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やりがいをもって楽しく働くには?-ジョブクラフティング-

「ジョブクラフティング」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?
働く人が自ら仕事に対する認知や行動を変えることで、やりがいを感じない仕事をやりがいのあるものへと変える手法のことです。

今回はエンゲージメントとジョブクラフティングについて紹介しているこちらの本を紹介したいと思います。
私のような若手社員、中堅社員、マネージャー、経営者などすべての働くひとが学んでおくべき内容だと思います!

ワークエンゲージメントとは

ワークエンゲージメントとは、内的報酬を強く感じながら自身の仕事にのめりこんでいる状態のことを言います。
ここでの内的報酬とは、ポジションや給与などの外的報酬とは違い、「仲間と一緒に働くことに誇りを感じる」「仕事自体に興味・関心を持つ」など、仕事から得られる精神的な報酬のことを指します。
内的報酬を感じていることで、仕事に対するやらされ感や人事考課の結果への納得感につながります。

エンゲージメントは6つの特徴を持っています。

  1. 興味・関心としての思考的面白さ ≠感情的な楽しさ

  2. 原動力は達成動機 ≠欠乏動機

  3. プロセスに注目する ≠目的

  4. 記憶力・集中力・観察力が自然に高まる ≠気合・根性

  5. ドーパミン的(静的・持続的) ≠アドレナリン的(動的・瞬発的)

  6. チームワークが生まれる ≠利己的

ワークエンゲージメントは以下の2種類に分けることができます。

エンプロイーエンゲージメント
個人の「会社・組織」へののめりこみ
ジョブエンゲージメント
個人の「仕事」へののめりこみ

組織の活性化にはストレスマネジメントエンゲージメント向上の2軸が必要です。

エンプロイーエンゲージメントを高めるアプローチ

組織資源(個人が活用できる会社・組織の資源)と組織風土(個人と会社・組織との相性)がエンプロイーエンゲージメントにつながっています。

組織資源

①仕事の中身
本人の創意工夫を反映することができ、経験に応じてより高度な業務に自発的にチャレンジできる機会が与えられており、その努力に応じた正当な評価が実感できていること
②人間関係
フラットで友好的な水平関係の演出
マネジメントにエンゲージメントしたリーダーの存在
→自分の言葉で話す「信頼」、多様性を受け入れる「安心」、ポジティブな態度の「魅力」
③組織制度
処遇/報酬、組織、理念/ビジョン/コアバリュー

組織風土

「和気あいあいと強調的」「ギスギスしていて競争的」などの職場の雰囲気や暗黙のルールのこと
個人と組織風土との相性はエンゲージメントに影響を与える

従来のエンゲージメントサーベイはエンプロイーエンゲージメントについて調査し、問題点を抽出して組織改善に役立てていました。
しかしエンプロイーエンゲージメントは限界があり、効果も一時的です。持続的に高めるにはジョブエンゲージメントも必要ということがわかっています。

ジョブエンゲージメントを高めるアプローチ

ジョブクラフティング(個人の仕事を手作りする力)とジョブエンゲージメントタイプ(個人と仕事との相性)がジョブエンゲージメントにつながっています。

ジョブエンゲージメントタイプ

まずは自身のタイプを把握することが必要です。

①スペシャリスト
個人で行い、ルールや段取りが明確な仕事にのめりこむ
②チームオペレーション
集団で行い、ルールや段取りが明確な仕事にのめりこむ
③プロフェッショナル
個人で行い、決まり事や前例にとらわれない仕事にのめりこむ
④プロジェクト
集団で行い、決まり事や前例にとらわれない仕事にのめりこむ

エンゲージメントタイプと実際の仕事にギャップがある場合はジョブクラフティングで変化を加えて自分に寄せていくことができます。

ジョブクラフティング

ジョブクラフティングは自分の頭で考えることを重視しています。自分で考えることが興味・関心につながり、成長への欲求や天職の認識につながります。

①プロセスのクラフティング
課題に対してそれを解決するための目標を設定し、達成するために仕事のやり方を工夫する
②関係のクラフティング
相手を認めること、相手にメリットを提供したいと思うこと、根拠に基づいた絶対的自尊感情をもつこと
③意味のクラフティング
仕事の意味は自分で見出す。建前を排除する・100パーセントを求めない・小さな成果を認めることを意識して見出す。

日々の仕事で小さなジョブ・クラフティングを積み重ねることで、仕事を通じて自分が成し遂げたいミッションを見出し、その結果として自分の仕事を「天職」と感じることができます。

まずは自分自身が行っているジョブクラフティングの例を挙げてみたり、周りの人と共有してよいと思った例をメモするところから取り入れていきましょう。

私の例で考えてみると…

①プロセスのクラフティング
お客様が増えてきて、誰にどこまでの連絡をしたか忘れてしまう
→notionのデータベースでユーザーを管理し、次のアクションを日付で管理することで連絡を忘れないように工夫した
②関係のクラフティング
お客様と話すときに緊張してしまう
→お客様を一緒にサービスを作り上げてくれる存在と考えて率直な意見をもらえるような関係を作れるよう意識
③意味のクラフティング
自分の仕事は意味があるのか不安になる
→自分の仕事が誰を喜ばせるためのものかを考えてサービスを作る

ストレスマネジメントへのアプローチ

ジョブクラフティングはゼロをプラスにするアプローチですが、マイナスをゼロにするコーピングも必要です。

コーピングとは、仕事にアサインされたときに負担・脅威と思うストレスの原因に対する行動・認知による対処努力のことです。
コーピングには問題優先型積極タイプ・問題優先型消極タイプ・感情優先型積極タイプ・感情優先型消極タイプの4タイプありますが、が状況に応じた適切なコーピングを考えることが必要です。

例えば、すべての言動を否定するようなリーダーの下では問題優先型積極タイプのコーピング(着実に問題を解決しようと積極的に動く)だとストレスの原因を解消することは難しく、却ってストレスが増すこともあります。

コーピングとジョブクラフティングを併用しながら、ストレスなく高いパフォーマンスを発揮できる状態に近づけていくことができます。

日常の仕事にジョブクラフティングを取り入れよう!

まずは自分のエンゲージメントタイプを把握し、3つのクラフティングを取り入れてみてはいかがでしょうか?
また、マネージャーはこの概念を意識して部下に対して1on1やOJTを実行することで、部下のエンゲージメントはかなり向上していくのではないかと感じました。

読んでいただきありがとうございました!

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