株・FXトレード 統計学でギャンブル要素を排除する
はじめに
今回は、久々にトレードの記事を書きます。
FXは、単なるギャンブルと捉えている方も多くいらっしゃると思います。
もちろん、戦略無く感情まかせのテキトートレードを繰り返すことは、ギャンブルで間違いありません。
しかも、絶対勝てないギャンブルになります。
しかし、優位性のあるトレードルールに従って、ロットを抑えて資金管理をしっかりと行い、淡々とトレードを行うことで、ギャンブル要素はかなり軽減することができます。
今回は、このことを実感していただくため、統計学を用いて解説していきたいと思います。
例題
お題1
ではまず、次の事例を考えてみてください。
あなたの全財産は100万円とします。
次の条件の投資案件があります。
・全財産を預ければ、60%の確率で2倍に増える。
・ただし、40%の確率で、全財産を失う。
・このルールは、詐欺ではなく、忠実に確率どおりの結果となる。
あなたなら、この1発勝負、行いますか??
さあ、みんなで考えよう。。。🤔
いかがでしょうか?
60%の確率で2倍になるのだから、かなり割のいい勝負になります。
現実世界では、まあこんなことは滅多に見つかるものではありません。
人生1発逆転、やっちゃいますか??😅
因みに、私(あんのう芋)は、
絶対にこの勝負を行いません! 😎
理由は、破産する確率が40%もあるからです。
いくら勝てる確率の方が高いとは言え、これは、どう考えても破産する確率が高すぎます。
これこそ、まさにギャンブル以外の何物でもありません。
これが、勝率80%だったとしても、1発勝負は私は行いません。
お題2
では、もう一つ似たようなお題を出します。
あなたの全財産は100万円とします。
次の条件のトレードルールを見つけました。
・60%の確率で2倍に増える。
・ただし、40%の確率で、掛け金を失う。
・このルールは、詐欺ではなく、忠実に確率どおりの結果となる。
・このトレードは、1回1万円ずつ、100回に分けて勝負することができる。
この勝負、行いますか?
ちょっと考えてみてください!
人生逆転、今回もやっちゃいますか??😅
前回の件があるからな~、あんのう芋に騙されないぞ~~。😆
やっぱり止めときますか???🤣🤣
因みに私(あんのう芋)は、この勝負なら喜んでやります。(なんだと~~😮😮)
その理由を解説していきます。
統計学的解説
正規分布というのをご存じでしょうか?
自然界のあらゆるものが、正規分布となっているようです。
例えば、
・赤ちゃんの出生時の体重のばらつき
・成人男性の靴のサイズのばらつき
何でそうなっているかは、色々難しい理論があるようですので、専門家に任せます。
FXやっている方ならだれでも知っている、ボリンジャーバンド!
これは、値動きが正規分布に従う前提で、作られたインジケーターです。
値動きが正規分布であるなら、これだけでめちゃくちゃ儲かるはずですね。😅
しかし、ご存じの通り、ボリンジャーバンド単体で儲けるのは難しいです。。😭
で、話を戻しますが、
・60%の確率で勝てる勝負を100回実施した時の、”勝った” 回数
これは、きれいな確率分布になると思いますので、正規分布に従います。
100回の勝負を何回も繰り返したら、以下のような感じになるかと思います。
1回目 59勝41敗
2回目 63勝37敗
3回目 52勝48敗
・・・・
正規分布に従う場合、標準偏差の±2倍以内(±2σ)に、約95%のデータが収まります。
統計学では、この95%に収まる範囲を算出することができます。
世の中には便利なサイトがあるので、そこで計算させてみました。
95%の確率に収まる範囲を計算させています。
ご覧の結果がでました。
つまり、
95%の確率で、勝った回数が 50回~69回に収まる。
ということですね。
勝てば2倍、負ければゼロ。
すなわちリスク:リワードが 1:1の勝負なので、
50勝50敗で、元本変わらず。
51勝以上で資金が増えることになります。
さらに、この95%に収まらない残りの5%は、
下振れ 2.5%、上振れ 2.5%となるので、
97.5%の確率で、資金が減らないか増える。
ことになりますね。
(え、何言っているか分からない!?😅)
さらに、信頼区間を広げてみます。
次は、99%の確率に収まる範囲を計算させます。
(100%は計算できない)
99%の確率で、勝った回数が 47回~71回に収まる。
という結果になりました。
仮に、先ほどの95%の枠からはみ出してしまったら、
最悪47勝53敗くらいなるということですね。
この場合、100万円の資金を1万円ずつ勝負したとすると、
47勝53敗で、-6万円になります。
95%の枠をはみ出すようなイレギュラーなことが起こっても、
最悪6万円の損失で済むということですね。
100万円1発勝負の時は、
40%の確率で ‐100万円だったので、リスクが全然違います。
逆に言えば、利益も少ないと言えば少ないのですが、
100分割の勝負の平均値は60勝40敗です。
100回の勝負で、+20万円の期待値となります。
100回勝負するには、時間も労力もかかりますが、これで十分だと思いません?
・時間はかかるが資金がほとんど減るリスクがなく 20万円をゲッツ。
・すぐに100万円手に入るかもしれないけど、全部失う確率も高い。
どちらがいいですか?
中にはそれでも後者の方を選ぶ方がいらっしゃるかもしれません。
もう少し、深堀します。
それでもギャンブルを選ぶ人の末路
すぐに大金がほしいんじゃ~。
60%の確率があるんだから、勝てるはず~~。
ということで、1発勝負で勝ったとします。
いきなり 100万円ゲットです。
脳内麻薬がドバドバでしょうね。
そういう方、次にどういう行動をとりますか??
この1発勝負できれいさっぱり引退しますか???
こういう勝負を続けてしまうでしょ? やっぱり。。
60%の確率で勝つ勝負。
2回連続で勝つ確率はいくらですか?
60% × 60% = 36% です。
3回連続で勝つ確率は??
60% × 60% × 60% = 21.6% です。
その都度全財産をかけていたら、どうなりますか?
1発勝負、全力でドル円ロング!!
みたいなことをやっていると、結局、破産する確率は実質 100%なのです。
ここは、絶対留意していただきたいことです。
締め
いかがだったでしょうか?
FXの勝ち組の方が、そろって、
・レバレッジのかけすぎはダメ、
・資金管理が大事!
というのはそういうことなのです。
因みに、今回の例に出てきた、勝率60%で、リスクリワード1:1というのがあれば、かなり優秀なロジックです。
私のルールも、リスクリワード1:1であれば、勝率55%がいいところです。
いいFXのルールがありましたら、ぜひ教えてください。😅
ということで、今回はこの辺で。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
感謝😌
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?