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キクスイカミキリと植物の声

 草刈りをしていたら、赤いマークを付けた小さな虫がいました。ホタルをスマートにしたような姿のこの虫はキクスイカミキリですね。
 成虫は体長10mm前後、黒くて前胸背部に赤い班紋があるのが特徴でして、こんなに小さくてもコウチュウ目カミキリムシ科の昆虫です。ユーラシア大陸東部と周辺の日本、台湾に分布しています。

 キクスイカミキリは春になると成虫で現れ、名前の通り菊やよもぎなどの植物の新芽の10cmぐらい下に、産卵のために2段のリング状の噛み傷をつけます。そのため、植物は噛み傷の上部に水が吸い上げられなくなり、成長点だけがクニャリと萎れてしまいます。

ああ、こういう感じになってるの時々見かけますよね。犯人はこの虫だったのか。
それにしても、熱心に噛みついてますね。
キクスイカミキリも産卵のために必死だろうけど、噛み傷をつけられる側の植物も必死だろうな。

 5月3日放映のMHK「チコちゃんに叱られる!」で、「なぜ植物は声を出さない?…世界の植物研究の最前線でまさかの事実が明らかに!」というテーマを深堀りしていました。

 何気なく観ていたのですが、植物のコミュニケーションの実態がわかってきて、植物は声は出さないけど、虫に葉をかじられるとその信号が他のかじられていない葉に伝達されるんだそうです。また、自分自身だけではなく、他の植物やかじっている虫の天敵にあたる虫たちにも知らせているという内容でした。
 きっとこの植物でもキクスイカミキリにかじられたことは、瞬時に伝達されているに違いありませんね。

 植物のコミュニケーションだけではなく、実はここ近年、人間以外の動物が用いる言語を、綿密な調査や研究によって解明していく「動物言語学」の研究が大きく進んで、彼らの言葉がかなり解明されているようです。

 昔、子どもの頃に本で読んで憧れたドリトル先生の世界がいよいよ現実になって来たような気がしますね。(^^)
 でもね、今の私は植物や動物の言葉、思っていることなどが全くわからない鈍感なままのほうが人間にとってはいいのかもしれないと思っています。
 なぜかって?だって、畑で作物を収穫したり、草刈りしてるときにもし植物の声が聞こえたら、どんな叫び声が聞こえると思います?さらに言うなら、キッチンで料理するときなんて…!!!と思いませんか。www


 うわー、想像したくないっ!


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