聞いた音楽 2024/03
3月も音楽を聞いた。
この記事シリーズでは、新しく知った曲とその関連曲などを紹介する。
更新はなるべく毎月、紹介の基準は完全に個人的な好み。
先月はこちら↓
2月から3月にかけて、謎の男「池田」の「2023年ボカロ1000選」を聞いたので、今回はこの中から好きだったものを紹介する。
1選
Strawberry Pot. / Otobono
聞いてください。
10選
うらら / poi
恋の歌。一緒にいられたらどれほど幸せだろうと考えながらも踏み出せないもどかしさを爽やかに歌っている。
曲調は明るいところに、この状況に対して悲しみではなく人を想うことへの幸せが表れているよう。
恋に関して幸せや喜びを歌う曲も多い中で、「あぁもう恋って辛いじゃんか」とストレートに書かれた歌詞を本当に評価したい。
ウォーターマーク / gaburyu
重低音が気持ちいい。メロディがどことなくノスタルジックで切ない。
ウォーターマークは「透かし」や「著作権表示のためのデータ」のことを指す。個人的な歌詞の解釈はあまりまとまっていないのでここでは特に述べない。
incorrect / 7naci
5/8拍子が中心の変拍子曲。同じフレーズの繰り返しが多く印象的に使われている。
拍子の歪さで周囲に馴染めない様子が表現されているよう。5拍子の伴奏に3拍子の歌詞でポリリズムとなっている部分は彼女なりの歩み寄りだろうか、それとも社会に適合しようにもしきれない表れだろうか。音楽的にも面白い部分だと思う。
ATAVISM / ゆまめあね
ゴリゴリのドラムンベース。酷く暑い夏を感じる。夏に聞いてほしい。
最終サビ終わりの歌詞で韻を踏みながら真逆の情景を想像させるのは見事。
自分はこの曲を去年の夏にずっと聞いていたが、今あらためて聞いても良さが褪せないのはすごい。
divEは笑わない / 淡雪こだま
ダークな雰囲気に始まり、サビになると明るく開放的なメロディーに転調する、癖になる作風。
作曲者は先月の記事のマイリスト内楽曲「羽化」の作曲者である淡雪こだま氏。「羽化」も同様の作風であったので、氏の得意とするものなのだろう。
曲名の「divE」の部分は初音ミク Wikiによると「ダイバージェンス イー」と読み、ベクトル場Eの発散のことを示すそう。ガウスの法則の微分形に現れるが、Wikiにはそれとは違うと書かれており詳細は不明。
歌詞の「「アイ」」はAIのことだろうか?このあたりの関連もよくわからない。
KEEP YOUR HEADACHES / いおぎりょう
音圧の疾走感に気圧される。
Aメロは伴奏に細かな低音が多く使われているがBメロで透き通るように落ち着いて、これがサビの音割れによる盛り上がりを引き立てている。
思わずヘドバンしてしまう曲。
毒キノコ食べて死にたい / バーミーズ
好奇心の歌。めちゃめちゃキャッチーなポップスでノリノリになれる。
不思議な「君」に惹かれていく「僕」の心が他にはない表現で描かれている。「君」というのが人ともモノとも解釈できる余地があるのも良い。
好奇心に抗えないことを完全に受け入れている、「オダブツしちゃったらそうWikiに書いといて」という表現がとてもいい。
ctrl + x / x-x
おそらくKawaii POP。つらい現実から逃れようと「画面の向こう」の誰かに恋した女の子の話。どちらの世界が「画面の中」なのかは解釈の分かれるところか。
歌愛ユキの高くてか細い声が曲にマッチしていて蕩けそうになる。
スピード感のある曲調も聞いていて気持ちがいい。
何より歌詞が病みかわいい。
SSR 〜Shiny Smiley Rhapsody〜 / BTB
純粋なHappy Hardcore。ボカロ1000選にここまでしっかりしたハピコアが入っているのは正直かなり面白い。
ハピコアとしての完成度も高く、聞いていて本当に楽しい。
作曲者のBTB氏といえば太鼓の達人の「アサガオ」が音ゲー関係では有名か。こちらもいい曲なので是非。
良かった曲
どっか〜ん / 青屋夏生
ゆるゆる
落ちサビよすぎ
サンダー / FeLL
ギターかっこいい
歌のメロディが気持ち良くて口ずさみたくなる
ピカピカデイズ☆彡 / くらP
キラキラ青春ソング
青春はいいぞ(青春はいいぞおじさん)
コンペイトウさん過激派 / STEAKA
STEAKAさんの音ほんとすき
同年の「パキパキ天使のハードラック」も神です。
ラブレター / べーちゃん
いい歌詞。客観的に見ると気持ち悪いけどまあ分かるんだよな……。
記 / aircup
独特な音が印象的。
キャッチーというわけでもないがメロディが頭に残る。
りこりすめもりあ / とりぴよ
とりぴよ氏の「花畑シリーズ」最終曲。
過去作のメロディ引用もあり集大成にふさわしい。
氏の同年の曲では「しゃむらば!」も好き。
バカ通信 / isonosuke
インターネットおじいちゃん大歓喜。
isonosuke氏の制作したゲーム「Light Infantry」は昨年末のRiJでRTAが披露され、一躍有名となった。
買うだけ買って積んでおり、すみません……。
Freak Out Hr. / 雄之助
ノリノリ重低音かっこいい。
POPYの声好き。
明るい日陰 / かじか
花隈千冬とバラードの相性が良いことを教えてくれてありがとう。
この方のYouTube更新、8か月前で止まってしまっていて普通に損失。
∄ Nascence ∄ / ∄∄∄∄∄
はい電子ドラッグ。たまに変な音使われてておもろい。
先月紹介した氏の楽曲「∄ Radiance ∄」と同様の作風。
絵空とうたかた / 竹馬あお
急に騒がしくなる曲好き。
夏の暮れのノスタルジーってこんな感じ。
クロスド・レター / irucaice
かわい~~~
デン!デン!デン!デン!よすぎ
鐘の音だいすきなんすよね
10選入れたくなってきたな(?)
悲報!!負け組ちゃん / 雪乃トケル
つらそう。わかる。
たまに難しい表現するのちょっとおもろい。そういうとこやぞ。(ブーメラン)
Lovely Girl / Aintops
無限にノれる。
歌詞あんま意識してなかったけどかなり好き。
問32 / 傘村トータ
曲いい。
歌詞もまあ分かるし考えることもあるけど、世の人間がみんな答え出してる訳無いんだから別にこんな問に意味は無いと思っています。
ララララ / かきもち
こういう感じの曲、世間的には「キラキラ」した曲って表現をされるんですかね?(参考: YouTubeコメント欄)
キラキラソング、ジャンルとしては何と呼ばれるのか知りたいところ。好きなので……
じゃあね、 / 夜丹れにや
Kawaii Future Bass
Futureシンセ、いいもの。
スパークリングな恋をして / 七曲マル
サビが一段落したところで一瞬静かになってから展開変えてサビ継続する曲ほんとすき。
こういうのなんて呼ぶんだ?
ソフアで寝夢る曲に。 / アメリカ民謡研究会
アメリカ民謡研究会、音のセンスがエグい。
同年の曲では「戻れ戻れもどれもどれも。」を過去記事で紹介した。
ミスユー・オールナイト / 夏山よつぎ
もともとここに「クリスマスって良いですよね」みたいなこと書こうとしてたんですけど、歌詞見たらあまりにも良すぎてそんなこと書いてる場合じゃなくなってしまった。
永遠に幸せであれ
アルセチカ氏の企画「eneeemy」の楽曲だそう。興味出てきたな……。
100選(抜粋)
ACCELERATION OF HEART-BEAT / Tanchiky
急にバチバチのユーロビートが流れてきて何事だよと思ったらTanchikyさんでした。草。
氏の有名な曲といえばやはり「ENERGY SYNERGY MATRIX」だろうか。
知覚貸越論。全篇 / Ryoko_14
池田宅怪しい日本語ミームシリーズ。そんなシリーズはない。
曲そのものは結構良い。
Imagination∞BLUE / SPACELECTRO
Arcaeaに「Glow」を提供したあのSPACELECTRO氏の曲。SDVX収録の「トマヨイ」も有名。
シュガーナイフ / 灰色ねむり
灰色ねむり氏の感情ぐちゃぐちゃソング大好き。
同年の曲では「春に×」が一番好き。
ラヴィ / Dera
ブッとんでいけ! / Ponchi♪
爽やかでキャッチーで良い
Ponchi♪氏はみそみぃる氏とのユニット「MisoilePunch♪」名義の曲が音ゲー的には有名か。SDVXやってないけど「Bl∞min'」曲好き。
ライアーダンサー / マサラダ
曲いい。
落ちサビの「違くて」が嫌いすぎてアンチ気味。
マサラダ氏の同年の曲では「ウルトラトレーラー」が好き。
もっとはやくそれになりたい! / キノシタ
キノシタ氏の楽曲「はやくそれになりたい!」の続編曲。
正直「はやくそれになりたい!」の方が好きだが、こっちもまあ良い。
やさしくしてよね / のぼる↑
のぼる↑氏といえば「白い雪のプリンセスは」。氏はボカロ曲の初投稿から16年以上経つが、今もこうして活動しているのはとてもすごい。
本日「白い雪のプリンセスは」の14周年記念アレンジとして、「白い雪のプリンセスは-Re:incarnation-」が投稿された。
突発性相違感 / 27号
「なんかちがう なんかちがう 僕だけなんかちがう」という歌詞がクリーンヒット、瞬く間に池田の周囲で流行した。
曲は良いです。なんかたのしい。←なんかちがう?
NEO / じん
「この曲書いた人めっちゃじん好きそうだな~」と思って作曲者確認したらじんさんでした。
かなり「オツキミリサイタル」を彷彿とさせる。もうカゲプロも10年以上前なんだな~……
ÜNHAPPY / QR
MARETU好きそう。MARETUさんの曲を好きなのは偉いことなので褒め言葉です。
あとがき
今回は池田の「2023年ボカロ1000選」を2ヶ月かけて聞き、個人的に良かった曲についてまとめた。
そもそもなぜ「2023年ボカロ1000選」を聞こうと思ったのかについてだが、これには2つの理由がある。
1つは、自分の知らないボカロPを効率的に発掘したかったからだ。「2023年ボカロ1000選」内の曲は、1000曲のうち998曲が相異なるボカロPのものとなっている(2曲はざるぼうる氏によるもの)。このリストで広く曲を知った後に個々について深く聞いていこうと考えたためである。
もう1つは、池田が10選と100選を「聴け」と言うのに対し、1000選は「聴かなくていい」と言っていたからだ。カリギュラ効果かもしれない。
ともあれ、様々なボカロ曲を広く知ることができ非常に満足しているので、池田には感謝したい。
今年の1000選が出たとして、聞くかどうかは来年決めようと思う。
4月第1週で池田宅一味と会う機会があったので、先んじて再生リストを共有した。
リストを見た池田の評としては
「10選と100選の選曲こんなに違うことあるんだ」
「俺の100選に入れてないけど良い曲を100選に入れてくれて嬉しい」
「こんなにラブソングいれる人初めて見た」
というものがあった。
自分のリスト内のラブソングの中で「ラブソング部分が良い」と思ってリストに入れた曲は半分ぐらいだと思うが、実際多いかもしれない。恋愛してる人を観察するの好きだしな……。
ボカロラブソングとKawaii PopとHappy Hardcoreの情報をいつでもお待ちしております。
枯れないように 続きますように
おまけ:あんけ宅語録プロモ
君が同意するよね?
提案について相手の合意を得た時に発言される。合意を得られそうな際のひと押しや、合意を強制する場合にも用いられる。
元ネタはなつきFranz氏による楽曲『ツバキ』の歌詞。ちなこの曲は池田の「2023年ボカロ1000選」に登録されている。
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