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おばちゃん、転職を心に秘める~アラカンの再就職その33

2022年2月にコロナによる業績悪化で正社員雇用だった会社を解雇となったおばちゃん。転職活動をするが正社員枠には見向きもされず、時給の良いアルバイト職を選択した。この時も、採用していただけたことをすごく感謝して「よし、5年勤めあげるぞ」という気持ちであったことは言うまでもない。

営業職として安定していないおばちゃんの成績。自分なりに真摯に仕事と向き合っていたと思っていたし、今までの上司もその理解があった。現在の上司に変わって、今までのようにはいかないことも悟った。

出社をしたある日、久しぶりに顔をみた仲間がいた。テレアポ仲間ではあるが、途中から別の仕事を言い渡され、業績からは離れた人だ。「お久しぶりですね!」とご挨拶。「調子はどう?」みたいな話になったと思ったら「実は今月で辞めるんです。」と。

え?またひとり仲間が減ってしまう。「正社員が決まったので」それであれば万々歳ではないか!「おめでとう!よかったですね!」これ以外言う言葉はない。時給は良いとはいえアルバイト職。たとえ最初は今より手取りが減っても、正社員になることは今の世の中では大事なことだ。正社員経験があれば、次の転職だって大きな顔ができるってものだし。

最終日はパソコンを返しに出社となるので、その日に合わせて出社をしてお昼に行く約束をした。

おじちゃん、おばちゃんの多い中で、若手はめずらしいのだが、関連会社のアポインターだったことで、こちらに移ってきたときいていた。アポインターは営業職だ。そして別業務をやったことでも、転職先での評価となって採用に至ったような話だった。「どんどん自分がなくなっていくんですよ。これでいいのかなーって。これをあと3年やるとどうなるんだろう?と思い始めて転職活動していたら、ありがたく採用してもらえて」と。

ほんとによかった。若い人はここを早く見切りをつけて転職できるうちに転職したほうがいい。あとはおじちゃんおばちゃんに任せておけ。

「どんどん自分がなくなっていくんですよ」

この言葉がおばちゃんにドーンときた。心をなくして仕事しよう、、としているおばちゃんに刺さりまくった。彼を転職に向かわせた気持ちは、まんまおばちゃんの気持ちと重なり、まるで代弁してくれているかのようだった。

仲間も良い人たちばかり(ただし、どんどん減っている)。仕事もわかっている。時給もそこそこ。自ら今の生活を手放す、ということに勇気がないおばちゃんなのだ。だから「辞めてくれ」と言われるのを待っているような気もしている。でもこの会社は「辞めます」を待っている感じ。

勤務時間が短くなっても、時給が下がっても、気持ちが楽な仕事を、とは現実の生活を考えるとできない。今以上に切り詰めるにはどうしていくか、家族会議が必要だ。

だけど。。。

とりあえず、他に仕事があるのならこの会社を辞めよう、と考えた。仕事が決まらないならここに残る。どんどん変貌をしている状況だから、この先また大きな方向転換があるかもしれないし、上司だって変わる可能性はある。残ったとしてもこの会社にはあと3年。3年先にはまた職探しが待っている。悩ましいところだ。

誰にも言わない。自分の心のうちにだけ置いておく。成績がよければ何も言われないし、言われても暖簾に腕押しみたく自分がなれればいい(なれるかな?)そして今日もアポインターとして見えない先に笑顔で発信するおばちゃんであった。


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