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1/3の朝食:PDLB

「規則正しい生活を」というお題目をあまり信用してはいけない。

たとえば朝食をとる習慣は江戸時代後期までなかったと言われている。「そうか。欧米の習慣が入ってきたんだな」というのもまた早計で、ヨーロッパでも200年くらい前までは、朝は食べずに一日二食が一般的だったという。

そもそも朝食を8時、昼食を12時、夕食を20時くらいにとっているのは、あきらかに間隔がおかしいと思う。だから、朝食をちゃんととりなさい、と言われてもさほど説得力がない。当時とは平均寿命が違うと言われてもその因果関係はわからない。

何をしたいかというと、外食の人が朝食を3日に1回にしたら何が起きるかという思考実験。吉野家のサイトを見てみると、朝の定食が平均で500円くらい、マクドナルドのビッグブレックファストというのも500円だそうだ。もし毎朝こういうものを食べているとしたら、それを3日に1回にしてみる。

これは経済的な問題と健康問題の2方向からスタートしている。毎朝、家で作った理想的な朝食をとっている人はいいが、安い外食は手軽ではあるが信用がおけないという不安感もあるのではないか。実際にチェーン店が提供するものには、コストダウンのために添加物や遺伝子組み換え作物などが使われている可能性が否定できない。

では、外食をする場合の安心感はいくらで買えるだろうか。それを考えることも理性的な消費と言える。「でも毎日高級なお店には行けませんよ」と言われるかもしれないので先回りして3日に1回としておいた。毎日の500円を1500円にすればそれなりのものが食べられるはず。そして朝食は必須ではないとすれば1/3に減らした1回分で、3倍を超える精神的な満足を得た方がいいという考えでもある。

これは朝食だけでなく、どんな消費にも応用できる。つまらない居酒屋でアルバイトが機械的に調理した食事を3回するなら、その3倍の金額をストックしてまともなシェフのいる店に行った方がいい。服でも同じことだ。

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写真の「VIRON」では、バゲットなどの基本のパンが入ったバスケットと、好きなパンをふたつ選び、豊富なジャムが添えられている朝食がある。レトロドールという上質な小麦粉を使って作ったバゲットはとても美味しいし、ゆったりとした店内は落ち着きがある。渋谷東急本店向かい モーニングのパンセットは約1600円。

このPDLBのマガジンには、そこに行って自分の目で見て体験したことしか書かない。自分が知らない「他人の情報」のリンクを貼って流用することは、特に有料マガジンでは不誠実だと思うからだ。

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