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#32 ハロー、モネ!

〝MEMORY GO ROUND〟

東京ディズニーランド40周年のメインテーマです。

もう、ディズニー大好き人間としては、まもなくフィナーレを迎えようとしている40周年のメインテーマにちなんで何か書きたいと思い続けていました。

直訳すると、「夢は回り続ける」

意訳を含めると、「夢はめぐる」とか「夢は続く」とか、楽しさが続いていくよ!的なディズニーらしい意味合いもあるようです。

夢は続くかぁ。。。。

そんな時ふと、4月7日まで東京都美術館で開催されている印象派展のフライヤーを目にしました。

クロード・モネの『睡蓮』

モネの睡蓮、思い出が多い1枚です。

私の夢は続いているかもしれません。


今日は、モネの睡蓮と私のお話。



初めてクロード・モネの睡蓮を見たのは、結婚してすぐの頃(約10年前)、お義母さんに誘われて東京都美術館に行った時でした。

お義母さんとは今でもずっと仲良しです。

ママ友たちには、信じられない!なんて言われますが、姑と仲がいい、これは本当に私の人生の幸運の1つであります。

とは言っても、結婚してすぐの頃は、一緒にお出掛けなんてやっぱり緊張。

美術館で何を見たかなんて記憶に残らず。(笑)

モネの作品が大好きなお義母さんがじっくりと鑑賞していく側で、

((ずっと無言でいいのだろうか...))

と、考え続けた結果、話しかけまくりました。

“色が綺麗ですね!”とか、“素敵な田舎!”とか、
クソどうでもいい感想を伝えながら、私はどこか落ち着かないまま見終わりました。

出口で音声ガイドを返却する人を見てお義母さんが、
「あー、私たちも借りれば良かったね!」
と言ったので、やっぱりうるさかったか...と、凍りついたのは言うまでもなく。(笑)

しかし、その後も何度も美術館に誘ってもらえたので、一安心です。私の話しかけまくる鑑賞スタイルは変わってはいませんが。


その数ヶ月後、新婚旅行で訪れたパリで2回目のクロード・モネの睡蓮に出会います。


パリ、オランジュリー美術館。

圧巻。その一言に尽きます。

何時間でも観ていられる、ずっとこの世界観に浸っていたい、しかし、心のどこかで、シャンゼリゼ通りのライトアップに間に合って絶対映え写真を撮りたいと考え続けている自分がいます。

ライトアップの前までには、シャンゼリゼ通り沿いのカフェに席を取りたいし、そのカフェでも映え写真を撮りたい。。。
限定のケーキとマカロンで写真を撮った後に、ライトアップの写真をアップしたい。。。

もはや邪念しかない。

美しい絵画を前にして、映えへの邪念しかない。

なんだこいつは。

10年前の自分にがっかりしますが、オランジェリー美術館での記憶は、それに尽きるのです。

もうずっと、時間と映えを気にしている自分の思い出しかないのです。←え。

結局パリでも、落ち着かないまま見終わりました。


そして、3回目のクロード・モネの睡蓮は、2週間前に息子と言った東京都美術館での印象派展。

そう、フライヤーで見た印象派展に息子を連れて行ってみました。

睡蓮を観せたかったのもあるし、色んな分野の経験させてあげたい、なんて思いもあったり。


結果としては、もう全然観れない。

落ち着かないなんて話じゃない。(笑)

息子は決して大騒ぎはせず、飽きて文句を言うこともなく、ただただ黙って一緒に回ってくれました。

ただ1つ、小声で伝えてくれたのは、
「ママ絶対止まらないで、どんどん歩きながら見てね。ゆっくり見ないで。」

スタッフの方の不思議そうな視線を感じるほどに、颯爽と駆け抜けて、わずか5分弱で出口に到達した私たち。(笑)

えーーーー。

今回もゆっくり観られなかった睡蓮。

3回ともどこか心あらずのまま、落ち着かずに観終わる睡蓮。


そして思ったのです。

私のMEMORY GO ROUNDは、クロード・モネの睡蓮だな、と。

いつか、ゆったりとした気持ちと余裕で美術館を訪れる日が来たとしたら。


その時は、緊張してお義母さんと観たあの日のことも、パリの美術館も、絵画に全く興味のない息子との時間も、何もかも懐かしく思えて、そんな思い出があるからこそ、また1つ思い出を重ねる気持ちで観れるんじゃないかな、なんて。



1枚の絵画に思い出を乗せて、次はどんな自分でどんな季節にこの絵と出会うのか。

夢は続くし、思い出は続きます。

さぁ、もう3月!
息子との日々にもまた新しい春がやってきます。

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