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遠隔ビジネス:PDLB

 この状況下、対面せずに遠隔でできる仕事は何だろうか、自分のビジネスにその余地はあるのだろうか。誰もがあらゆる職種でその可能性を模索していることと思う。

世の中がリモート・ワークに変化していった経緯を遡ってみる。

まず、初めはどこにもリモート・ワークが成立していなかった時期。第一次産業メインの時代には原始的な対面社会の商業活動だけが存在していた。農家が農作物を市場に持っていき、客はそこまで行って買う。仲買制度、小売りが生まれて、生産者から市場や客への距離は縮まっていったが、それぞれはまだ対面している。

モノを配送でオンライン販売できるようになるにはインターネットの登場を待たなければならないが、たとえば野菜の無人販売所など、まったく対面しないスタイルもわずかながらあった。

あなたの職種で「無人販売」は可能だろうか。

レストランは店での営業がストップしても、持ち帰りや宅配で料理を届けることができる。これは多くの店が挑戦している方策ではあるが、店舗での提供と比較すると高価なメニューは提供しづらく、パッケージなどのコストがかかることで利益率は下がるかもしれない。今までもデリバリーを併用してきたなら話は別だが、そうでなければ「店の機能がストップしないこと」を優先させた最低限の選択ではある。

反対にほとんど影響を受けず、変化していない職業もある。著述業やプログラミング、経理的なサービスなど、元々対面の必要がさほど多くなかった職種だ。データの受け渡しですべてが完了する仕事については、ほぼ以前と同じスタイルだから問題は起きない。

レストランと著述業、このふたつの仕事には大きな隔たりがあるが、クリエイションというのは「解釈を変えること」だから、もしかしたら別の突破口があるかもしれない。シェフの仕事であれば、店で料理を提供するだけでなく、noteやYoutubeでレシピを解説するなどという方法もあるだろう。つまり、自分のキャリアの「どの部分がオンラインになり得るか」を考える。

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私がデザインの仕事を始めたのは1980年代。当時はインターネットが一般的には機能していない。文字原稿はファックスで送られてきて、デザインの仕上がりを確認してもらうために、プリントアウトをバイク便でクライアントに届けるのが普通だった。大ざっぱなデザインの確認や文字の校正だけならファックスで返送することもできたが、色があるとそうはいかない。CMでもテープを送る必要があるから、かなり高い料金を払ってバイク便を使っていたのだ。

ネットで原稿や添付画像が送れるようになって、状況は劇的に進化した。バイク便を使うことはなくなり、たとえ1時間の動画であろうが、データはすべてftpリンクだけで事足りるようになっていった。

話を戻すと、一番軽い流通データは「文字」だということ。

デザインや写真を職業にしている私が「言語化」していこうと考えていた大きな一番の理由がこれだ。2バイトの文字はどんな状況においても簡単に流通・マネタイズすることができる。我々は、電話、ファックス、インターネットでのテキスト掲示板、メール、Twitter、LINEなどを経由してきたが、変わらないのがすべて「文字」でのコミュニケーションだということ。

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多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。