ブルーライトで輝く月

孤独が武器だって言えるくらい強くなりたかった、透明な銃で撃てる自由を持て余して夜更かしが辞められない。朝、ゼロから生まれた光が東の空から差してくるとき、僕はまたひとりになるんだって思い知る。意味のない背比べをしていたって何も得られないからきみはいつだってひとりぼっち、その手を引いてあげるよなんて言えるほど神様の演技うまくなかったしきっとぼくらはずっと他人のまま。いちばん美しい夜ってなんだっけ、減るもんでもないから差し出した女の子の部分を大切にできる人なんて壊れたことがないやつらだけだろ。虹色のゴールテープを切る直前に横目で見た人が天使であって欲しい、ぼくの人生は間違いなんかじゃなかったんだって思い知りたい。知らされることは負かされることだからぼくはいつでも圧倒的な閃に負け続けていたい。美しい文章を書く人ほど性格が悪いって誰しもが知っていたよ、だからこそ森は綺麗なんでしょう、だからこそ川の音はあんなに綺麗なんでしょう、それは神様ヅラした誰かが作ったにせものの感動装置だから。ぼくらは操られている、美しいとか汚いとか死ねとかそういう感情全てを操り人形みたいに透明な糸で引っ張られて頭が空気に触れた瞬間にその感情が出てくるようになっている、なぁこの糸を引いているのは誰だ、まさか赤色なんて言わせないでくれよ。笑っちゃうな、きみが怒ってると。全てはゲームでしかなかったはずなのになぜだかあの瞬間だけはきらきらときらめいていたよ。きらきらきらきらきらきらきらきらのなかにきみが消えていく、さよならさよなら、ぼくの太陽。

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