見出し画像

意識としての二極化:PDLB

私はかなり偏った消費をしているので、基準としてはあまり参考にならないが、ここ数年で一般的に変化したと感じられる部分を探してみようと思う。

一口に消費と言っても、様々な側面があり、日本と世界でも違うし、可処分所得によっても内容は変わってくる。

ここを読んでいるメンバーの方々には、月に5,400円という購読料を支払っていただいているが、これなどは数年前までの状況ではほぼ想像できなかったと思う。5,400円の月刊誌などなかったからだ。

「月刊誌」の値段と比較してしまったが、現在行われている消費行動を旧来の仕組みと比較すると大きな誤解が生まれる。モノの値段は、値段としてではなく、もっと本質的な価値にシフトしてきているからだ。

「PDLB」に価値を感じない人は無視すればいいわけで、そうでない人がメンバーとして存在してくれるだけで自動的に「価値は発生している」と言える。定期購読メンバーが0人になった瞬間、ここは無価値になる。

皆さんは毎月、どれくらいの消費をしているだろうか。ここにいるメンバーの経済状況はまったくわからないし、報告はしなくてもいいが、まずは自分の中でだけこっそり試算してみて欲しい。年収400万円の独身男性や女性、世帯年収700万円の4人家族など、置かれた環境には大きな差があると思う。そのすべてを「消費行動」という言葉で分類しようとしても到底無理。分析はできるだけ誤差の少ない方法でするべきなので、共通領域の多い場所から探し始めよう。

たとえば、今あげた中の経済条件の違う独身男性と既婚者のふたりが出会う場所はいくつかある。スポーツジムだったり、釣り船だったり。そこが前提条件において「誤差の少ない場所」だと言える。趣味のような分野は横幅を狭く規定できるから、おのずと所得などの「縦の分類」も、しやすくなる。横が広がり過ぎてしまうと縦の分析にさほど意味が生まれない。縦と横の分類については今度、詳しく考えていくことにして。

画像1

日本では消費増税でそれまでも苦戦していた百貨店などが売り上げに大打撃を受けた。消費税は所得を圧迫するが、これは「25%の増税」と表現もできる。8から10%を額面通りに「2%のアップ」と計算する方法もあるが、1000円のモノを1080円で買っていたのが、1100円になるのだとしたら、支出は80円から100円に増えている。つまり、今までより財布から25%の現金が多く消えていっているわけだ。

2%の増税ではさほど変化しないだろうと思っていた人々は、実際には25%が消えることに気づいて消費を控えたのだろう。先日まで滞在していたフランスでは20%の消費税がかかっている。北欧諸国は軒並み25%。フランスでは物価自体もどんどん上がっているので、ほぼカードを使ってはいたが、みるみるうちに換金した現金が財布からなくなっていく感覚は実感できた。 「7つのカフェ:Anizine」の記事でも書いたとおり、高級カフェの朝食はおよそ、4,200円から4,800円だった。

日本と違うのはフランスでは大幅な生活必需品に対する軽減税率があることで、ホテルやレストラン、食料品、医薬品などの生活に欠かせないモノに対してはそれぞれ10%、5.5%、2.1%に軽減されている。日本での軽減税率対応はキャッシュレス還元などもあり、いまだに足並みが揃っていない。

多くの品物を幅広く扱うという意味で百貨店の売り上げは景気を反映しやすいが、気になる動きは、不景気でも堅調なはずの廉価な服を扱っていた「FOREVER 21」が連邦破産法チャプター11の適用申請をしたこと。

ここから先は

591字

PDLB

¥5,400 / 月

PDLBについて。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。