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『ひとり旅日和』の4巻だよ

秋川滝美さんの『ひとり旅日和』シリーズの4作目「福招き!」を読みました。前巻を読んでから結構間隔が空いてしまいました(^^;;でも相変わらずの面白さ!

自他共に「人見知り女王」を認める主人公・日和が全国各地をひとり旅し、旅先での出会いや発見を通して成長する様子が描かれるこのシリーズ。日和が旅先で見た景色や食べた料理をそそるように説明する作風は、もはや小説の形をしたガイドブックです。

前作は制限がある中でのひとり旅が多めでしたが、今回は少しずつ元の生活に戻ってきていることをじわじわ感じるエピソードが多めでした。長野&名古屋を大冒険、九州や四国といった未踏の地への旅、更には大好きな仲間たちとのお土産宴会と、日和のひとり旅もだんだんハイレベルになっていました。

長野で偶然出会った髙井鴻山こうざんという画家の絵が祖父の描いた絵と似ていると感じたことを機にアートに関心を持ったり、今までいろんなパワースポットに行ったからこそ、自分に合うスポットが体でわかるようになったり(これ、本当に共感します)と、素敵なひとり旅の思い出が今回も満載でした。

個人的に1番魅力に感じ、行きたくなったのは名古屋です。喫茶店好きとしてはモーニングで食べていた「あんトースト」も惹かれましたが、それ以上にお店ごとに個性がある天むすに心を撃ち抜かれてしまいました…。

パワースポットや美しい景色を楽しむのもそれはそれで良きですが、美味しい物をひたすら食べ歩くのが目的のひとり旅も悪くないかもと思いました。

また日和の成長を感じた部分としては、お土産宴会のエピソードの中で描かれた1人で遊園地に行くシーンが印象に残りました。いろんな乗り物を満喫したり、一緒にジェットコースターに乗った女の子に積極的に話しかけてみたりと、ひとり旅で得たコミュニケーションスキルを発揮する日和の姿は友達の成長を見ているようでなんだか嬉しくなりました。

遊園地とかテーマパークといった場所って、友達や家族と一緒じゃないと楽しめないイメージが私にはありました。だけど1人でそういった場所に遊びに行くのもいい気分転換になると日和やジェットコースターの女の子からは感じられ、ひとり遊園地もいつか挑戦してみたいと思わせてくれました。

あと1巻から気になるひとり旅仲間の蓮斗との恋ですが、いつも通り旅先の情報提供をしてくれたほか、お土産宴会に参加したり一緒に小田原城に行ったりと2人の関係にもちらほら変化が見られました。この2人、絶対に両思いだと思うぞ。

読み終えてから前述した天むすのお店をはじめ、作中に出てきたスポットやグルメを思わず調べてしまいました。高知の旅に登場した仁淀ブルーや鹿児島の旅で食べていたラーメンもいつか自分の目で確かめてみたいものです。

このシリーズ、本当にどの旅も楽しそうで、今すぐひとり旅に出かけたくなります。今作を参考にまずは次のひとり旅の計画を立ててみたいと思います!

今回の本

*シリーズ1作目の感想はこちらから!

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