ブランディングとデザイン思考：PDLB

世の中にあるものはすべてアートディレクションされています。最近はまるで新しい流行のように「デザイン思考」という言葉を聞きますが、そう言いたがる人には、「では、今まではデザイン思考なしでビジネスをしていたのですか」と聞いてみたくなります。

老舗メーカーなどの優秀な企業はどこでもデザインの重要性を昔から常識として知っています。デザインが購買の最初の一歩になる、最後の一押しになるということを知り尽くしているからこそ、長く続いているのです。デザインという言葉は誤解されやすいので間違った手法で失敗することもあります。「CIや社員の制服を替えたのに何も効果がない。デザインでは何も解決できなかった」というのは早計で、ただやり方を間違えたのです。

誤解の始まりは、お洒落な外見を作れば売れるだろう、というような考え方にあります。もちろんパッケージや広告などのデザインが優れている企業は業績がいいはずです。しかしその本質は外から見える包装紙だけの問題ではないのです。それがわからないと「いい包装紙をデザインして欲しい」という間違った発注になってしまいます。あなたが考えるデザインの役割を言語化してみてください。