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anon future magazine

未来を複数化するメディア〈anon press〉のマガジン。SFの周縁を拡張するような小説、未来に関するリサーチ、論考、座談会等のテキストを配信していきます。更新頻度は月4回程度… もっと読む
〈anon press〉ではビジネスとフィクションを接続することを目指し、SF作家・文筆家・エンジ… もっと詳しく
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運営しているクリエイター

記事一覧

染水翔太「金玉」

◆作品紹介 「金玉見せて」  涼子が言う。 「は?」  慎吾が答える。意味がわからない。なんで金玉を見せなきゃいけないんだ。 「見せてよ」 「いや見せないよ」 「いいじゃんいつも見せてるじゃん」 「は?」 「そういうことするとき、わたしいつも見てるし」 「いやそれはそういうときだからだろ」 「いいじゃん」 「嫌だよ」 「え、なんで?」 「逆になんで? なんで金玉見たいの?」 「いやだって気になるじゃん」 「なにが」 「どんな形だっけなって」 「丸だよ」 「そうかもしんないけ

長谷川京「ルーザーズカンパニー」

◆作品紹介 # ZERO # ONE/INSIDE  そうだ。俺は確かに死んだはず。  そう、絶対にそのはず。川のテラスを眺めながら、銃を口の中の奥にねじ込んで放ち、そのまま水面に倒れ込んで、深く深くに沈んだはずだ。  だが、今の自分を包むのは工業廃水で汚染された水の匂いではなく、汗臭い自分の体臭。もう何日も着っぱなしのシャツ、窓の外には、ニューヨークの夜景が病的なまでの煌びやかさを放ち続けている。決して眠らない街。1999年3月1日、時刻は深夜の3時を示している。  

佐川恭一「最高の夏」

◆作品紹介

SCD「Zy7Qk9Bm2Xn」

◆作品紹介 Zy7Qk9Bm2Xn  都市の光は夜空に散らばる星屑のように煌々と点灯し、数学的フラクタルの理論に従って無秩序に、しかし確かな規則性を持って配置されている、地上には電子の海が静かに流れ、情報のビットが光速に近い速度で伝達される光ファイバーの網目が無数に敷設されており、それらは量子力学の不確定性原理に基づく確率論的な振る舞いを見せる電子と光子の粒子群を運び、運ばれている情報そのものが実体性を持たず、その存在は確率波の中でのみ認識され得るものだった、この都市の一

平大典+永良新「パチンコア・パチンカス」

◆作品紹介

桜井夕也「Neuromantic Wintermutant/Perfect Garden」

◆作品紹介

【展示】文喫 六本木「あなたのディストピア展」に anon press が参加

六本木の書店「文喫」にて開催の企画展「あなたのディストピア展」に anon press が参加し、エントランス空間にて展示を行ないました。 本展では、これまで anon press に掲載された100作以上の中から編集部がテキストを選定し、壁面を覆うイメージと床面に散らばる瓦礫を制作。 そこでは anon press の作品たちが既存の文脈を離れ、自在に泳ぎ回りながら、新たな繋がりを結んではほどけていきます。無数の物語が切り刻まれ交雑する混沌の中から、鑑賞者各々が何かしら

イシュマエル・ノヴォーク「陽気な孤児たちの、たかが一本か二本の腕によって拵えられたもの」

◆作品紹介

灰都とおり「文学少女生成デスゲーム」

草間小鳥子「Phygital Hallucination」

◆作品紹介

水町綜「蝿の姫君」

◆作品紹介

永良新「時間少女《タイム・メイカー》」

◆作品紹介

十三不塔「三枚つづきの地獄絵」

◆作品紹介

伊島糸雨「微睡む塔のエフィジー」

◆作品紹介