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広告やブランディングに関わる仕事をしている以上、自分が提供するコンテンツの流通には敏感にならざるを得ません。ときどき「SEO対策をお手伝いします」などという文面のメッセージが来たりしますが、その人のソーシャルメディアのフォロワーが数十人だったりするのは何かのパロディか、と疑いたくなります。フォロワー数だけをすべての指標として語ることはできませんが、自分が発信している情報を知りたがる人がまったくいないというのは致命的だと思っています。
SEOコンサルタントの例はちょっと極端ですが、マスに関わる人が「多少のマス化」をしようとしなかったり、できなかったりするのは問題がある気がします。たとえば我々の仕事は毎回新しいスタッフと仕事をすることが多いのですが、ひとつの仕事で初めて出合った人が10人いて、そこで興味を持ってくれた人が3人いたとします。3人が私のソーシャルメディアのアカウントをフォローしてくれる。年にどれくらい新規の仕事をするかはわかりませんが、仮に50とすれば150人、5年のキャリアがあれば仕事由来のフォロワーだけで「750人」はいることになるでしょう。10年もSEO対策をしている人がみずからのアカウントに20人くらいしか人がいないというのは確実に仕事をしていない証明になってしまいます。
反対に、自分がネットでコンテンツを提供していると自覚していない人に数十万人のフォロワーがいる場合もあります。自分が発信したい情報が「他人が求めるコンテンツ」になっていさえすればこれは簡単に起き得る現象であり、それがマスメディアとは違うネット独特の面白さです。そして色々な人を観察していて思うのは、フォロワーを獲得しようとしている目的があからさまに伝わってしまう場合、人は増えないということです。
ここはかなり難しいポイントで、先日も友人の河瀬さんと、「フォローしてくれと言うと、意外としてくれるよ」という話をしました。コンテンツは放置しておいても人目に触れることはありません。知ってもらうチャンスを増やすことと押しつけがましくないことが矛盾しているので加減が難しいですが、適切に周知をすることは大事です。実例を出してみます。
多分、俺の方がお金は持っていると思うんだけど、どうしてもと言うならありがたくいただきます。