多い。一方で、「こんなお仕事があるのですが、誰かやって貰えませんか?」は、相手が納得すればお仕事が成立するため、お互いに無駄がない。
私は条件を提示して、生成AI活用セミナー(連続3回もの)の講師をXで募集した。ここまで来て、前編・後編で終わる予定だったが、想像以上に長くなったので、一旦中編ということで。

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