春の断服式
自問自答ファッションで提唱されている、年4回の断服式。
シーズンの頭に手持ちの服を見直し手放す、自問自答流PDCAの「A」に当たる内容です。
気づけば春の断服式の目安・3月1日が目の前ということで、断服式をやったよ!という報告をたくさん見かけるようになりました。
私はどちらかというとミニマリスト志向なこともあり、これまでも不要な服は気が向いたときに手放していたので、着ない服を溜め込むことはありません。
そのため断服式の必要性をあまり感じられず、ずっとスルーしてきました。
しかし、11月に参加した幻冬舎大学の講演会で「断服式はセレモニーです!」というお話を聞き、次回はやってみたいという気持ちになり。
講演後初の断服式タイミングとなる今回、満を持してチャレンジしてみました。
今回手放すことにしたもの
今回手放すことにしたのは11点です。
・トップス 2点
①部屋着用の長袖トップス
昨年ネット通販で購入。サイトで見た時は可愛いと思ったけど、実際着てみるといまいち気分が上がらなかった。
リネンでしわになりやすく、そのしわを風合いとして愛することができなかった。
改めて、ネットで試着せずに買うのはリスクが大きいと思い知りました。
②作業着用の柄シャツ
月1回ほど田んぼに行くので、農作業コーデとして購入。
シルエットはまあまあだけど、柄が可愛く、ポリエステル100%なので洗濯に気を使う必要もなし。
それなりに気に入っていたけど、柄シャツより黒のトップスを合わせた方が全身コーデとして好みだと気づきました。
今年の農作業は黒のTシャツにしようと思ったので手放すことに。
・ボトムス 2点
①薄ピンクのテーパードパンツ
2年くらい履いたけど着こなしが難しかったアイテム。
骨格ウェーブが似合うとされる形ですが、お尻が大きく、脚が短く見えてしまう。
(診断上骨格ウェーブで、それに納得はしています。でもパーツによってはウェーブで似合うとされる服が似合わないので工夫が必要なのです)
またコントラスト必須の民なので、薄ピンクを組み合わせるとコーデがぼんやり見えてしまうのもいまいちでした。
②花柄のスカート
まだ好きだけど手放した服。詳しくは後述します。
・パジャマ 1セット
春秋用に着ていた無印のダブルガーゼパジャマ。5年以上着ている。
生地が薄くなり、ボタンホールのほつれも目立っていたので卒業することにしました。
・インナーキャミソール 1点
こちらも布が薄くなっていました。
涼感素材ではない綿とポリエステルで、夏のインナーとしては暑い。
それに黒なので、トップスの色を選ぶのも不便に感じていました。
今後は夏の隠すインナーはベージュのエアリズムに統一する予定です。
・ベルト 3点
ずっと前に母からもらった細ベルト2点と、ウエストが緩いボトムスを着るために買ったゴムベルト1点。
どちらも使っていないので手放すことにしました。
・アウター 1点
以前支給されたスタッフジャージ的なナイロンジャケット。
思い出兼汚れる作業用の服として取っていたけど、一目でそのイベントのものとわかるデザインなので外では着づらい。
今後も着ることはないだろうと思い手放すことにしました。
・靴 1足
思い入れのある靴。詳しくは後述します。
思い出のアイテムとの卒業式
強い思い入れのないものはこれまで通り淡々と袋詰めしていったのですが、思い入れのある2点だけはセレモニーを執り行うことにしました。
旅立ちの日にを流して口パクで歌い、記念写真(その服の置き画)を撮影。
卒業論文というほどじゃないけれど、短いレポートを残します。
グレーのスエードパンプス
2018年頃に購入。
靴の専門家に買い物同行と調整をしていただいた、しっかりお金をかけた初めての靴です。
自分一人で買い物に行ったときには考えられない量の靴を怒涛の勢いで試着。(当時は試着だけして退店することが怖かったので、とても勉強になりました)
プロのお墨付きを得て買い物をすることができ、正しい「サイズが合う靴」の感覚がどんなものかが身に着きました。
購入後の調整では中敷きを入れたり、当たってしまう部分の皮を伸ばしていただいたり。
根気強く調整することで痛みが出る場所が変わっていき、快適な靴に近づくんだということも体感することができました。
この経験をして以降、足が痛くなる靴を選ぶ失敗をすることは格段に減りました。
4年ほど履いてきたのでかかとが随分すり減り、よく見るとスエードの痛みも出てきてしまっている状態。
修理をするという選択肢もありましたが、今の自分が履きたい靴は別にあると感じたので手放すことを決めました。
花柄スカート
自問自答ファッション講座を受講した後、初めて購入した服。
黒のアンダースカートの上に紺のチュールが重なり、蝶や花の柄が水色や白の糸の刺繍で表現されている、華やかなスカートです。
今回手放すことにした靴ともよく合っていました。
講座のレポートにあった制服案の一つが「花柄スカートコーデ」。
花柄は昔も今も大好きなのですが、受講前に一度花柄スカートを購入して手放していたこともあり「もういいかな」と思っていました。
でも講座を受け、好きな気持ちを我慢するのはやめようと、一目ぼれしたものを悩んだ末に購入したのです。
(予約商品だったので試着はせずに買ってしまいましたが、ネットで購入した数少ない当たり服です)
丈がちょっと長かったので、途中でお直しをしてベストな丈に変えたりしながら2年半愛用してきました。
元同期とランチしたときにそのスカートを履いていったら、おしゃれになったと言ってもらえて嬉しかった。
可愛い服なので、新しい持ち主の元で再び愛されてほしいです。
(でも買取価格は10円でした・・・現実はキビシイネ・・・)
断服式でわかったこと
断服式をやってみて、分かったことが2つあります。
自分自身の変化がわかった
先ほど思い出を語った2つは、手放した今でも好きです。
でもこれからの自分が目指したい方向とは違ってきたかも、と自覚したことで、自分自身の変化も感じることができました。
それらを購入した当時の私のキーワード(講座でも話した)は
「華やかで上品で親しみやすい」でした。
今の私のコンセプトは
「強く美しく輝き、エモーショナルに世界を彩る、自由なアートの案内人」です。
以前の私は、自分ではそのつもりはなかったのですが「好感度」であったり「社会に馴染む」ことにより重きを置いていたのかもしれません。
もちろん今も、会社員として・社会人として周囲とうまくやっていきたい気持ちは変わりません。
しかし講座を受けてから2年半が経ち、特に仕事面で自分の置かれた環境は大きく変わりました。
周りとうまくやっていくことにはある程度自信がつき、「強い自分」「個性のある自分」を打ち出したい気持ちになってきています。
選ぶ服の傾向も変化が出てきました。
フェミニンな服が好きなのは変わりませんが、「きれいめ+フェミニン」から「フェミニン+ちょっとモード」な雰囲気へと変わってきています。
(手放したスカートの後継は既に購入していて、黒のチュールスカートです。Diorっぽい雰囲気のコーデを目指しています)
AJ(After JIMONJITOU)に真剣に考え購入した、お気に入りの服を手放したことは、自分自身の変化(進化)の象徴的な出来事のように思えました。
断服式の意義がわかった
最初に書いたとおり、私はこれまで断服式をやらなくても、クローゼットの中を整理すること自体はできていました。
けど、実際にやってみて分かったことがあります。
思い入れのある服を、それでも手放そうと決意するとき、断服式というセレモニーは必要だ。
これからの自分がどうなりたいのか、どんな方向に進んでいきたいかに思いを馳せ、これからの自分に必要な服だけを選び抜く。
まだ好きな服だけど、思い出を作りながら一緒に歩んできたけれど、これからの自分には合わなくなってきた服からは卒業する。
好きな服を手放すのはつらい。
でも手放すことで前に進んでいく。
そのための卒業式として断服式をやるのです。
私の場合、既に飽きてしまった服、思い入れがなくなってしまった服を手放すだけなら、断服式は必要ありません。
しかし、思い入れのある大好きな服なんだけど、それでも手放す決意をするとき、その痛みを乗り越えるためには断服式が必要だなと。
断服式を経験することで、セレモニーを執り行いたくなるほど愛せる服を真剣に選び抜いていきたいという思いが強くなりました。
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