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ワーママ部長 出世のメリットデメリット_メリット編

私は基本的に全ての部下に「出世しろ」と勧めている。それだけ出世にはメリットが多いと感じているからだ。ただ、けっこうな確率で「えー、管理職はちょっと・・」と躊躇される。なんでだろう。あらためて出世のメリットデメリットを考えてみる。

出世のメリット

報酬が上がる

当たり前だが、給与のレンジがあがる。
べらぼうに高い報酬がもらえるわけではないので、暮らしている日常はさほど変わらないけど、5年・10年と積み重なると、確実に景色が変わる。

「とはいえ、責任に見合った報酬はもらえないよね」みたいなことを言う人もいるけど、そもそも客観的に見て「責任に見合った報酬」なんてものはない。自分が提示された報酬に納得がいくかどうか?だけ。それは管理職であってもなくても同じことだ。

情報が入ってくる

職位を上げていくことの最大のメリットは「情報が入る」ことだと思う。その情報を使うか使わないかは別として。

情報は「いまは戦うべき場面か?」の見極めに役立つ。
陰謀論が人の心を掴むのだって、「重要情報」というものが生死を左右することを皆が知っているからだ。情報がない人は戦局を読み誤ったり、キーマンを間違えたりして、自滅する。情報が入ってくることは、無駄な動きを防いでくれる。

さらに、情報そのもの以上に、情報が変容していく場に立ち会えることは、管理職の大きなメリットだと思う。

経営メンバーの与太話がいつしか「方針」としてまとまり、大人数を動かす「公式情報」にお化粧されていく様子を見ることは、情報に対する姿勢を変えてくれる。適切に判断ができるようになる。

勝手に評判があがる

立場が人を作る、という言葉があるけれど、立場は自分自身よりも先に周囲の反応を変える。メンバー時代と同じ行動をとっていても、意見が通ることが増える。勝手に自分の意見の重みづけがされる。

周囲に厳しく接しても優しく接しても評判が上がる。
厳しく接すると「責任感がある」と評価され、優しく接すると「立場を鼻にかけることもなく優しい」という評価がされる。誰しも強い者側の理解者でいたいという気持ちがあるからだ。

もちろん、それらは自分自身への評価ではなく「立場」への評価だ。けれど、立場への評価は次第に「その人」への評価にすり替わっていく。

「上司と部下の間で板挟み」なんて、ない

「中間管理職って上からも下からも挟まれて大変そう」と言われることもあるけれど、実際、板挟みになることなんかほぼない。上司と部下の意見が異なった場合、かなり高い確率で視座が高い者の言うことが正しい。
組織の上下の力の差は、下から見ているよりもずっと大きいものなのだ。

「上司と部下の板挟み」なんて、上がうるさくて・・という姿勢をとれば「管理職って大変っすね」と動く層がいるから行われている、矛先を他に向けるためのテクニックにすぎない。

組織は頭が考えたものを手足が動いて実現するために概念化された集団だ。
どんなに小さな組織であっても「長」であることには重要な意味がある。長である自分もさらに上の者から統治される存在だったとしても、自身がコントロールできる領域が存在することは、生存を助ける。

管理職になることは、「生き抜く武器が増える」ってこと。むしろ、出世しない合理的な理由ってある?と思っている。

一方、出世によるデメリットも確かにある。特に女性にとっては。
それは次回書く。

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