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蝶の楽園で

久しぶりに子供とお出かけをした。
週末に近所の公園に行く以外の選択肢を取るのはいつぶりだろう。
行き先は伊丹市昆虫館。
https://www.itakon.com
関西最大級の規模のチョウ温室がある。
広さ600㎡、高さ15mの半球状のガラス温室で、一年中、約14種1000匹のチョウが放されている。

実際、行ってみるとそこは蝶の楽園。
鮮やかな花が咲き誇り、蝶は思い思いに蜜を楽しんでいる。

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人との距離が近く、偶然にも指にとまってくれた時はすっかり虜になってしまった。

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卵を産み付ける所を見た時には、エリック・カールの「はらぺこあおむし」の冒頭のナレーションが脳内再生された。

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求愛する蝶々の戯れはとても愛らしかった。

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半球状のガラス温室で蝶を真近で観察することは、公園で蝶を偶然目撃する時とは感覚が大きく違っていた。閉じられた蝶の世界に紛れ込んだようなファンタジー感。
軽やかに飛びまわる蝶を目で追っていると、独特の浮遊感、リズムを身体で感じることができる。
なんだか幸せな身体感覚だった。

標本室ではモルフォチョウの標本に魅了された。

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モルフォブルーとも呼ばれる青いメタリック色は、色素によるものではなく、鱗粉の構造によって生み出されるもの。
つまり、鱗粉の極小のひだのような構造が、青い光の波だけを跳ね返し、重ね合わせ、青を強めるという現象によって色が見える。
このような現象を「構造色」という。
身近な構造色にはコンパクトディスクやシャボン玉などが挙げられる。コンパクトディスクやシャボンには、それ自身には色がついていないが、その微細な構造によって光が干渉するため、色づいて見える。

こんな解説を見ながら、興味深くモルフォチョウの標本を見ていた。ふっと落合陽一さんの作品を思い出した。

落合さんの作品を実際に鑑賞する時、どのような感覚を味わうのだろう。もしこれを観ることが出来るなら、今日感じた蝶の浮遊感、リズムをまた重ねて体感するのだろうか。



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