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定期購読マガジンについて。

あるベテラン俳優の撮影をしたときのこと。インタビューがある場合は、その人の話を聞いて、話している表情や雰囲気を知ったあとに撮影することにしているんですが、その日はどうしても別の撮影に行かなければいけなかったので、先に撮らせてもらうことにしました。

少しだけ話してから撮影。撮り終わって、失礼ですがインタビューを聞かずに失礼します、と伝えると、その俳優は「これからすごく面白い話をしようと思っていたのにな」とニッコリして言います。本当はもちろんお話を聞きたかったんですが、そのいたずらっぽい笑顔が素敵でした。

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noteで定期購読マガジンを作ってから、「みんなに聞かせる話はここまで」と、有料で読める部分を区切ることになり、ここでの振る舞いが大事なんだろうなあと感じていました。たいした内容でもないのに「このあと、衝撃の事実が」と言ってCMをまたぐテレビ番組に始まって、ネットの記事などもそのやり方が普通になりすぎて、もはや誰も驚きません。

ですから、定期購読メンバーに「ああ、これが最後まで読めてよかった」と思ってもらえる内容をできるだけこころがけているんですが、あまりチカラを入れすぎても暑苦しいので、その俳優の撮影の時のように「あの日、君が帰ったあとで話が盛り上がったのに残念だったね」というくらいになればいいと思っています。

今年も多くの定期購読メンバーの皆さんの顔を想像しつつ、グにもつかないことを書いていきますので、おつきあいのほどよろしくお願いいたします。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。