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入院中に……

食事などについては、前日の記事どおり。
そこで、あれ? となったことや、その後のこと。


自己主張の強いたまごがダメ?

病院食でたまご焼きが出た日がありました。
そのとき、ひと口食べて、あれ? と。
気持ち悪いかも……。
その後出た、厚焼きたまご、そしてハム野菜サラダのハムも同じくでした。

たまごとハム。
これ、吐き気をもよおし始めた日の朝に食べたものです。

そのトラウマかもしれません。
実際に、例えば抗がん剤治療中。
抗がん剤治療で一度吐いてしまうと、「吐いた」という記憶から抗がん剤に対する
嫌悪感により起こる予測性嘔吐という副作用があるそうです。

だから、たまごやハムなど、食べたあとに吐き気をもよおしたことが
嫌悪感となって、それらを食べると気持ち悪いかも……になったのか!?
でも、アレルギーの可能性もあります。

たまご焼きが出たあとの回診時に主治医に状況を話してみたところ、
アレルギーの可能性もあるけれども、例えばプリンやカステラなど、
たまごが使われているものはいろいろあるから、それを食べても大丈夫なら
アレルギーではないかもしれない、でもちょっと注意したほうがいいね、と。

プリンやカステラ、退院後に食べたフリーズドライの雑炊や野菜スープなど、
たまごが使われているお菓子や食品は食べられました。
で、大好きなオムライスに挑戦したところ、やっぱりダメかもーーーーで、
自宅で自分で作ったものでしたので、お行儀が悪いしもったいないですが、
たまごをよけてチキンライスだけを食べるハメに。

たまごでーす! ドーン!! なガッツリたまごはダメなのかも。
コソコソ紛れたまごなら食べられたし、吐き気ももよおさなかったけど。
食事の選択肢、減りまくりです。
オムライス、好きなのに食べられないのはつらい。
オムレツも無理。だし巻きも無理。エビピラフフライドエッグのせも無理。
生モノ要注意の人が寿司で食べられる数少ないメニュー、たまごのお寿司も無理。
泣。

ほか、入院前最後の食事で食べたハム、チーズ、ロールパンも、同じくの状況。
ロールパンだけは病院食で出してもらい、食べられるようにはなったけど、
やっぱり退院してからは食べる気にはなりません。
どうにかできないかなぁ。

ヤバい人の腕

入院中二度、点滴を入れる場所を変えました。
ということは……。

まず2月14日(水)。
担当の看護師さんがルート確保にチャレンジするも、
「ごめんなさい。穴、開けただけになっちゃった」で、
別の看護師さんにバトンタッチ。

その方は名札に注射マークがついていて。
聞いてはいないのですが、注射のエキスパートなのかなーと思いつつ腕を委ね、
3回目でのミッションクリアとなりました。

次は2月16日(金)。
入浴後、14日に針を入れたところからの出血がみられたため、
別の場所にルートを確保することに。
このときの担当看護師さんは、1月の入院初日と同じ方。
なんと、1回で成功しました! 初です!!

1月の入院初日、採血されたときも「チクッとしますよー」と言われて、
そのチクッを待っている間に「(針を)抜きますねー」となりまして。
まるでチクッがなく、大学病院の看護師さんスゲーと思ったことを覚えています。
で、「◯◯さん、注射上手ですよね」と入院初日のことをお話しすると
「そんなことないですよ。ここ(左腕外側)にいい血管が2本、あったので」と
にっこり。素晴らしい!!

ただ、ここまで何度も何度も刺されては抜かれを繰り返したので、
右も左も腕の変色が激しく。
また半袖だったら職質必須、尿検査直行間違いなしの腕に。
看護師さんとそんな話をしていたら、実際に職質された方もいるそうで。

夏は要注意ですね(苦笑)。

胃がない

術後8日目の記事に書いていた、
胃がないことを実感させられたのがこの入院中です。

口からモノを入れる生活になってから、のどの詰まりを感じるように。
逆流性食道炎の症状であることから、内服薬を3種飲み始めました。
ひとつは、食欲不振や消化不良の改善に用いられる漢方薬、六君子湯。
もうひとつは、術後逆流性食道炎に効果・効能があるカモスタットメシル酸塩錠。
最後のひとつは、ランソプラゾールOD錠です。

ランソプラゾールは、胃酸の分泌を抑制する薬であるものの、
胃全摘後(つまり胃酸の分泌はない)の逆流性食道炎改善にも効果アリという
報告が複数あるそうで、それを主治医から聞かされていました。

入院中は、食事と食事の間に看護師さんが次の食事前後に飲む薬を確認。
そのときだったと思います。
その日の担当看護師さんが言いました。
「ランソプラゾール要るのかなぁ。アンさんは胃がないから」。

自分では重々承知しています、胃がないこと。
でも、ほかの人から「胃がない」と言われるのは、
あらためてショックを受けるというか、
わかってはいるのに、「欠けてるのよ」ってつきつけられてる感じ。

皆が皆、私のように感じるわけではないと思います。
でも、同じように感じる方もいらっしゃるかもしれない。
だから、お願いです。
病気であれ、事故であれ、なんであれ、
周囲に体の内外を問わず一部を失った方がいらっしゃる方。
本人が、どんなに明るく前向きに、なんてことない風に、笑いながら、
どこかを失ったと話したとしても、決して「ないんだよね」とか
「ないもんね」とか「ないってどんな感じ?」とか言わないで。

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