見出し画像

マジックアワーみたいな指輪

先週、様々なデザイナーズジュエリーブランドが一堂に会するイベント「New Jewelry Tokyo」に行ってきました。

イベントを知ったのは大のアクセサリー好きの自問自答ガールズ・むっちゃんさんの発信から。

↑noteで出展ブランドの紹介をされていました!

最初は「ふーん、なんか面白そうなイベントがあるんだなぁ」というくらいの感じで正直そこまで関心を持っていたわけではありませんでした。
しかし、試着の経験値を増やそうと毎週末都心に繰り出していた時期で、ジュエリーも色々試着してみたくなったこと、むっちゃんさんのnoteを見て興味が湧いてきたこともあり、ふらっとのぞいてみることを決めました。

いざ試着の旅へ

会場に入ると、様々なデザイナーズブランドがずらり。
程よく混んでいて、気軽に商品を試したり、別のブランドに移ったりしやすい雰囲気なので、試着するにはうってつけの場所だと入ってすぐに理解しました。

きちんと予習はしてこなかったので、それぞれのブランドの品ぞろえを眺めながら、気になったところに立ち寄り試着をさせていただきました。
いつか指輪が欲しいと思っていたので、指輪ばかり10ブランド以上、全部で50個は試着したと思います。
よかったものは写真も撮らせていただき(快く撮影させてくださったブランドさんばかりでありがたかったです!)、ブランドのカードもいただきました。

お値段はブランドによって様々で、どれもそれなりの金額は必要なのですが、私が想像していた「ジュエリー」のお値段よりよほど手に取りやすかったです。
(ジュエリーって10万円はするのではと思っていたので・・・でも実際には、5万円以下で買えるものもたくさんありました)

その中で、特に気に入った指輪が二つ。
どちらもまさに風景が思い浮かぶような美しい天然石で、これがロマンチストになるというやつかと思いました。

しかし、会場の雰囲気にテンションが上がっているだけかもしれないので、一旦保留にして、その場を離れて検討をすることに。
元々思っていたジュエリーの値段よりは安いというだけで、衝動買いするには十分お高いです。

会場を出ようとしたとき、むっちゃんさんはじめ自問自答ガールズにお会いできて嬉しかったです!
(指輪の写真をお見せして「『まだ』買ってないんですけど、これとこれで迷ってるんです」と言ったら大ウケでした😂)

好きな指輪の傾向

会場を離れたあと、写真やブランドのカードを見直しながら、自分がどんな指輪に惹かれるのかを分析してみました。

💍好きな指輪の傾向
・存在感のある天然石
 →石が指の幅と同じくらい大きい、または小さめのものはキラキラしている
・一つの石の中で色が変わったり内包物がある
 →複雑な表情を見せている。空や海の風景が思い浮かぶ。
・ザラザラ感
・リングの部分が太くなくシンプル

💍ピンとこなかった指輪の傾向
・同じくらいの大きさの石が複数ついている
・つるつる感
・リングが太い
 →指の関節がしっかりしているので、太いリングは外すのに苦労して毎回ひやひやする
・私の中の典型的な「ジュエリー」のイメージに当てはまるもの
 →不純物のない透明度の高い石に美しいカットが施され、メインの石以外にもダイヤモンドとかが散りばめられた豪華な感じ

New Jewelry Tokyo来訪前の私は、「アクセサリー」にはちょっと興味が出てきていましたが「ジュエリー」は自分事としてイメージができない状態でした。
「ジュエリーって高そう・・・」
「デザイン的にも、そんなに惹かれないかも」
と思っていたのです。

しかしイベントに行ってみて、ジュエリーに興味を持てなかったのは、どんなジュエリーがあるか知らなかったからだと分かりました。
「ジュエリー」という言葉からイメージしていた、「不純物のない透明度の高い石に美しいカットが施され、メインの石以外にもダイヤモンドとかが散りばめられた豪華な感じ」にあまり興味が持てなかっただけで、そうではないジュエリーもたくさんあることを知ることができました。

そして私が好きなのは、これまでイメージしていた「王道」とは違うものだったのだと確信しました。

「買い」のサイン

会場を離れて近くのカフェに入りましたが、情報の洪水に触れて疲れてきたのか、一向に進まない自問自答。
イベントの会期は翌日まで。
イベント終了後もそのブランドを訪ねて購入することはできるけど、石とは一期一会というし、いつ売れてしまうかわからない。
とりあえず、一晩考えてみることにしました。

その晩は真剣なお金の計算が始まりました。
12月のボーナスはいくら入るのか、今月以降のお給料はどのくらいになりそうか。
その中で何を買うのか、これからどんなファッションアイテムが欲しいのか。
半年先(来年の夏服)まで考えて優先順位をつけました。

New Jewelry Tokyoに行く前に友人の結婚式に行くための靴を見に行っており、ボーナスで買う優先順位1位はその靴です。
靴代を引くと、今使ってもいいと思えるだけのお金では両方買えません。

数か月後には十分お金は貯まる予定ですが、先に売れてしまうのではという不安はあります。
最近気になっていた靴があっという間に売り切れたばかりだったので猶更。
一方、現時点でのファッションには満足しているので、欲しいものを今年一気に買わなくても長期的に完成度を上げていけばいい、という余裕も持てるようになっています。
お金のことを考えると、今お迎えできるのはどちらか一つと結論付けました。

どうやら私の「買い」のサインは
ロマンチストになった後に本気でお金の計算をし始める
のようです。
(バッグを買ったときもそうだったな・・・)


ひとつなら今お金を出してもいい。
とはいえ、どちらにするかは簡単には決められません。
どっちが自分らしいかを考えました。
ブランドコンセプト。自分の思いと共鳴するかを見てみました。
自分のコンセプトやなりたいイメージ、Pinterestに保存した画像など。自分の路線に合っているか確認しました。


軸は再確認した。

でも、結局のところ実物を見ないと決められないよね。


翌日再び会場へ行き、最有力候補だった二つをつけてみました。
そのうち、これが私の指輪だと思えた方をお迎えすることにしました。
お迎えした指輪をつけた時は、すごく気分が上がったというよりも
「うん、これは私のだな」と自然と思えました。


びっくりの試着をしたい。
素敵なモノに出会ってファッションの経験値を上げたい。

そう思って半月ほど、怒涛の試着を繰り返し、結局最初の計画からは少し違った雰囲気の指輪と靴を手に入れました。(靴は別記事を書きます)
これから冬のセール終了までの買い物をスルーすれば、予算的にも問題ありません。

後出しエモエピソード

今回お迎えした指輪は、CHIKAKO YAJIMAさんのT Ring。
シンプルながらも特徴的な直線形の石留めが美しいデザインです。
ラブラドライトというブルーグレーの石が付いたものを選びました。

ブランドコンセプトはこちら。

潔く美しく、纏う

最も小さく 身近なプロダクトとして、デザインの対象をジュエリーへ。

インスピレーションの源は自然界や幾何学の生み出す必然的なデザイン。 描く線の行き先には意味を求め、構築的、機能的な美しさを追求する。

一つの立体物として研ぎ澄まされたジュエリーでありつつも、 身に着けた人間の曲線と絡み合うことで、より完成へと近づいていく。

https://chikakoyajima.com/about/

「必然的」「描く線の行き先には意味を求め」という部分が特に好きです。
本質・意味を大切にしたい自分自身の考えと、ブランドコンセプトがはまった気がしています。

New Jewelry Tokyoに行く前は、なんとなくもっと鮮やかな色の指輪を買うつもりでいた。
なんとなくもう少し曲線的なデザインが合うと思っていた。
自分にしては予想外の出会いです。

この指輪を試着した時、日没の時のような色に心を奪われました。
元の色はブルーグレーで黒の点々模様が入っており、光を反射すると表面の層が青く見えます。
日が沈み切った頃の空に鳥が飛んでいるようにも見える、複雑な表情を醸し出した石です。
日没感がある理由は、部分的に石がオレンジに見えること。
元々の石の色ではなく、リングの部分の色が透けてそう見えています。
リングはブロンズ系の色で、金属の色だけではオレンジには見えません。
石を通すことによってはじめて夕焼けのようなオレンジ色になるのです。

ラブラドライトは、月と太陽の象徴と言われているそうです。
太陽と月が入れ替わる日没の頃に見える石にぴったりだと思いました。

この日没のような色、サンセットビーチにも見えるし身近な街の夕方にも見える。何に例えたらいいだろう?
と考えた時に、そういえば私の出生時刻って夕方だなと思い浮かびました。
今年の誕生日の日没時刻を調べてみると、出生時刻との差は10分ほど。
年によって日没時刻は多少ずれるとはいえ、もしかしたら、自分が生まれた時の空もこんな色をしていたのかもしれない。

もしかして、この石に惹かれたのも運命!?

後付けだけど、めちゃめちゃエモいなとひっそり感動してしまいました。

いまだに不思議

自分との共通点があるブランドコンセプトに、生まれた時の空と似ているかもしれない石。
つけた時の感じも好きだし、自分に「合う」指輪と出会えたと思っている。

お迎えしてすぐは日没の頃に見えた指輪ですが、その場所の明るさや光の加減、角度によって、全然違った姿を見せてくれることにも気づきました。
見ていて全く飽きません。

一方で、普段自分が買いそうな雰囲気のアイテムとはちょっと違う雰囲気だと感じている。
違うのに合っている。

いまだにこの指輪の何に惹かれたのか、分かるようで分かっていないのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?