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元を約分:PDLB

誰かを紹介してもらうときに、耳に残す言葉と残さない言葉を明確に分けています。今日はそのお話です。

たとえば歴史的な貢献をした現代の人物を例にしてみます。平均的な寿命を80歳前後だとすると、情報はどの部分に一番ウェイトがおかれているでしょうか。おそらく40代から50代。それがアスリートであれば10代の終わりから20代の終わりくらいでしょうか。音楽家などは幅が広く、10代から70代くらいまでなどということも珍しくありません。

これが何を示しているかというと、職種によって「学ぶ時期」「活躍する時期」が違うということです。これに「グライダー理論」を重ねてみます。グライダーには動力がありませんから、エンジンのある飛行機に上空まで引っ張っていってもらい、十分な高度になったら切り離されます。あとは自然な落下をコントロールしながら滑空を楽しむわけです。

エンジンが付いていても同じことで、ある時期までに「どの高さまで行ったか」がとても大事です。音楽家が3歳からピアノを習ったとすると、精神も肉体も柔軟な吸収力があるうちに高度を稼ぎます。そこからはエンジンを切って、完全な技術を身につけた者として「洗練という滑空の時間」を始めるんじゃないかと感じるのです。

60歳、70歳になってなお新しい技術を会得するというのは考えにくいからですが、若い頃に高度を稼いでいる人ほど、自由で挑戦的な落下を楽しむことができるでしょう。

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「耳に残る言葉」というのは他人からの客観評価のことですが、PDLBの読者ならほぼこのあとの話は予測できそうです。

他人でも自分でもいいですが、人前で経歴を言うときになんと説明するでしょう。「彼は元銀行員で、今は農業をやっています」だったり、「私は元ミュージシャンで、今はカフェを経営しています」でも何でもいいです。

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