大丈夫
もう大丈夫だよ
大丈夫
ヒロオの声が闇に響いてる
噎せてるあたし
何で噎せてるんだろ
ゴボゴボゴボ
溺れたのか?
もう大丈夫だよ
大丈夫だから
ヒロオの声?
まただ
私噎せてるし
ゴボボ
ゴボ
溺れたんだ
間違いない
でもなぜ・・・
大丈夫
大丈夫
彼女は気づいてない
彼女?
私?
気づいてないって?
ああまた噎せてる
苦しい
ヒロオ?
ヒロオ?
どこなの?
ベッドを出て、ヒロオを捜す
キッチン?
リビング?
庭?
プール?
プールサイドにいた、ヒロオ、電話してる
ヒロオ?
振り向く
冷たい表情
冷たい
氷みたい
電話の相手誰?
放して、いや、ザバーンって、
うううううっ
頭、押さえ、ないで・・・
ガバッと起きる!
ベッド
うちのベッド
ベッドサイドにはヒロオ
あたしを案じてくれている
夢みた
でも覚えてない
そか・・・
ヒロオはあたしをそっと抱く
もう大丈夫だよ
大丈夫
大丈夫・・・
それでも地球は回っている