dear.

勝ち続ける快楽しか知りたくなかったよね、ぼくらはずっと。負けた顔するしかなかったんだ、それしか知らなかったから。するすると糸をほどくようにして本当のことが見えてくる、中央にいってはだめだと思えば思うほど見たくなる、光の原点。何にでもなれるんだ、どこへだって行けるんだぼくたち。ばらばらのスニーカーで旅をしようよ、お揃いが鉄則なんてパチモンの友情。既存の青春じゃない青春しようよ、まだこの世界の教科書に載っていない爆発をきみとしたい。規則的なリズムをジェットコースターにするのは僕の役目、君はそこですやすやと眠っていて。柔らかい天国なんて痛い地獄と紙一重だ。壁1枚向こう側に呪いが住んでいた事実を君は消し去りたくて孤独でいるの?ドラッグじゃ足りない魔法なんて運命以外ないじゃんつって笑ってみせるから君も泣きながら笑って。ぽろぽろと溢れ落ちる涙はきっとすごくすごくかわいい。君の弱かった頃を抱きしめるようにその涙を見ている。神様なんかじゃないけれど、この手を握っていてくれますか。あの山を超えたら何が待っているんだろうねって誇らしげに笑う僕の顔を、きらきらした目でみつめていて。かわいいかわいい君へ。

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