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あなたはインフルエンサーではない:Anizine

「インターネットは世界に開かれている」とかいうけど、地元の友だちとか趣味の仲間とか、同僚などとしか関わってないと思う。テキストは日本語だし。俺が書いていることは、世界はもちろんのこと、日本語が読める高松にも利尻島にも届いていないと思っている。

紐の先に石を結びつけてグルグルと回す様子をイメージして欲しい。馬鹿な子供がやるようなやつだ。

これを「影響力」の比喩として使うと、ごく一般的な我々の紐は半径10メートルくらい。その石がビュンビュン回っているのを見て、「あいつ頑張ってるな」と親戚や友人だけが言っている。それを、「地元の先輩、天才」とか言ってしまう場合もある。大間違いだ。

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それと比較するとジャスティン・ビーバーやBANKSYなんかは、地球全体をカバーできる紐の長さを持っている。彼らが回す紐は、世界中の人の頭の上を通り過ぎるのだ。

結論としては、「半径数メートルの紐を近所の商店街で振り回しながら、自分は何か世界に影響を与えている、と思っている人の浅はかさ」に落ち着いてしまうんだけど、ではどうやったら紐が伸びるんだろうね、と、定期購読メンバーとともに考えてみる。

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Anizine

¥500 / 月

写真家・アートディレクター、ワタナベアニのzine。

多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。