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浮遊層と富裕層:PDLB

こういう状況になって、経営に問題が発生した業種と影響を受けなかった業種があります。

世の中は当然ですがつねに変化をしています。今回の状況は世界中が等しくダメージを受けているわけですが、リスクヘッジはどんな時でも必要なのではないかと痛感します。ビル・ゲイツは数年前から、「今後は戦争や災害よりも感染症が人類の危機になる」と言っていましたが、それを予見できていた人はそれほど多くないでしょう。

順調なビジネスにも必ず変化が訪れます。今まで「変化への対応」というのは、サーフィンのように刻々と変わる波に乗ることを考えていた気がしますが、今回のように波がゼロになるほど大きな環境変化への対応は想定していなかったと思います。

今日は、リスクの分散について考えます。

対面型の業種、たとえば化粧品のカウンセリング販売などは打撃を受けているでしょう。デパートに行ってみると、1階に広く展開している化粧品のコーナーには人がいません。テスターにはビニールがかかっていて、寂しげな有様で、手にとって実感することが販売に繋がっていた化粧品メーカーにしてみたら手足をもがれたような状況です。

それ以前に、基礎化粧品以外は「誰かと会うこと」がモチベーションであったことは言うまでもありません。お洒落をして出かける場所がなくなってしまえばファッション全般が低調になることは想像できます。

そういった例を裏返して見ると、業績を伸ばしている領域もあります。

アメリカのドラマシリーズ『クイーンズ・ギャンビット』は、チェスのチャンピオンになった女性の物語ですが、リモートで人々の家で過ごす時間が長くなったことで、チェス盤の売り上げが数倍になったそうです。もしこれをNetflixが戦略的に仕掛けていたのだとしたら、相当の策士ですね。

チェス盤は「ゲーム」です。ゲームを売ることは概念を売ることなので、オンラインで買うことに抵抗がないというのもポイントです。オンラインショッピングは「想像と現物とのズレ」が少ない商品ほど適しているのです。トランプを買いたいときにはポーカーというゲームができればよいので、紙の質や絵柄がどうしても気に入らない、という部分は二の次になります。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。