KOF勢がEVOJAPAN2024の医療ボランティアに参加した話


※長いので時間が無い方は⑤からお読みください

① はじめに

はじめましてこんにちは。
kof98、kof98um、kof98umfeをメインでやってるバスケ部というプレイヤーです。

esportsの医療ボランティアに色んな人が興味を持ってくれたら良いなという願いを込めて、有明にて先日行われましたEVO JAPAN 2024で看護師として
医療ボランティアに参加して思った事を語らせて頂きたく思います。

② プレイヤー自己紹介

・プレイヤー名
バスケ部(kof)、amino(kof以外)
・主な戦績
2011:第2回 Re-vamp The KOF98UMFE 個人戦 優勝
2015:Duelling the KOF -14th season- KOF98 ベスト8
2016:Duelling the KOF -15th season- KOF98 ベスト4
2023:EVO JAPAN 2023 SNK公式大会「THE KING OF FIGHTERS 98 Ultimate Match Final Edition」部門 3位

他にも色々ありますが覚えてないです。
とってもレアキャラ使いです。

③ 看護師としての自分

私と面識がある方は私が看護師をしていることに驚かれるかと思いますが、一応看護師をしております。
看護師になったきっかけは安直に社会貢献が出来ると思ったからです。

私の格ゲースタイルはガン待ちとか対応型でひたすら相手の択を拒否り、
対戦相手の心をへし折ったりイラつかせたりするのが得意と自負していますが、看護師としては患者さんに寄り添う看護を心掛けたいと日々思っております。

現在は小児科病棟の看護師として働いており、
もっと色んなフィールドで活躍したいと思い、某分野の認定看護師の資格を取得しスタッフ教育や地域貢献などにも携わっています。

④ EVOJの医療ボランティアに応募した理由

医療者としての好奇心と自分を成長させてくれたゲーム業界に還元したいと思ったからです。

自分が人間的にもプレイヤーとしても成長出来たのは格ゲーを通じて色んな人と知り合い、お世話になったからだと思っています。
しかし、年月とともにお世話になった方々とも疎遠となり恩返しする機会が無くなっていきました。
私も仕事や家庭を持ち忙しくなりゲームから段々と遠ざかってきましたが、
何かしら恩返しの形で格ゲー業界に貢献したいという思いをずっと抱いておりました。

EVO JAPAN 2024の開催タイトルが告知された時、
自分がやりこんでるタイトルは無く今年はスルーしようかなって思ってましたが、ある日ツイッターのタイムラインにEVOJの医療ボランティアの募集(https://twitter.com/dr_rekka/status/1763858982006136948)が流れて来ました。

そんなのがあるんだなとその時はスルーしていましたが、
ふと医療ボランティアの事を思い出しては、どんな患者さんが来るんだろう?という好奇心が湧き、段々その好奇心に抗えなくなり勢いでREKKA氏に参加表明のリプをしていました。

⑤ EVOJの医療ボランティアに参加して

ボランティア参加前はesportsとは言っても体を動かす訳でも無いし、
せいぜい脱水や貧血くらいだろうとタカをくくっていました。

詳細は言えませんが実際は様々な人が救護室を利用し、
救護室対象者のうちの約18%は救急搬送レベルだったとの事。
(他スタッフ曰く)

正直申し上げますと、今回医療ボランティアに参加するまでは、

’’esportsはスポーツではない,,

120%くらい思ってました。ごめんなさい。
ゲームは所詮ゲーム。
さすがに真剣にスポーツに取り組んでいる人に失礼だろうと。

しかし、今回遭遇した案件はどれもゲームによって生じた身体の変調である可能性を否定できないものでした。
さすがに医療者の端くれとして、esportsがスポーツではないという認識を改める必要があるという結論に至りました。

(esportsがスポーツか否かは賛否両論あると思います。少なくとも個々人の考え方を否定するものではありません。ご容赦下さい。)

⑥ esports大会における看護師の役割について考える

ところで皆様はゲームをやりこんだり負けたりして体調を崩したり落ち込んだりしたことはありますか?

私は数え切れない位あります。
私の場合は寝食を忘れてゲームをやり過ぎて心が荒んだり気が沈んだり、
胃に穴が開く手前レベルの重度の胃潰瘍になり1ヶ月以上の入院をしたこともあります。
上記理由により今まで周りの色んなプレイヤーに迷惑をかけましたし、
格ゲーによる健康不安を感じるようになりガチ勢を引退しました。

本題に戻りますが、
看護師の役割は「診療の補助」と「療養上の世話」と法律で定められております。
患者さんがスムーズに診療や療養を受けられるように看護師がサポートするという事です。そのサポートには患者さんに寄り添う姿勢が大事であります。

今回EVOJに参加された方の大半がゲーマーで、
エンジョイ勢、やる気勢、ガチ勢とEVOJに
参加される方のゲームに懸ける思いやプレッシャーは様々かと思います。

しかし、いつもと違う環境下での大会一発勝負で緊張して変な汗が出たり目眩がするなどの経験したことがある方も多いでしょう。

例えばですが、さらに身体の変調をきたし
大会でプレイ継続が困難となった時の悲しみと絶望感は同じ格闘ゲーマーの皆様なら想像は難くないと思います。

悲しみに暮れている格闘ゲーマーの気持ちは、同じくらい真剣に取り組んだ格闘ゲーマーにしか分からない。

その心に寄り添い、ショックから立ち直り、次の大会に臨めるようになるまで心身のサポートするのが
esportsにおける看護師の最大の役割ではないかと思いました。

少し大袈裟に聞こえるかもしれませんが、
もしかすると格闘ゲーマーに寄り添う看護というものがあるかもしれません。

⑦ 最後に

今回EVOJの医療ボランティア参加は本当に
ただの興味本位からでしたが、
看護師として貴重な経験をさせて頂きました。
REKKA氏をはじめ、他の医療ボランティア
スタッフの方々に心より感謝申し上げます。

次回も機会があれば参加したいと思っておりますが、
仕事的にも家庭的にも参加出来るか分かりませんし、まだゲーマーとして頑張りたいという気持ちも残っています。

esportsにおける医療需要は今後高まってくると思います。
その根拠は色々ありますが、格闘ゲーマーの高齢化による影響がまず第一に考えられます。
また、リハビリ系看護師でもある自分としてはesportsと地域医療の親和性の高さに可能性を感じずにはおれません。

願わくはこの記事を見てesportsと医療の可能性に興味を持つ人が増えてくれたらと思います。

長文になってしまい申し訳ありません。
お読みいただきありがとうございました。