見出し画像

【設立記念トークイベントアーカイブ】「悪いことは組織のせいで、人は悪くない。そう考えることで幸福度があがった」清水大樹さん(合同会社なんかしたい)


先日開催された設立記念トークイベント。
様々な方との出会いに感謝できる温かな時間になりました。開催報告はこちら。
https://note.com/and_ante/n/n6594231b2760

ゲストを招いてのトークでは、新たな学びや気付きが生まれました。

今回は合同会社なんかしたいの清水大樹さん(以下、だいちゃん)とお話した内容をアーカイブでお伝えさせていただきます。

「最近学びがあって、生まれ変わった」と言っていた、だいちゃん。学びという切り口から組織の可能性についてお話いただきました。
(聞き手:木村希(以下、のん))

みなさんにひとつ提案


なんか1日のうちに合同会社ってこんなに聞くこと僕初めてかもって思いながら……合同会社って言われる度に自分のことかとビクっしながら聞いてました。(笑)
えっとはじめまして、合同会社なんかしたいの清水と言います。京都で学習塾と学童保育を運営していて、地域に根差して小中高校生とそのお父さんお母さんと近所のおっちゃんおばちゃんたちとワイワイガヤガヤやっています。よろしくお願いします。

(のん)今まで2つトークを聞いててどうですか?

え、もう、しゃべりたいことめっちゃ出てきたって感じですね。

(のん)お。例えばなんですか?

空気感めっちゃ穏やかなんですけど、頭の中ではもうなんか「素敵すぎる~!」っていうのと、自分の中の葛藤も色々こう燃え上がりながら。ゆるさとあつさが混在してて、一人バタバタしてます。(笑)

(のん)いい感じですね。私も今腕まくりしながら足元寒いみたいになってます。(笑)

いやほんまにめっちゃ京都も寒いんですよ。でも今北海道の人もたくさんいるんですよね。

(のん)そうですね、全国から来てもらってほんとにありがとうございます!

なんかぶわーってめっちゃ燃え上がってきた話したいことを最初に喋っちゃってもいいですか。

(のん)お願いします!!

緩やかな空気からいきなりめちゃ空気変えるやんってなってまうかもしれへんけど、皆さん僕の歩みの感じにぜひついてきてくださいよ。あ、ついてこんでもいいけど。画面共有しながら話させてもらうんですけど、止めたり突っ込んだりしてもらえたらめっちゃ嬉しいです。

皆さんの話を聞いていて、ほんま素敵な人の周りって素敵な人しかいないんだなって改めて思いました。こんな時間にここに何十人もいることがなんか不思議でたまんなくて、こういう場にまずいれることがすごい嬉しいしありがたいなって。

(のん)え、この資料、話聞きながら作ったんですか!?

作ったんですよ、話聞きながら。この場だからこそなんかすごく感じたことがあって。自分のやってきたこととしては、今12年目なんですよね。ずっと代表の相方みたいな感じで立ち上げを7年間ぐらいやらせてもらって、そっから自分で独立させてもらって4年間……あっ今日ちょうど丸4年が経って、明日から5年目みたいな感じなんですけど。

(のん)おお、おめでとうございます。

そう、一応4年経つけど、僕の中では新しく気づいたことから、最近生まれ変わったって思ったばっかりなんで、もうアンドアンテと同期ですねっていう気持ちです。(笑)「どうやったら組織でいきいき働ける人が増えるんだろう」っていう問いがあったりだとか、「余白」「自分らしく」っていう言葉もあったと思うんですけど、皆さんにひとつの視点として提案したくて。仕事とプライベートを分けるのどうですか? ってね。


合同会社なんかしたいのロゴ

組織を型と捉え、「良くないことを組織のせいにする」


僕34歳なんですけど、ずっと仕事とプライベートは一緒って思ってた人なんです。あと、さっきの話に出てたみたいに、僕、アルバイトもすぐクビになっちゃったり、「マジでほんまできひんバイトやな」って言われ続けてきたりとか、今自分でやってるのも就職活動うまくいかへん過ぎて、「あーもう諦めよう」って思って逃げの選択で会社つくってきてるんですよ。

僕はこれまでずっと属人的で、対話ベースで、1日ほんま何時間しゃべってんのってぐらいずっと対話をしてきて、数字とか無視みたいな。会社の経理とかもあんま見たことなくて、1年1回税理士さんからこんな感じだよって言われて、へー!みたいな感じやったんです。「属人的」の逆の言葉調べたら「標準的」らしくて、「対話ベース」の反対はなかったから、「実行ベース」かなとか。数字第一優先ではないけど数字も大事っていう考え方を最近思ったなっていうところなんですよね。

で、「学びとは何が必要なのか」みたいなところが今回のテーマということで、そこから入っていってもいいですか。

(のん)お願いします。

学びってムズくないですか? だから僕さっき調べたんですよ。勉強と学習と学びがあるらしくて、ある定義によれば勉強って物事を習い覚えることで、学習という言葉は動物にも使うらしくて。

(のん)AIとかにも使いますよね学習って。

たしかに。なんか勉強と学びは人間にしか使わなくて、学習は動物とかAIとかにも使うんですね。僕なりに言い換えたんですけど、学びは能動的に教えを受けることみたいな定義あるらしくて、でも学習と勉強の違いが僕はよくわかんなかったから勉強と学びだけに残してみたんですけど、そう考えた時にこの言葉は、うちの社員のだいずさんがツイッターで言ってたんですけど、「勉強はやった先に楽しさ喜びが待ってたりして、勉強は答えが一応あったりする。だけど学びは学んでいるその時に楽しさや喜びとかがあって答えは一応なかったりする」みたいな定義ができるかもみたいに思って、なんか学びの中にもいろいろあるなぁと思ったんですよね。

僕は型っていうのがもともとなくて、自己流とか自分のやり方じゃないと出来ひんかったから、アルバイトとか仕事とかも「ほんまできひん」奴やったんですけど。なんか『「型破り」も「型」があるから破れる』とか「守破離って言われるものの守り」みたいなところがやっぱあるよなってなんか最近感じてきて。33歳ぐらいからようやくこういうことを学び始めて。

さっきの話聞いてて、組織っていうものにネガティブな印象とかもあると思うんですけど、組織って型かもって思ったんですよね。逆に言うと良くないことは全部組織のせいだって発想はできると思って。

仕事とプライベートを分けるっていうの、人生33年目にして初めてやってみたら、僕は幸福度がめちゃ上がったのと、社内のスタッフの顔色もめっちゃ良くなったっていうのが経験として最近あって。プライベートは自分のことで仕事は他者のことって一旦分けちゃうっていう。そこに曖昧性というかもちろん全部はっきり明確に分けられないし、全部グラデーションだと思っているけど、一旦分けてみる。

で、僕は24時間遊んでたり考えてたり働いてたりして自由でいたいんだけど、みんながみんなそうじゃないんだなっていうのを最近学んだんですよね。働く時間を決めてほしい人もいたりとか、何をするのかを明確に決めてほしい人とか。「仕事は自分でつくっていこう、イェイ」みたいな感じで、うちの社員になって、なんかとりあえず喋ろっかみたいな感じでずっとやってきたけど、何をするのかを明確に決めた方が心地よく働ける人もたくさんいるんだなぁみたいなことを思って。

仕事のミスなのにその人自体が悪くなっちゃうという勝手な思い込み

(のん)それは具体的な出来事があったんですか? 

具体的な出来事は現在進行形でもありますね。自分で考えるのが好きな人と自分で考えるのそんなに好きじゃない人がいたというのが実際にあったこと。僕は自分で考えてやるのがみんなにとっても楽しいって勝手に思い込んでたんですけど、ある人に仕事をお願いする時に言われたことが「考えなくていいことやったらやるで」。それおもろいの? って思ったけど、「考えてやるのは得意じゃないししんどいし、別にしたくない」と言っていて。っていうのは自分の経験としてあります。でもその人だけじゃなくて逆にそういう人の方が多いかなって僕は結構感じます。実例をあげ始めたらたくさんあるから時間あったらめっちゃ喋りたいね。

(のん)聞きたい……でも一旦次に進みましょう。(笑)

仕事とプライベートを分けてなかったら、仕事のミスなのにその人自体が悪くなっちゃうという勝手な思い込みにすり替わってる怖さを僕は思うことがあって。ミスがあったり失敗があったり業績が良くなくても「人って悪ないやん」っていう風に考えれるようになってから、なんかいろんなことが良くなっていったのがあって。ミスは人じゃなくて、組織とか仕組みとかデザインが悪いだけだって思うようになったんですよね。今まで数字とかじゃなくてもっと目に見えないことが大事だって思ってたけど、数字‘にも’向き合うことで、失敗が「目に見えない人間が持っているもの」とか「属人的なものがどうこう」ではなくて、単純にその数字が悪かっただけで、じゃあその数字を良くするためにはどうしようかって考えたら全然人に目が逆にいかなくなって。逆に言うと追い詰められる人が少なくなったりとか、精神的に心地良く仕事できる場合もあるなと感じていたっていう。

まだ今僕の中で実験段階というかそういうのもあるなぁみたいな感じなんですけど。よく「算盤とロマン」って言われるけど僕は「愛と力」だとずっと思ってて、どっちも大事だなと。やっぱりいろんな人の視点も立場も考え方も多種多様すぎるんだなと思ったから。僕、のんちゃんの書いてたnoteも共感しすぎたんですけど、えっと愛と力の話じゃなくてなんやったけ? 今後ろでドアが開いたからそっちが怖くなって全部飛んだったんですけど。何? 誰か来た?

(のん)(笑)

なんの話やったかな、アイスクリームが美味しいっていう話じゃなくて。ちょっと出てこーへんけど。

(のん)違いますね。思い出したら教えてください。(笑)

いろんなバランスとか、いろんな人の立場とかタイミングとかあるよなと思って。その人が幸せであってほしいな、とか、楽しかったって思ってほしいな、とか、豊かであってほしいなっていうところには、その人の学びだったりとかアクションとかが結局のところ、自己責任のようにしたいわけじゃないけど大事だなって思って。そう思った時に、それぞれが能動的に主体的に学んだり、楽しくアクションしたり、逆に休んだりとかリラックスしたりっていうところには、結局心理的な安心とか安全とかが一番大事だなと思っていて。心理的な安心と安全にプラス、知ってることとか、経験とかすればするほど、学びっていうものはもっと広がっていくんだなっていうふうに思っています。死ぬほど一気に喋りましたがそんなところでした。

組織だからこそできること

(のん)ありがとうございます。いやー、めちゃくちゃいろいろ話したいです。さっきの仕事とプライベートを分けるっていうところを多分だいちゃんが一番提案としてあげてくれたところなのかなと思うんですけど、そこって会社にいても個人でやってても真面目な人ほど切り離さないというか。というとちょっと語弊があるかもしれないですね、切り離せる人が真面目じゃないっていう意味では全くなくて。
自分のせいだとか、普段の行いがみたいなこととか、 あの時こうしてたからだとか、思っちゃうことあるよなあと。そういうのを別々に考えるのは、頭で分かってても、難しいかなって思うんですけど、別々に考えるための仕掛けとか工夫とか意識することとかってあったんですか?

それが組織のパワーだと思っていて、「あなたの働く時間は何時から何時だよ」っていうのをその人たちに委ねるんじゃなくて会社として組織としてチームとして決める、決めてあげるって言ったらちょっと言い方があれになっちゃうとかもしれないんだけど、それが組織だからこそできることだなと思っています。

みんな真面目やから自由やったら逆にもう24時間考えなきゃってなったりして、しんどくなる人が多かったっていうのは失敗というか、うちのスタッフたちを苦しめてしまったこと。今もまだまだあるかもしれへんけど、前はもっと大変だったと思うんです。いっぱいみんな振り回してやってきた。自由だったら好きに休んで好きにやるって思ってたけど、多くの人は真面目で一生懸命でいい人ばっかりだから。あ、僕の周りもいい人ばっかりなんですよ。いい人ばっかりだから休むことをせずにたくさん頑張っちゃう。だから全然休んでいいよって言っても休めへんから、規定にしようと。だから僕めちゃくちゃ労働基準法超勉強したんですよ、労働基準法なんてなんだそらってと思ってたけど。だから時間区切って、24時間あったら8時間以外の自由な時間は一旦みんな好きことできるわけだから、組織としてちゃんと決めてあげる。1日8時間つらいって人は、5時間にしよっかとか、4時間にしよっかっていうのをその人にあったかたちで、一人一人に対して全部就業規則というか働き方とかを全部一人ずつ作り直したんですよこの半年間ぐらいで。っていうのは本当にみんないっぱい無茶させてごめんねって思いながら今頑張ってちょっとずつ長く考えてるって感じです。

(のん)人に一人一人にあった型とか、なんかこう柔らかくなるための堅さみたいなものを意識されてるってことなんですね。あああ、時間が。もっともっと聞きたいんですけど、ちょっとほんとにまたゆっくり話しましょう……!!!

***
これまで真摯に動いてきたからこそ気付かれた貴重なお話をしていただいたことで、はっとさせられたと同時に、私たちがどんな組織になっていきたいのかを考えるきっかけになりました。
俯瞰してより良い状態を目指すためには、ただの精神論ではなく「組織や数字やそのデザインに着目する」という心の余裕と骨組みが大事なのだなと身に染みて感じました。そしてそんな環境をつくってるだいちゃんの優しさが伝わってきて、とても嬉しく感じました。

時間がなかったことが悔やまれますが、今後もぜひ一緒に歩めたら嬉しいです。

他のゲストの方のアーカイブも改めて発信します。ご期待ください!!

\noteのフォローとFacebookページのチェックもお願いします!/
Facebookページはこちら♪

https://www.facebook.com/%E5%90%88%E5%90%8C%E4%BC%9A%E7%A4%BEante-111448088443421

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?