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聞いた音楽 2024/01

1月は音楽を聞いた。

この記事シリーズでは、新しく知った曲とその関連曲などを紹介する。
更新はなるべく毎月、紹介の基準は完全に個人的な好み。

今月は作曲者を絞ってボカロ曲を聞くことが多かったので、作曲者で区切って紹介する。
YouTubeのおすすめに出てきて聞いた曲は「単発」枠で紹介する。


Haniwa(アメリカ民謡研究会)

何がきっかけだったかは覚えていないが、かなり気になっていたので聞いてみた。

余談だが、ハマり過ぎて一時期ツイートがポエミーになってしまった。

戻れ戻れもどれもどれも。

奇妙全振りみたいな曲。詩は不気味で気持ち悪いのに曲は怪しい雰囲気がありつつもダンスミュージックのノリの良さがあってクセになる。
これを含めたこの人の最近の曲はポエトリーリーディングだけじゃなくて歌もあって、個人的にはこっちのほうが好きだったりする。

その汚い手を二度と見せるな。

AI出力絵を題材にした曲と言われている。
個人的にはAI絵に関して中立的な立場を取っているつもりではあるが、それでも手描き絵とは異なることを周知されて区別されるべきだと思っている。というのも、現状のAI絵は学習元の手描き絵の表層的な模倣に過ぎず、手描き絵の線や塗りなどに込められた表現的意図を学習していないからだ。AI絵はプロンプトに忠実な内容を絵全体としては出力するが、その絵を構成する部分に関しては何ら意味をもたない。例えるならば(絵の話を絵で例えて申し訳ないのだが)、モザイクアートを構成する各モザイクに全く共通のテーマが無いようなものだと考えている。「別にそれの何が問題なんだ。共通項が無いモザイクアートもそれはそれでちぐはぐ具合が面白いじゃないか」と感じた人は全くその通りで、その感性はかなり私と近い。「テーマがあるモザイクアート」も「テーマの無いモザイクアート」も同じ「芸術」の土俵に立っていると思うが、その「芸術」を鑑賞する際の心の構え方が変わってくるのだ。手描き絵を鑑賞する際の心持ちでAI絵を鑑賞すると、絵全体としての制作者が見せたかった景色だけでなく、細かな表現の不具合から別のことを読み取ってしまう恐れがある。そういったすれ違いや齟齬をなくすために、AI絵は手描き絵と区別されるべきだと考えている。

話を戻すと、曲が良い。AI絵の粗製乱造大量消費を風刺する詩もいちいち鋭くて良い。AI絵の話ではないというふうに解釈したとしても歌詞の性格悪すぎて良い。

私はずっと笑顔だったし朝の占いだって悪くないきっと今日も大丈夫良い一日になりますように。

ただ幸福と思い込むしか出来ない絶望を摂取。ひたすら自分に言い聞かせる表現がうまい。

そうして私を嫌え。

私はそういうのを見るのがたまらなく好きなんです。

私もです。

VOCALOIDと区別される音楽の解釈。

まだHaniwaが実験的なロックをやっていた時代の作品。

「VOCALOID曲をよく聞く」という自己紹介をしたことがあるような人なら誰しも一度は考えたことがあるであろう問いを題材とした楽曲。
VOCALOID曲は何故世間一般の音楽と区別されて認識されるのか。個人的な考えとしては、意味のある言語を歌に乗せる「歌声」と他者によって演奏される「楽器」の両方の側面を持つVOCALOIDの特異的な特徴によると思っている。
ジャンルが使用楽器を規定することや、楽器によってジャンルが定まることがあることを考えると、「VOCALOID曲」というジャンルがあることも、それがVOCALOIDの使用を要求することも納得できる。しかし、この「VOCALOID曲」というジャンルは、真にその音楽の芯を捉えたジャンルではないとする考え方があることも理解できる。現にニコニコ動画では、「VOCALOIDを用いたロック」を「VOCALOIDを用いないロック」や「ロックでないVOCALOIDを用いた曲」と区別するために、「VOCAROCK」というタグが存在している。これは「VOCAROCK」が、ただ単に「ロック」や「VOCALOID曲」と呼ぶよりも音楽的に適切な分類をしていると考えられているというわけである。
個人的には、「VOCALOID曲」というのは音楽的ジャンルと言うよりはその上の階層の分類だと捉えている。VOCALOID曲をよく聞く人は、なぜ「より音楽的なジャンル」に縛られるわけでもなくただVOCALOIDが使用されているという一点を重視するのか、考えて自己と向き合うのも面白いのではないだろうか。参考までに、自分の場合は「声質に馴染みがある」ということが大きいような気がしている。

Omoi

「テオ」と「グリーンライツ・セレナーデ」しか知らなかったが、ロックテイストと曲の音圧と叫ぶような調声が好きだったので聞いた。

「テオ」の印象で格好いい感じの歌詞を書くユニットだと思い聞いたら青春系の曲も多く、Last Note.に似た印象を受けた。青春系はいいぞ。

テオ

Omoiの代表曲。紹介するまでもないが上で名前を出したので一応。

何も罪を犯さないなんて どだい無理です

この部分が身内でミーム化してしまったため、若干しんどい。自分のせいでもあるが。

過去形にできますか

何も考えずに「純愛か~ええやん」と思って聞いていたら普通に失恋で急に感情を揺さぶられてしまった。

放課後のチャイムが 好きだった 日々が好きでした
雨降りの日にはちょっと期待してしまう 日々が好きでした

ここすき

アララの呪文(Rock Cover)

マジで良いんだけど、原曲が良いってのが8割くらいある

WAA!!!!

青春ですねえ~
この曲高校生のときに知りたかったな~と思って投稿日見たらもう大学生の時だった。完。

君が飛び降りるのなら

あまりにも良い。特に止める気がさらさらなさそうなのが本当に良い。今後の予定。

UFO (Synth Rock Cover)

マジで良いんだけど、原曲が良いってのが8割くらいある2

そもそも原曲をあまり聞いたことがなかったので歌詞に注目したのは初めてだったかも。なかなかおもしろい歌詞。

チット・チャット・マーチ!

MVの初音ミクがかわいすぎる。実は曲の印象は全然無い。まあ1曲くらいこういうのがあってもいいよね。いやよくないか。

何度も言うけどバニラアイスにはトマトケチャップは合わない!合わない!

MV以外は本当にこれしか覚えてない。



ので、やってみることにした。
甘い✕しょっぱいなので意外とイケるのでは?

ここに
マリネリス湖

別に美味しくはなかった。トマトケチャップとバニラアイスで味を感じるタイミングが違いすぎて、完全に分離していた。

いよわ

好きな曲が多いが、「IMAWANOKIWA」以前の曲をほとんど聞いたことがなかったため、この機会に聞くことにした。

きゅうくらりん

いよわの代表曲。紹介するまでもないがこの記事は全人類80億人に向けて書かれているので一応。

詳細は省くが、某精神的恐怖ギャルゲーのキャラクターをモチーフにしたと言われている。

大女優さん

劇場版いよわ 無限押韻編
最近の曲の中ではこれが一番好き。

ディアーマイウィッチクラフト

わぁいお説教ソング あかりお説教ソング大好き
夢オチなのでいよわガールズにしては救いがある方かな。

赤色が怖い

ノリノリノリノリ……サビで更にノリノリノリノリ……みたいな曲、楽しい。
歌詞は全然聞き取れん

エンゼルケア

一番好きないよわの曲がこれになった。
サビのメロディと歌詞があまりにも天才。

曲名や歌詞の「エンゼルケア」は遺体を清潔にして化粧や更衣で見た目を整える死後処置のこと。氏の曲「ラストジャーニー」の続編曲であると公式が公表しているらしい。

あなたのために使おうと決めてたの、良いでしょう?

これをテラフォーミング・マーズで他人の資源を除去するカードをプレイするときに積極的に歌っていこうと思う。

とあ

「ツギハギスタッカート」しか聞いたことがなかったが、これが好きだったので他の曲も聞くことにした。

ツギハギスタッカート

とあの代表曲。紹介するまでもないが上で名前を出したので一応。
曲・歌詞はもちろん、か細い調声もとても良い。

なんだかんだ自分がこの曲を初めて聞いたのが2019年あたりなので勝手に2011年ぐらいの曲だと思いこんでいた。実際は2014年6月。「ウミユリ海底譚」(2014年2月)より後の曲なのか……

そんなファンタジー

最初に聞いた時にかなり聞き流していて普通の6/8拍子だと思いこんでいたので、2回目でよく聞いたら6拍目を落とした5/8拍子が頻繁に混ざっていてびっくりした。Bメロから5拍子が増えてきてサビがほぼ5拍子で構成されているので曲中に間が無くなっていき、徐々に感情が昂ぶっていくことが表現されている。
氏は他の曲でも間延びする拍を落とす変拍子をよく使うので、かなり音楽表現とそれが与える印象に真摯な方なのだなあと感じた。

6/8拍子の6拍目を落とす曲、他に意外と思い浮かばない。
初音ミクの戸惑」の前奏・間奏なんかは近い気がする。BPMが速いので6/4拍子の6拍目ではあるが。
Got more raves?」のサビも5拍子だが、これもBPMが速い上に6/4表紙の1拍欠落か。

リセットなの。

強い言葉を使いなさい。強い言葉の曲が好きなので。

サラバイサラバイ

爽やかな曲に絶望的な歌詞をつけなさい。爽やかな曲に絶望的な歌詞がついている曲が好きなので。

曲がリズミカルで本当に良い。
曲調も歌詞もツギハギスタッカートに近しいものを感じる。こういうのが好き。

さよならスーヴェニア

トイ・ストーリー3ってこんな感じの話じゃなかったっけ?いや違うかも。
まあでもそんな感じの曲。すごく懐かしい気持ちになる。

単発

OD / 赤髪ではない

サビの音圧がすごい。メロディの平成ボカロ感が逆に良い。
なんとなくトーマとか日向電工を思い出したけど、メロディだけじゃなくて「改正新六法」の響きのせいも絶対にある。

あとボイボの囁き声結構好きなんすよね……。

お前のそういうとこ
めっちゃ嫌いです!

人から言われたすぎてコレ。

おやすみパラリシス / 砕糖おわり

「Kawaii系最高やなあ~これ本当に良く出来てる」と思って既に高評価押す準備して聞いてたら突然Hard style始まって感動してしまいました。両方大好物なので……

これが初投稿でまだこの曲しか無いのでボカコレ2024冬で新曲出してくれないかなあと思ってTwitter見たら受験生だそうで……才能の塊すぎる…………

baby / Guiano

洋楽感。しっとりノリノリで良い。
この感じの曲を好きになることがそんなに無いので個人的には意外性が大きい。

碧を斥ける幽囚 / 錆びた躰を削いで。

所謂「界隈曲」。某氏リスペクトというよりは全てあなたの所為です。リスペクトであることが名前や曲調からわかる。
単なるリスペクトに留まらず、難解で厨二心をくすぐられる歌詞にラップパートと、界隈曲としては挑戦的な部分も多いがそれらがしっかりとまとまった作品。今後の作品もとても楽しみ。

あとデフォ子の声がやはり好きだということを再確認した。
界隈曲を集中的に漁る期間も作りたいところだ。

レテ / Aliey:S

池田宅で流れてるボカロ曲」感が強すぎる。何故?
自分が京都から離れる直前に出た曲なので、仮に池田宅で流れていたとしてもおそらく池田宅で聞いたことはないはず。学祭で京都訪問した際に聞いた可能性だけはある。

池田の2023年ボカロ100選には入ってそうだなと思って確認したら入っていた。流石です。

あとがき

酒を飲みながらだらだら書いてたら6時間ぐらいかかってしまった。ちょっと紹介する曲が多すぎたと思うので来月から少なくしたい。

語れる曲と語れない曲の差が激しいのは多分どうにもならないので今後もどうもしない。紹介の字数が少ない曲は雰囲気で楽しんでいるということで、必ずしも字数と好感度は比例していない。

長かった記事は終わった

おまけ:あんけ宅語録プロモ

○○、毒です


結果的に自身に負の影響を及ぼすものに対して用いられる。「タイマンマーズ、毒です」など。

転じて、数ある選択肢の中でずば抜けて弱いものに対しても使われる。「地下核実験施設、毒です」、「UNMI、毒です」など。

元ネタは小説『薬屋のひとりごと』の主人公「猫猫」のセリフ。
ちな、池田によると元あんけ宅住民は誰ひとりとして『薬屋のひとりごと』を履修していないらしい。

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