IGLに必要な7つの要素

始めに

FPSゲームにおけるリーダーシップを発揮しチームの戦略をマネジメントする役割である『インゲームリーダー(以下IGL)』に必要な7つの要素を書き記す。

①状況把握力

状況を把握する力はIGLにとって重要な要素の一つです。誰にでも簡単にできそうに見えて、実のところ非常に難しい技能です。

エリア、タイム、スキル、人数差などを正しく把握してコールに繋げましょう。

「リソースを正しく認識する」

「なんかサイトに入れて設置できたし有利だな!」と主観的に有利不利を判断してしまうケースも少なくありません。確かに「攻撃側で設置が出来た」というのは大きな要素かもしれませんが、その他の要素で大きく不利を被っている可能性もあります。スキルやエリアで不利になった部分から、あなたたちはリテイクされて負けてしまうかもしれないのです。

正しく現状を認識することは、その後の敗因や勝因をハッキリさせることにも役立ちます。

②知識

ゲームの知識はあればあるだけ良いですね。戦略的な知識の引き出しとしてプロリーグを山ほど見るのはプロにとっては常識と言われているほどです。

戦略的な部分だけではなくもっと基礎的な部分にも眼を向ける必要があります。マップのレイアウトや特徴となる部分、武器の性能、キャラクターのスキルやクールダウンなど、詳細な知識を持つことで的確な指示を出しや戦術の立案をすることが出来ます。

そうらしい

③冷静さ

IGLには常にクールな冷静さが求められます。例えば攻撃が有利なマップを防衛からスタートして4-8でビハインド。そんなプレッシャーの中でも冷静さを保ち、感情に流されることなく最適な判断を下す能力が重要です。冷静な対応がチームの安定性と勝利に直結します。

ヴィシソワーズかもしれないし、薄っすいココアかもしれない

④コミュニケーションスキルと協調性

二つとも皆さんが聞いたことの単語だと思います。この二つは結局のところ同じことを言っているのでまとめました。

ココでいうコミュニケーションスキルとは各プレイヤーに必要なVCの基礎を言っているのではなく、チーム全員が同じ方向に向かって協力するためのコールアウトを指します。試合中に拙速な指示出しをするだけでなく、メンバーとのコミュニケーションを通じて意見を交換し、共感し合うことで、信頼関係を築くことができます。

とくに協調性からもたらされる信頼関係というものはチームの成長に大きく大きく関わってきます

信頼関係はアベックにも大事なものです

なんでもオンラインで済む時代になりましたが、やはり信頼関係を築いていくのに大事なことはオフラインで顔を見合わせて会話することだと言われています。オフラインでしっかりとした信頼関係を築いていくには喋り方に一層気を使っていかなくてはなりません。

⑤モチベーション

インゲームリーダーなのですからモチベーターである必要もあります。モチベーター(motivator)というのは「積極的な動機」みたいな意味があります。ビジネス用語界隈(笑)ではモチベーションを回りに伝染させるパワフルナ人物のことを言います。IGLは信頼されて周りを引っ張っていく存在です。

一番練習してないIGLに誰がついていくでしょうか。一番知識があって、一番PoVを見ていて、一番個人練習もしている。だからこそIGLのコールアウトを信じてついてきてくれるのです。

ん?これのどこがモチベーターなんだ…?

⑥ビジョン

ビジョンという言葉は曖昧でわかりにくいかもしれません。日本語にいいかえると「将来の展望」とか「今後の予想」とかになるかもしれません。

成功するチームは、必ずビジョンを持っています。IGLは短期的なラウンドのビジョン、このマップのビジョン、この試合のビジョン、このトーナメントのビジョン、このリーグのビジョン、1年後、2年後のビジョンと長期に渡るものまで、ビジョンを思い描く必要があります。

自分一人のことではありません。チームとしてどうなりたいか?どうやりたいか?どうしたいか?ということです。

目指す方向性を示し、具体的な目標を設定することで、チーム全体を牽引する役目があるのです。

おやじギャグはもうやめて!

⑦決断力

7つめにして最も重要な要素となる決断力です。IGLの素質としては究極のところ、この決断力があれば何とかなります。では、決断力とはどんなものをいうのでしょうか。

決断力と辞書を引いてみると。”心を定める”だとか”意志をはっきりと決定する”と出てきます。なんだ、案外、簡単そうに見えます。

あぁ味噌ラーメンなら食べたいなぁ…

カップラーメンよりは、パスタの方が良さそうに見えますか…?
さて決断してください。

もっと情報が無ければ決断出来ないと思った人もいるかもしれません。どんなパスタで、どんなラーメンなのか、値段はいくらで、どのくらいの時間で出てくるのか。決断するには様々な情報を用意してから判断する必要があるように思えます。

しかしそれは決断とは言えません。情報が全て出揃った状況から合理的な判断を下すことは誰にでも出来ます。プロの試合を見てこうすればよかったああすればよかったとヤジる事はコメントレディアントの皆さんでも出来ることです。

IGLの素質として重要な決断とは、情報が出そろわない状況でも、推定や予測を基にしてチームとしての行動や方針を「決断」出来ることです。

FPSゲームにおいて対戦相手は情報を隠そうとしますし、もしくは相手に間違った情報を掴ませようとするかもしれません。そんな情報不足の状況でも刻々と時間は過ぎて行くのです。決断しなくては何もしないまま負けることになります。

では、決断してください、どっちを食べますか?

終わりに

これら7つの要素がIGLの意思決定力を形成し、成功への道を切り拓く役割を果たします。もちろん決断したことが結果的に間違っても良いのです。決断せずチームが何をするのかわからないまま負けに至る方が大きな問題です。決断してチームが5人にまとまったのに負けた場合は、何らかの反省点を見出すことができるでしょう。

知らんけど。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?