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香りの記憶②

「その香りを嗅ぐ・感じると想い出すことや風景がある」

街を歩いていてどこからともなく感じる香りに「ふと」思いを巡らせることはないですか?

私は春先に出ると「粉っぽくてちょっとスパイシー」、色に例えると「茶色」な「香り」を感じるのだが、おそらく「花粉」だと思っている(笑 

田舎は杉や檜の植林された山に囲まれた場所で幼い頃から感じてきた香りだ
東京暮らししていても樹木が多くある場所で感じるので花粉症には大変迷惑な「花粉」の香りだろう

と、ありがたくない香りの話は置いといて


☆エスプレッソとの出会い


私が初めてエスプレッソを飲んだのは大学時代にイタリア語の恩師が「イタリアンピッツァを食べに行こう」と当時はまだ珍しい「本格的なイタリアンピッツァ」を食べられるお店に連れて行ってくれた時だった

こちらはフィレンツェのトラットリア「PALLE d’ORO」で

それまではコーヒーといえば缶コーヒー(しかも加糖)か、小洒落たカフェでカプチーノくらいだった

最初出されたときは「少な!」と思った記憶がある

☆エスプレッソ


エスプレッソとは

コーヒー豆を挽いたコーヒー粉をマシンへセットし、高い圧力をかけてコーヒーを抽出する方法とそのコーヒーのこと

抽出されるエスプレッソ

「高圧で抽出」と聞くと「凝縮されていて色が濃くてとても苦そう」に見えるが、高圧で短時間に抽出するのでコーヒーの雑味がなく、コーヒーの風味を楽しめる

しかも「消化作用」があるので食後に飲むと心なしか胃が楽になる(と個人的感想)

そこへ砂糖をたくさん入れて「かき混ぜないで」うわずみを飲むもしくは「かき混ぜて」飲むかは好みのようで、当初私も砂糖を入れていたが今は「無糖」

☆エスプレッソの想い出


スポット的に「エスプレッソの想い出」と言うわけではないが、「エスプレッソの香り」を嗅ぐと浮かぶ光景がある

◆朝のイタリアの街角

朝、語学学校へ向かう時に街を歩いていると、あちらこちらにBarやPasticceriaがあるので「ふわ〜」っと、コーヒーの香りに包まれる

だから、エスプレッソの香り=朝のイタリアの街角という図式になっている

◆ちなみにイタリア人の朝食の定番は

イタリア人の朝食は意外と「軽食」で自宅以外ではBarやPasticceriaで「カプチーノとクロワッサン」が定番だ

そしてこの「カプチーノ」に使われるのが「エスプレッソ」

カプチーノはエスプレッソに「フォームドミルク(スチームドミルク)」と言われる泡立てたミルクを加えたもの

ちなみに「カプチーノ」は日本では1日通して好きな時に飲むが、イタリアでは「カプチーノは朝の飲み物」なので、イタリアへ行って朝以外にカプチーノを頼むと怪訝な顔をされたり笑われたりすることも(観光客向けに出している店もなくはない)

私も今回のイタリア滞在でトリノへ行った時、案内してくれたLucaと一休みで入ったBarで

トリノのBar

「飲みたければカプチーノ頼むよ?日本人は飲みたいんでしょ?」と言われた(時間は16時頃だった)

「それならカプチーノ頼んでもらおうじゃないの」となぜか挑戦的にカプチーノをお願いしてもらった(笑 

Lucaはカプチーノじゃないものを飲んでいたと思う

話が逸れたが、とにかく「エスプレッソ」はカプチーノにもカフェラテにも使われるので、街角に漂うのは「エスプレッソ」の香りなのだ

朝に限らず、1日を通して「エスプレッソの香り」はするのだが、私が思い出すのは「イタリアの朝の街角」なのだ

ヴェネツィアの朝の街角

☆通学途中にであったイタリアーノ


「香りの記憶」から逸れるが、朝の通学途中にであったイタリアーノ(イタリア人男性)とのエピソードを

◆え?これから出勤じゃないの?(サラリーマン)


ホームステイ先からバス停までは徒歩数分、いつものように歩いていたら前からイタリアーノ

サングラスを乗せた白髪混じりのクリクリのカーリーヘアに紺色の綿入りジャンパー、スラックス(というの?いわゆるスーツのズボン)姿
歳は40代にさしかかるくらいかな?(もっと若いかも、老けて見えるんだよね)

そのまま直進だとぶつかるから避けようとしたら声をかけられた

「Ciao!お茶でもどう?」

「いやいや、私これから学校ですし、あなた仕事では???」と、当然お断り

◆ここで待ってるから(おじいちゃん)

大聖堂近くでバスを降りて共和国広場へ向かうと、テラスで朝食をとっていたおじいちゃんに呼び止められる

「Ciao!お嬢さん、どこへ行くの?」

「これから学校へ行きます」と答えたら

「あなたの目はアーモンド型をしていて、とても神秘的だ。ここで待ってるから学校終わったらお茶しよう」と・・・・

さすがイタリアーノ「女性を見たら口説かないと失礼だ」と彼らは思っていると誰かから聞いたことがあるが、「まさにそれ!」(笑

◆「なんでーーーーーー!」(普通に見えたおじさん)

通学しているだけなのに、大袈裟ではなく本当によく声をかけられた
30年近く前のイタリアではまだ「日本人」は珍しかったのかな
そして一重の「いわゆる日本人顔」は彼らの目には「神秘的」に映るらしく、なぜか「モテた」(笑

この時も学校へ向かっているとおじさんに声をかけられて「学校へ行く」と伝えたら「途中まで一緒に歩こう」と言われた

スーツ姿で片手に新聞、怪しい感じではなかったので一緒に歩いていた

しかしまだあまりイタリア語がわからない時で、おじさんが何を言っているかわかっていないまま「Si,si (はいはい)」と答えていたら、突然、公園の茂みに連れ込まれそうになった(汗

「Noooooooooooo!(いや〜〜〜〜!)」と言って身を翻して通りへ逃げたら

「Perché noooooooo!(なんでノーなんだ!)」とおじさん

いや、ノーでしょ・・・ 危ないとこだった(笑

これ以外にもたくさんエピソードはあるが、印象としては同い年くらいのイタリアーノは思っていたより軟派ではなく、当時40歳以上と思われるイタリアーノが積極的だった

だから「イタリアーノ=軟派」はだんだん変わってきたのかも?

☆27年もののカフェティエーラ


話が脱線ついでに27年前にイタリアから持ち帰った「Myカフェティエーラ」を

年季が入っている

カフェティエーラがあれば自宅でも簡単にエスプレッソを入れることができる

下部に水を入れてフィルターをセットしコーヒー豆を入れる
誰に教わったか忘れたけど、コーヒーは山盛り入れると教わったので私は「これでもか」というほど入れる(笑

溢れて勿体無いけどね

コーヒーを入れて上部のパーツを接続したら火にかける

これも誰に教わったか、コーヒーが出てくるまでは蓋を開けて火にかけている

ちなみにカフェティエーラのサイズによっては日本のガス台のゴトク部分に乗らないので、私は上乗せして使うゴトクをセットしている

小さなゴトクを乗せている(これがないとカフェティエーラが傾く)

下部に入れた水が温まってくると上に上がってくる
その時にフィルターを通って抽出されたエスプレッソが上部のパーツに溢れてくる

いい香り〜

この時、自宅のキッチンが「エスプレッソの香り」に包まれ、「イタリアの朝の街角」からいろんなことが思い出される

ちなみに自宅で「エスプレッソ」を飲むことは少ない

どんどん抽出してきたら蓋を閉める

自宅では抽出したエスプレッソを無調製豆乳と合わせて「ソイラテ」にして飲んでいる

耐熱のガラスボトルを割ってしまい、カラフェを代用

私が使っているカフェティエーラは3人用だったと思うが、サイズは様々で1人用からある

Novellaの家では大人数のパーティをよく催すのでBigサイズのカフェティエーラがあった

こんな大きいのは初めて見た

ちなみにカフェティエーラは使用後、洗剤を使わず洗う
私のカフェティエーラも汚れて見えるけど、ちゃんと洗ってます・・・

⇨⇨次回へ続く

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