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2.夢破れて就職、でも結果オーライな話 

※専門学校でのセミナーをオファーされたので
クリエイターを目指す若い人に向けて書いていこうと思います。

僕はメカ、ロボに強いCGクリエイターとして仕事をさせていただいています

僕のメカ好き、歴史をたどれば、根本はスーパーカーなのかもしれません。
ちょうど幼少期、保育園の頃にスーパーカーブームだったのでカッコいい自動車の絵を描いて育ち、小学校に入る頃に、第一次の機動戦士ガンダム
ガンプラやその後のロボットアニメブームにどっぷり浸かって育ちました。
手先はとても器用だったのでガンプラは友達より上手に作れたし、ガンダムの絵は友達より上手に描けました。
SNSなど無い時代、まさに井の中の🐸
自分は天才だ!と勘違いして、将来はメカのデザインや、プラモデルのライターの仕事をするのだ、と思っていました。
でもね、、決してずば抜けた才能などなかったのだと思います。
天才だと勘違いして、自分を疑うことなく作り続けたことで周りよりちょっとだけ上達した程度だったのだと思います。

高校生になって、8ビットパソコン FM-77AV40を買ってもらい、
BASICでゲームプログラムを作ることにハマります。
ブロック崩しや、3Dダンジョンや、アクションゲームなんかを作ったりしました。それなりに器用だったので、自分の勘違いに拍車がかかります。
この頃は「ゲームクリエイターもいいなぁ」と思っていました。

宇宙大戦 シミュレーションゲーム
宇宙マップ、惑星に着陸して宇宙人を一掃して銀河を救え!
迷宮大作戦 1989年 FM77AV40
ワイヤフレームのダンジョン探索、ウィザードリィのような
絵が今より上手いので困る。

漠然とエンタメの仕事をするんだという夢、、いや、、夢というか、
そうなることを疑わなかったので夢ですらなかったのかもしれません
結局深く考えないおバカだったのです。

あっという間に楽しい高校生活は過ぎ、就職先を探すことになりました。
1990年まだまだバブル後期で普通の会社から求人票はたっぷりきてたので、そこから就職先を選ぶことに、、、、。

僕:「あれ?、僕はメカデザイナーか、モデラーか、ゲームクリエイターになるはずじゃ、、、」

就職面談で先生に言いました。

僕:「戦隊ヒーローのヒーローを作るレインボー造形企画に行ってみたいです。」

先生:「自分で上京して会社の門を叩いてきなさい、その覚悟はあるのか?」

僕:「あれ?、、、、。」


残念ながら自分には何の覚悟も無かったことに気づきました。
レインボー造形企画は無理だったけど、造形の仕事をしたいと思い木型会社に就職しました。
※実はサンソフトの求人が有ったので、ゲームと造形で悩んだのです。
サンソフトに就職していたらまた違った人生だったと思いますねw

ここは人生の分岐点だったのかもしれません。
僕は、自分の夢を追ってレインボー造形の門戸を叩く勇気がなかったのです、本当なら夢が破れた話です。

ですが、この時に「夢やぶれた!」ともあまり思わなかったのです。
学校に行きながらゲームを作っていたのが、会社に行きながら作るだけになっただけw
バカだったので悪い意味で学生気分のまま、しかも自分が天才だという勘違いは引き続き持ち続けます。
だけど今となってはコレは結果的に凄く良かったのかな?と思っています。
夢が破れた!と自分で思ったらソコで終わりだったのかもしれません。
今思えば、この時の勘違いは全ての原動力でした。
あの時、覚悟もなくレインボー造形の門戸を叩いていたら、そこで現実を知り諦め、今自分はこの仕事をしていないのでは?と思います。

勘違い大事!

で、僕はこの木型の会社に就職するのですが、
木型というのは全てのモノ作りの根源の部分
この時に3DCGクリエイターになるつもりは無かったのですが
僕はこの先の人生でとても大事なことを身につけることができました。

○社会のルールや人付き合いを学べた。
○3DCADを教えてもらった。
○図面を教えてもらった。
○物作りを教えてもらった。
○職人の友達ができた。

まさに、今の3DCGの仕事に絶対に必要だった知識や経験を全て丁寧に教えていただいて礎を作ることが出来ました。
ほんと全てが結果オーライです、神様、ご先祖様ありがとうございます。

こういった回り道もあるんですよ、若い人は焦らないで大丈夫。
夢やぶれて就職した人も諦める必要は全くないです。
若いうちは、自分を信じて、根拠なく自信満々に厚顔無恥に振る舞って良いと思います。

■若いうちは自信過剰でいい
■オレ天才と思って自分を褒めて作り続けましょう
■普通に就職してみても得るモノは沢山ある
■夢破れた!と思っても諦める必要はない


そして僕はこの後、この木型会社には6~7年在籍して、楽しく勘違いした創作活動の日々を送ります。

次回はこの会社で働きつつプロになるキッカケ作りの話。


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