アニマルSDGsのnote

動物の視点でSDGsを考えるプロジェクト「アニマルSDGs」の公式noteです。202…

アニマルSDGsのnote

動物の視点でSDGsを考えるプロジェクト「アニマルSDGs」の公式noteです。2024年5月発売のコンセプトブック『どうぶつに聞いてみた アニマルSDGs』(益田文和・イアン筒井著、太郎次郎社エディタス)の背景と考え方を、環境問題が気になる全ての方に向けて発信していきます。

最近の記事

クイズ文化の外側からイノベーションは起こる(アニマルSDGsとはなにか⑤)

日本の環境問題としての「クイズ文化」 前回はクルマの問題を起点に、「大人の視点」が持つ問題、そして日本の大人たちがクリティカル・シンキング(※1)を苦手とする大きな理由として「クイズ文化」の問題を挙げてみました。  クイズ文化とは、要するにテレビのクイズ番組でクイズに答えられる人を「すごい」と褒め称える文化のことです。クイズにはすべて正しい答え=正解があり、その正解を答えられない人は不正解とされてしまいます。  たとえばこんな具合です。  日本では、クイズに答えられる人

    • 電気自動車って本当に「正解」なの?クルマをめぐる問題から(アニマルSDGsとはなにか④)

      ホンダ在籍時に感じた違和感 前回までは、「動物の視点からSDGsを捉えること」について考えてきました。  書籍『どうぶつに聞いてみた アニマルSDGs』では、動物たちが「今、地球は大変なことになっている。もう、人間(おとな)だけにまかせちゃいられない!」と訴えます。  この言葉を読んで、皆さんはどう感じるでしょうか? 人間の「大人(おとな)」としては、ムッと不機嫌になったり、う~ん、たしかにその原因をつくった責任がある、そのとおりだなぁと感じたりするのではないでしょうか。

      • OSO18は本当に凶悪犯?人間中心主義から「動物の視点」へ(アニマルSDGsとはなにか③)

        OSO18は「殺されても仕方ない」? 2023年夏、北海道川上郡・厚岸郡に出没していた「OSO18」というオスのヒグマが殺されたことを、みなさんもよく覚えているのではないでしょうか。今回は、この話題から始めてみたいと思います。  OSO18は乳牛などの家畜を襲い、約3000万円の損害を与えた「凶悪犯」とされました。「OSO18」という囚人番号のような名前も、人々の記憶に残りやすかったのだと思います。  私たちのクマに対するイメージは大きく二分されています。ひとつは、「クマ

        • 「イーロン・マスクをめざそう!」で本当にいいの?自己と他者の関係性に気づくということ(アニマルSDGsとはなにか②)

          日本の子どもたちの自己肯定感の低さはもったいない。だけど…… 前回は、わたし=イアン筒井が「動物かんきょう会議」「アニマルSDGs」というプロジェクトへと進んでいった理由について述べてきました。  「動物かんきょう会議」では、日本にとどまらずインド、モンゴル、タイ、インドネシア、ミャンマーなど世界の子どもたちと動物になりきって環境問題について対話するワークショップをおこなっています。  インドやインドネシアの子どもたちを対象に『動物かんきょう会議』のワークショップを実施し

        クイズ文化の外側からイノベーションは起こる(アニマルSDGsとはなにか⑤)

          今、「SDGsを動物の視点から捉え直す」ことがなぜ必要なのか?(アニマルSDGsとはなにか①)

          賛否両論あるSDGs、わたしたちはどう捉えたらいい?  はじめまして。一般社団法人SDGsワークス代表のイアン筒井といいます。わたしたち一般社団法人SDGsワークスは、この2024年5月に書籍『どうぶつに聞いてみた アニマルSDGs』を太郎次郎社エディタスから出版、全国発売します。小学4年生から社会人までを対象に、これまでの地球環境問題へのアプローチに対して「発想の転換」を促すことが目的です。  これからこのnoteでは、「アニマルSDGs」とはなにか、その視点がどのよう

          今、「SDGsを動物の視点から捉え直す」ことがなぜ必要なのか?(アニマルSDGsとはなにか①)