見出し画像

「君たちはどう生きるか」「首」他、Netflixで色々と見た感想など

「今年のベスト映画」というテーマでタグ付けしていますが、ベスト映画を選べるほど数を観ていないのでつらつらと感想を書きます。


◆「君たちはどう生きるか」

宮崎駿監督作品。賛否両論わかれたと聞きますが、私はすごく大好きです。監督の集大成だとか、脳内世界だとか、色々と言われていますが私にとっては「集合無意識」や「グレートスピリッツ」と呼ばれるものを想起させられる鑑賞体験でした。1980年代のアニメ映画「銀河鉄道の夜」に似た静けさと憧憬を感じたり…私はこの「銀河鉄道の夜」が大好きなのですが、井上ひさしさんが関わっていらっしゃるとおりとても「演劇的」な手法の映画で、それに似たものを感じてしまいました。ジブリ作品でそんな感想を抱くのは初めてですし、ジブリ的にも初めてとった手法が多かったのでは?と思ったりもしています。「千と千尋の神隠し」に出てくるセリフにこんなものがあります。「一度あったことは忘れないさ。思い出せないだけで」。この「君たちはどう生きるか」は、物語が終わった後の主人公にとっても、物語の外を生きる私たちにとっても「思い出せないだけの記憶」を生きさせてもらえる映像作品だと私は感じました。
映画館の外で若い女子たちが「ハウルみたいなの想像して行ったからつまんなかった~」と愚痴を言っているのを目にしましたし、そういう人もいるのだろうけど、私はこの映画が大好きです。

◆「岸辺露伴ルーヴルへ行く」

この映画は「2023年ポニーテール大賞」を授けたい!と私が勝手に盛り上がっている作品です。岸辺露伴の少年期に出会う女性のポニーテール姿が最高で、岸辺露伴先生によるそのスケッチも良いポニーテールで……。パリやルーヴルの景色も大画面で観られてよかったです。テレビドラマシリーズのほうも大ファンですし、小林靖子さんだし、期待以上に面白くて良かった。高橋一生さんは映像畑の名2.5次元俳優だなぁと思ってしまいます。今度のブラックジャックも楽しみ。作中に出てきた「黒い絵」の日本画にあこがれて幽霊画にチャレンジしたのも良い思い出になりました。

◆「首」

北野武監督作品。不意に「行かねば」と思って予定の前に予約を入れて観に行ってきました。結構笑えるシーンが多いのに劇場内がしーんとしていて私だけひそかに笑ったりなどしてしまい気まずかった。男色が当たり前、むしろ武士の嗜みであった頃というところに焦点を当て、女性を一切無視して男性同士のドロドロ愛憎劇が描かれる中、ビートたけし演じる秀吉のみ「俺、武士じゃないからわかんねーや」と「首」にまつわるあれやこれやも一蹴してしまう、といった作品。「アウトレイジ」を想像して行ってみたけど、恋愛映画でした。グロいシーンも多く、苦手な人は苦手だろうな。私も処刑として次々に首が落とされるシーンとかは怖くて目を伏せてしまった。

ここからはネトフリで色々と観たやつ

◆「孤狼の血」

「ヤクザのキン◎マ付近に埋められた真珠を麻酔なしでナイフでほじくるシーン」で断念してから1年も経ってしまい、ようやく再開して観終えました。「ヤクザのキン(略)」のところまでスワイプするのがつらくてつらくてキツかった。あの真っ赤な画面を……。ヤクザ映画が好きな姐さん(ニイマリコ先輩)におすすめされ観ていたのですが、たしかに広島弁も最高だし、完全にハマっている役所広司と、役所広司に尻に敷かれ可愛がられながらも反抗心を持つ松坂桃李という図式も大変よく、クライマックスを経て松坂桃李が完全に「覚醒」するので「孤狼の血2」を観るのがとても楽しみです。個人的には「首」以上にグロいしエグいし吐き気のするようなシーンが多くて全然万人にはおすすめできないのですが、とにかくヤクザが好きだ!広島弁が好きだ!鉄砲玉な中村倫也が観たい!という人にはとてもおすすめです。中村倫也の柄シャツの似合い方、日本一だと思います。

◆「翔んで埼玉」

めちゃくちゃ面白いしょうもない映画。埼玉県人の方から熱烈におすすめされて観てみてハマりました。二階堂ふみ演じる主人公が男性だとは知らなかった。Gacktさんも良かった。「MOON CHILD」の頃から俳優をやりたそうにしていたのでここまで人気俳優になって良かった、と謎の視点で思ってしまった。Gackt以外にできる人がいなさそうすぎて、よかったな、と。ラスト付近が少し冗長に思えました。現在上映中の2は特にいいかなとは思ってしまう。けれども本当に面白く観させてもらいました。

◆「Mr.&Mrs.スミス」

リアルタイムで公開中に観たのですが、もう何年も前だし、「スパイファミリー」を観るたびに「これアレ(今作)のオマージュだよなぁ」と思っていたので見直しました。おもしろい!!!!!いま観ると奥さん側に感情移入してしまうので、クライマックス付近のすれ違いがかなり切なくて泣いてしまった。マイホームでの壮大な夫婦喧嘩のシーンがかなり記憶に残っていたのですが、そのあとのホームセンター戦も今観るとかなり面白かった。夫婦のカウンセリングを受けているという脚本構成もかなりニクい。すごく素敵。また近いうちに何周でも観たいくらい好きな映画です。

◆「TENET(テネット)」

アマプラで見放題が終わる直前に滑り込みで観て、かなーーーり面白かった!!!!!時間の進み方が違う世界が交差する話で、かなり頭を使いながら観なきゃわからない。ただ、その分「理解した」ときの伏線回収が大変爽快で、いわゆる脳汁がドバドバ出るやつでした。理解するまで何周かしたという話しもよく聞きます。ロバート・パティンソンがかっこよすぎて「トワイライト」を観たんですが、そっちが全然肌に合わなくて消化不良を起こしたというオチもつく……。ロバート・パティンソンが出ている「THE BATMAN」はこの年末に観ようと思って、今12月30日の20時。見れるかな?


他にも観た気がするのですがいったんはここまで!


#今年のベスト映画

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?