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タイピング界最高峰の大会「RTC2023」に出場した超個人的感想 ~後編~(予選終了から本戦)

  • 後編(予選終了から本戦) 約9,600字 ※この記事です。



5.本戦までの期間 2/21~3/11

5.1. 予選を終えてから

 さて、無事に予選を通過することができ、「今年もまたあの大舞台に立つことができる…!」という安堵感に包まれたのも束の間、次は本戦に向け、Weather Typing(以降、「WT」)の感覚を取り戻すための練習を始めなければならない…という焦燥感にも襲われました。

 予選の結果が確定したのが2月21日(火)で、本戦が3月12日(日)ですから、カレンダーを見ると3週間もなく、思った以上に準備期間は短い。期間中、土曜日は3回しかありません。

 なお、(情けない話なのですが)このWTについてもe-typingと同様、普段ほとんど触っていなかったという状況でしたので、ひとまずソフトの再インストールから作業開始。

 程なくして、RTC公式サイトにて本戦ワードも公開されたので、だいぶ苦戦しながらワードの導入作業も終え、ひとまず練習の準備は整いました。


5.2. 本戦に向け対策!…といきたいけど

 率直に言わせていただくと、「なんだかe-typingほど熱を入れにくいな…」というのが第一の感想でした。
 初っ端から「おいおい…」という感じですが。

 これに関しては、自分が根っからのランキング大好き人間だからという理由が大きく影響しているような気がします。
 前述のタイプウェルのくだりでも少しお話しましたが、つまり、私がタイピングをしていて一番テンションが上がる時というのは、ランキングで順位が上がる瞬間であり、それが至上のモチベーションであるということ。

 タイピングに一番時間をかけていた時期(2004年~2011年頃)でも、WTはあまり熱を入れたことがなかったのですが、背景にはそのような事情もありました。
 (記憶違いでなければ、一応、WTにもスコアランキング的なものがあった気がするのですが、ミスが減点要素になるのが辛くて、WTには本腰を入れていませんでした。)


5.3. 対策開始

 しかし、もちろんそんなことは言ってられません。
 予選を頑張ったものの、あと一歩のところで涙を呑んだという方もいらっしゃる訳であり、あの大舞台に出させていただく以上、本番で最高のパフォーマンスを発揮することが出場者の義務であると思いました。

 e-typingと同じく、まず一番最初にやるべきはワード慣れということで、課題ワードが羅列されたワードファイルとにらめっこしてみることにしました。

 ワードに慣れるため、ただひたすらに(本戦と同じ環境で)WTのCPU対戦だけやり込みまくる…という方法でも別段問題ないとは思いますし、前回RTC2019の際もそのような練習方法だったと記憶しています。
 しかし、今回はちょっと違うアプローチをしてみようかなと思いました。

 具体的には、課題ワードのすべてを自らの手でExcelに入力・リスト化し、文字数などの傾向を調べてみるという手法をとってみました。

 課題ワードは、「日テレ」「ビジネス」「食べ物」の3ジャンルあり、それぞれのジャンルに前半部・後半部が100ワードずつあります。つまり、覚えるべきワードは全部で100 (ワード) × 2 (前半・後半) × 3 (ジャンル) = 600個。

 WTをひたすらやり込む場合、課題ワードはすべてランダムに出現するので、この方法のみでは600個ものワードを均等に把握することは非効率であり、まずは全体を俯瞰してみたいと考えました。
 全ワードを自分の手で入力・リスト化することで、1ワード1ワードについて満遍なく目を通し、タイプした際の指の感覚を確かめることができるというメリットがあると思いました。

実際に作成したリスト。50音の見出しが思いっきり間違ってる(ご愛敬)

 実際には、上の画像のようなリストを作成。基本的に「n」キーが3連打になる場面や、文末の「ん」はすべて「xn」で打ちたいため、その部分は視覚的にもイメージしやすくなるよう、赤字でなぞったり「★」マークを付けています。

 また、リストの右端にある数字は「ローマ字で打ち切る場合の打鍵数」です。これらを統計的に処理(大げさ)し、ジャンルごとの打鍵数の平均値、標準偏差を算出するとともに、打鍵数の分布のグラフ化などもしてみました。

 ただし、これに関しては、出来上がったものを見ても「ふ~ん」という感じで、データ自体に深い意味はなく、半分自己満みたいなものだったと思いますが…(笑)
 まぁ、各ジャンルの平均打鍵数・ばらつき(分布)とも、「だいたい体感通りの結果だなー」というのが確認できたくらいで。


5.4. 本格的にWT打ち込み

 リスト化したところで、あくまでこれは机上のものなので、残りはひたすらにWTをやり込む期間に充てようと、練習を再開しましたが、前述の作業はそれなりに効果はあったかなと感じました。

 全ワードについて、少なくとも"初見"のものは無くなるため、すべてを万遍なく把握するという意味ではそこそこ効果的だったかと思います。

 あとは、苦手ワードを把握しつつ、その苦手を潰していくフェーズ。

  • この場面は「co」よりも、あえて「ko」の方が良いのではないか

  • ここは「xn」よりも「n」3連打のほうが安定する?

  • 「tyo」よりも「cho」のほうが前後の繋がりが良いかも

  • 「ya」の「a」は小指を使うと速いな (※通常運指の人なら当たり前のことですが…)

…などと、様々な打ち分けパターンや運指改良を試し続ける、自問自答の毎日でした。

 ちなみに、後から画像ファイルを見返していて気付きましたが、WTに関してはあまりリザルトの記録を残していませんでした。
 e-typingはランキングと比較することで"良い記録"が一目で分かりますが、WTは明確な基準がないうえに、あまり他の出場者に手の内を見られたくないという気持ちもありましたので。

 実際の記録としては、10ワード打ち切り時の平均kpmが1000を超える頻度も徐々に増えていたのですが、やはり95%の正確率は最後まで課題として残りました…。


5.5. メンタルを大事に

 本戦までの準備期間中、ひたすらWTだけやっていたかというと、決してそういう訳ではありませんでした。
 何事もやりすぎは良くない!ということで、その言い訳を盾に音ゲーをしにゲーセンへ繰り出すのも欠かさず… などというと、一気に印象悪くなりそうですが。。

 RTC本戦までの期間というのは非日常であることは間違いないのですが、ちゃんといつもの日常を過ごすというのも大事だなと感じていました。(やっぱり言い訳のようで、説得力に欠けますが…(笑))

 この数年間、タイピングに何時間も熱中し続けるということは実際にはなかったわけですし、年が明けてから何をして過ごしていたかといえば、狂ったようにドラムマニアしかやっていなかったもので。。

 それに、この段階となると「練習すればするほど伸びる」というフェーズとはちょっと違うよな、という思いもありました。
 いえ、練習することの意義を全否定したいわけではなく、練度を高めることの意味はもちろん大きいとは思います。

 この段階においては、スピードを上げるためのがむしゃらな練習というよりも、いかに平常心を保ち正確率を高められるかという練習をしたほうが良く、そのための練習は量ではなく質であると思いました。
 練習の質を高める最善の方法は、メンタルを健全な状態に保つこと。つまりドラムマニア(勝ってない人間が言うと恥ずかしいだけなんで、この辺にしておきます…)


5.6. キャッチフレーズと肩書き(余談)

 これは余談ですが、キャッチフレーズは本当に悩みました…。
 当初、音ゲーから言葉の響きだけで「ストライカー」という単語を貰おうかとも思いましたが、別に私自身は3連符譜面にそこまで強い訳じゃないしな… とか。(笑)

 比較的、勝負ごとに消極的(今それ言う?)である性格が、大好きなアルパカに通ずるものがあるな… という着想から「草食系」という言葉を、さらに、「やはり一番特徴的なのは、運指なんだろうな~」という点から、思いついた言葉をコネコネした結果、「草食系の指先トリッキー」になりました。

 さらに余談。肩書きのところ、私は「"元"タイプウェル ~ 1位」と記載して運営に提出したのですが、"元"が消えていたような…?
 「まぁ書かなくてもいっか♪」ということで運営側で削られたのかもしれませんが(?)、会場にタイプウェルが自分よりお強い方が複数いたので、なんだか申し訳ない気持ちに。。w


6.本戦 3/12

6.1. 最終調整、いざ会場へ

 いよいよ当日を迎えてしまったわけですが、前述のとおり、私は"日常"も大切にしたいという思いから、前日であっても、ひたすら練習!という感じではなく、練習はほどほどに、それ以外は普通の日常を過ごすよう意識していました。

 そのような具合でしたが、前日の練習ではスピード・正確性とも良い感じにキープすることができており、準備期間中の中でも今が一番上手いかも、という感触もあったため、自分のやり方は少なくとも間違いではなかったかなという気持ちでいました。

 本戦前日から当日にかけてまでの最終調整で意識したこととしては、「本番を想定し、自宅ではない環境でWTを打ち込む」ことです。

 具体的には、前泊したホテルや、試合当日にお昼をとった某ファミレスにて、タブレットでWTを起動し、本番と同じ格好でタイピングをしていました。
 椅子やデスクが違えばもちろんコンディションへ影響が出ますし、「靴を履いている」「周りがガヤガヤしている」という状況ひとつ取っても、自宅の自室で打つ環境とはかなり感覚が異なると思います。

 本番ではどのような椅子やデスクを使用するかは分かりませんので、自室ではない複数の屋外環境で(周りに迷惑にならない程度に)全力でタイピングする、という練習も有効であると考えます。

 そんなわけで当日、昼食はそのファミレスで、景気付けに高価な食事をした…というわけでもなく、(屋外タイピングをした以外は)いつもと同じような休日の過ごし方をして、会場へ。

 電車、乗り過ごしました!!!!!!!!!!!!

 浜松町駅ですぐさま折り返して、新橋駅へ。。。この時点で正確率95%を割って会場に入れないかと思った


6.2. 控室の様子

 控室に入ると、そこにはすでに到着していた本戦出場者の方々が数名ほどいらっしゃいました。

 日テレのビルに入った段階で、期待やら不安やらで、高揚なのか緊張なのかよく分からない精神状態になっていましたが、選手の皆さんは人智を超えた記録の数々を残しているにもかかわらず、気さくな方が多くて、変に場がピリピリしていたりということもなく、一旦は気持ちを落ち着けることができました。みんな、人間だったんだ!

 選手の中には、以前から個人的に交流のあった方もいて、その方々とは数年ぶりに会うことができた(それもこんな大舞台で)ということもあり、そのことも緊張をうまくほぐすことができた理由の一つだったと思います。

 控室を出て、ホールのような場所(こちらも選手用の控えスペース)に行くと練習用のパソコンが6台置いてあったので、早速試し打ち。

 この段階では、お昼にファミレスで打った時とほぼ同じ感覚で、そこまでコンディションが乱れることもなく安定して打てていたため、やはり屋外環境での練習もしておいて良かったなと思いました。

 一つだけ意識していたのは、他の選手の練習風景を直視しないこと。メンタルに悪影響を及ぼすのは明らかなので…。
 もうここまで来たら"超えるのは自分だけ"で、勝ち負けの結果はそれに付いてくるのみです。


6.3. トーナメント抽選

 抽選自体はもう何も小細工はなく、ただ引くのみでしたが、一つだけ願望があり、

「かな打ちの人とだけは当たりたくない」

の一心でした。その昔、「バトタイプ」というオンライン対戦型のタイピングゲームがあったんですが、それはそれは、かな打ちの方にはボコボコにされており、それ以来トラウマになっておりまして…。

 相手の文字の消え方を見ると、ローマ字打ちには絶対に対抗できないような尋常でないスピードで消えていくことに対し、どうしても苦手意識がありました。
 さらに、私自身かな打ちは未修得ということもあり、ワードごとの打ちやすさ・打ちにくさという情報については、正直ほとんど分からない状況でした。

 そんなことを考えていたから当たってしまったのかどうかは、神のみぞ知るところですが。。。第1回戦の相手は、かな使いの三山羊(みやぎ)さん…!

 「当たりたくない相手と当たってしまった…」という、ただそれだけでした…。

 これは後から三山羊さんのnote記事を見て分かったことなのですが、どうやら三山羊さんとしても私のことを「当たりたくない相手」と認識してくださっていたようでした。

 …が、(心情の大小を測るのは難しいですが)当たりたくない気持ち、「厳しいな」という気持ちについては、おそらく私の方が大きかったのではないかと思います。。
 いや、予選スコア658ptって…w その1点だけで、「あの恐ろしい文字の消え方をするんだろうな」ということは容易に想像できましたので。正直、厳しすぎる戦いになると思いました。

 ちなみに、私と三山羊さんの対戦は、第1試合が全8戦あるうちの第3戦目でしたが、これについては気持ち的に一番良い場所だな、と感じました。
 理由は単純。「最初も最後も嫌」「後半も緊張が増してきそうで嫌」、これら2点の消去法から、ベストな場所は「先頭ではない前半のどこか」と考えていたので。(笑)


6.4. 第1・第2戦目を観戦して

 そんなこんなしてるうちに、ついに試合開始を告げるアナウンスとともに、程なくして第1試合の対戦者同士が(打鍵で)殴り合う音が聞こえてきて、「あー、ついに始まってしまったか……」という気持ち。

 舞台ステージすぐ横の椅子に座って第1戦、第2戦を眺めていたのですが、見ていた感想としては…… これは恥を承知&批判覚悟で言いますが。
「あれ?ひょっとして自分いける…?」と思ってしまってました。

 いや、RTCの舞台に立った方、結果を知っている方々がおっしゃりたい言葉は十二分にわかります。あえて多くは言いません…。
 本当にそう感じてしまったものは仕方ない。

 まぁ、あえて自分のこのバグった感情を分析するとしたら、

  • 本番に向けて、一番良い具合に調整することができていた

  • 良い感じにアドレナリンが出ていた(ゆっくりに見えたのかも)

 みたいな状況だったのでしょうかね。こうして最終結果が出揃ったうえで、傍から見るとだいぶアレですが…。
 ただまぁ、一人で勝手に感じている分には、試合前の競技者としては悪くないコンディションだったのかもしれません。


6.5. 三山羊さんとの対戦

 ついに本番!!でしたが、いやぁ。完膚なきまでに打ちのめされました。3-0の完封負けです。。

 まずは、3戦それぞれのハイライトから簡潔に。(自分で配信を振り返りながら)

  • 1戦目(ALLワード)

   三山羊 10 - 7 あるぱー

 kpm  641.3 - 876.3
正確率  83.6% - 88.0%

 あれ!?意外とワード取れてたんだな…。(あんまりまじまじリザルトを見ないようにしてたので、正直今知りました)

 選択ワードは、かな打ちに不利と言われている「ビジネス」ワードを選択。自分としても長文のほうが得意でしたので。
 ただ、これはセオリー通りでしたので、相手も十分予測はできてたかもしれません。

  • 2戦目(ビジネスワード)

   三山羊 10 - 4 あるぱー

 kpm  781.3 - 905.2
正確率  97.1% - 88.2%

 本試合中の「参考までにアグリー」(1510kpm)は、今大会における瞬間最大最高kpmになります!!やったね!!!!

 …などという寝言はさておき(凡人さん、まとめてくださってありがとうございました…!)、781kpm(97.1%)は辛すぎますね。強い。
 後からこの結果を見て思うのは、三山羊さんが1戦目でお互いの速度のペースをしっかり把握されたうえで、"調子の波に乗れていた"からこその結果なのかな、という印象も受けますね。

 一方の私は、この段階で「あっ、この相手は…」という感覚に支配されつつあったので、ヘンテコワードによる"崩れ"に望みを懸け、「日テレ」ワードを選択。

  • 3戦目(日テレワード)

   三山羊 10 - 4 あるぱー

 kpm  726.1 - 900.2
正確率  92.4% - 89.7%

 なるほど、こんな感じだったのか!(今初めて3戦のリザルトを知った)
体感的に、自分のリザルトは3戦とも750kpm・80%くらいかと思ってました…。


6.6. 対戦を受けての感想

 このセクションは、一晩かけて書いた内容を全消しして新たに書き直してます。
 本戦から数日経ってもなお、「何一つ良いところがなかったな」という気持ちでいっぱいで、あまりに暗いことを書きすぎたので。

 一晩寝たらだいぶ気持ちの整理が付き、冷静になれたため、気分も新たに書き直すことにした… という次第です。(笑)

 まず、三山羊さんのパフォーマンスは本当に素晴らしいものがあり、私としてもなんとかスピードに喰らいつくべく、多少の正確性は度外視で打っていたのですが、純粋にスピードでも負ける結果となりました。

 三山羊さんはその後の対戦においても、安定したスピード・正確性を発揮され、初出場にもかかわらず3位という結果を残されたのですから、これは心から拍手を送りたいと思いますし、私の対戦結果も妥当なものだったのかなと感じています。

 一方で、私自身の率直な感想としては、「何もできなさすぎた」。自分自身に失望してしまっていました。
 "本番で100%のパフォーマンスが発揮できない"というのは誰しも通常なことと思いますが、いくらなんでも… という感じ。正直、体感的には20%も出せていたのかなという感触です。
 (後から結果を確認すると、平均900kpmは出ていたようなので、そこまで言うほどの落ちぶりではなかったのかもしれませんが…。)

 負けるにしても、もうちょっとマシな負け方があったなという気持ち。速度に対して、馬鹿正直に速度だけで当たりすぎてしまった点は強く反省しています。(練習でシミュレーションもしてたはずなんだけどな…)

 対かな打ちにおいては、「どうあがいても速度面で敵うわけがない」というシチュエーションによく遭遇しますが、その対応策について、純粋に経験が全然足りていなかったな、という感想です。
 三山羊さんとの対戦では、3戦中2戦で相手の正確率が95%を割っていたわけで、それを考えると、確かに速度に圧倒されてしまってはいましたが、丸っきり勝機がゼロだったわけでもなかったかなと。

 「速度で勝てないならルールで勝つ。」これを次回の反省にしたいと思います。

 今大会では「見せ場」を作ることができず、(これは自惚れだと言われても構いませんが)"大会にエンターテイメントを提供できなかった"という気持ちがあります。
 これが一番悔しく、心残りな点です。(ある意味では、初戦で敗退したことよりも、かもしれません。)

 ちょっと一方的なゲームになりすぎた。相手が動揺するくらいにプレッシャーをかけ、勝負がどちらに転ぶか分からないワクワク感に観客が湧く… そういう"エンターテイメント"を、いち競技者として提供したかったです。正直。負けるにしても。

 「この大会に出られるだけでもすごい」、それは確かにその通りだと思います。でも、本戦でパフォーマンスを出せなかった競技者自身が、"お守りのように"その言葉に縋るのはちょっと違うよな。
 
(※私個人の意見。自戒の念を込めて、です。)

 大変に苦く、良い経験になりましたので、もし次回があれば、さらに違った覚悟で臨むことができるのではないかと思います。

 …などと自分自身に期待しつつ、対戦の感想としては以上になります!(暗くなりすぎないテイストで書けたかな…?)

 大会全体の感想ですが、あの舞台に立てたことは純粋に楽しかったです。間違いなく、普通ではない経験をすることができました。
 「負けたら、泣くかニコニコしてるかのどっちかだろうな~」なんてことも思っていましたが、笑ってたのは、結局のところ楽しかったからなんだろうな。

 選手の皆さんとももっと色々お話したかったし、打ち上げ会場では(帰りの都合で)30分で発たなければならなかったりと、こちらについても、本戦と同じくらい悔いが残っています。タイパーとはタイピング以外の会話をしている時が一番面白い

 私がタイピングという趣味を始めていなければ、今大会への出場はもちろん、同じ趣味の方々にも会うことはなかったわけですので、今後も、この趣味を大切にしていきたいと思っています。

 やっぱり、出るからには勝ちたかったな!!!!


7.おわりに

7.1. 本文の総括

 ここまで散々に書き散らしましたが、前・後編あわせて現在18,000字ということで、さすがに疲れてグダグダになってきました。

 特に、試合の振り返りはぶっちゃけしたくなかったんですよね…。本当に辛くて、どんな表現をしても暗い文章になってしまって。
 もし本戦の翌日に書いていたら、バカデカい赤文字で短い単語とビックリマークにまみれた危険な文章になっていたことでしょう。

 でも、ひとまず書き散らしてから一晩寝たら、ちょっと気持ちが整理できたような気がしました。(まぁ本来なら「最初から整理してスッキリ書け」って話ですが…)

 元より、綺麗スッキリな文章を書く自信はなかったので、このような感情だだ漏れ・目で見た物そのままの日記となってしまいました。

 全部読んでくださった方、お付き合いいただき本当にありがとうございました。


7.2. 今後の"タイピング競技"との関わりについて

 私自身は前述のとおり、残念ながら現在は第一線から離れてしまっていた状態なのですが、せっかく培ったこのスキルですので、今後も何らかの形でタイピング競技に関わっていきたいと思っています。
 そのうえで、"競技者"を目指す以上は、練度を上げるべく、あの手この手試行錯誤をしていきたいと思います。

 タイピングという競技そのものについての今後への期待ですが、タイピングは「競技」という観点で見た場合、

  • ほとんどの人がキーボードに触ったことがある("凄さ"が伝わりやすい)

  • 老若男女、ハンデなく戦える

  • 勝敗が一目で分かりやすい

といった点から、昨今、世界的にも大きな盛り上がりを見せる「e-Sports」にまさにうってつけの競技であると思います。

 タイピングが「e-Sports」という形で、国内のみに留まらず、もっともっと盛り上がっていくことを切に願っています!
 来年のRTCは、テレビ生放送になるくらい盛り上がってたりして!?


7.3. RTC2023 まとめ

 今大会、「出場することができて本当に良かった」と心から言うことができます。楽しかったです!!
 …と同時に、「しんどかった」「勝ちたかった」いう気持ちも、同等かそれ以上にありますが!!まぁ、また出ればいいか!!!!!

 出場者のレベルが加速度的に上昇しているため、次回の予選はどうなることか…と考えるだけでも既にしんどいですが。
 仮にも「2度の本戦出場経験者」ということになってしまったわけですので、経験と反省を活かし、次に繋げていけたらと思っております。

 終わりに、今回、RTC2023という素晴らしい大会の舞台を創り上げてくださった運営・スタッフの皆さまに心より御礼を申し上げます。本当にありがとうございました。

2023年3月19日  あるぱー(@Alpaa_ca_)  

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