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渡部昇一流『四書五経』の解釈 263

😈 道徳は忠恕にあり  (『中庸』十三章)

🌍  忠恕は道を違(さ)ること遠からず

寛大で思いやりのあることは、道徳から遠くない。
まさに目指すべき道はその中にあるのだ、
ということである。



太陽と雲と

2024年5月16日

私の父はクリーニング店を営んでいました。
私が小学6年生の時にその店を廃業しました。
そして転居した先が母の実家でした。
今思えば父の思いというものをわかるような気もしますが、
父はその時の思いなどを語ることはありませんでした。
父と私の年齢差は41です。つまり私は父が四十一歳の時の子どもです。
弟は私と八歳の年齢差がありますので四十九歳の時の子どもになります。
弟が成人するとき父は六十九歳です。
私はこれまで父の年齢など考えたこともありませんでしたが、
父は母より早く仕事をリタイアしたということです。
母も長男が死ぬまで働いていました。
さすがに長男を失った悲しみに体力はついてこなかったようです。
が、その悲しみがいかほどのものかを私に語ることはありませんでした。
つまり、両親の嘆きを聞いたことがないということです。
今思えば親子喧嘩というものはありませんでしたが、
私は一度家出の経験があります。
その原因は自分で作り出しました。
どうしても欲しいものがあり、つい授業料を使い込んだのです。
何とか返金の機会を待ったのですが、ついに学期末、
使い込みがバレました。父の怒りが怖く私は家を逃げ出しました。
どのように汽車賃を工面したのか家出を決行したのです。
が、学校を退学することもなくスムーズに学校も卒業できました。
父と母はこのことを穏便に解決したのです。
父と母は私の欲求に応じてやれなかったせいでの出来事と思ったのかもしれません。父と母はこのことについて私を叱ることはありませんでした。
この年はちょうど大阪万博の年でした。ですが、
家族でこの大阪万博を見学する旅行には参加させてくれませんでした。
私はその前に兄と見学していましたし、学校の修学旅行でもすでに体験していたからです。
私の場合万事がこの通りでした。良いのか悪いのか。
が、責任の取り方を学んだように思います。
そして、今一つはプライドですね。
生前よく父が言っていた言葉です。
「プライドを持て。卑屈になってはいけない。」
です。
だからかもしれません。
「天上天下唯我独尊」
という言葉を覚えたのは。
そのためにも「寛大」さを身につけなければなりません。
では、本日もつつがなくお過ごしくださいませ。
ありがとうございます😊

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