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ATELIERさんのカードを作りました。

最近の活版おしごと、ATELIERさんのカードのご紹介です。

ATELIER(アトリエ)さんは、店主の早水さんがお一人で運営する通販専門の古書店。instagramには本の写真が1点ずつあげられ、スクロールしていると本屋で立ち読みしているかのような、目に新しく楽しい方法で古本を紹介されています。

今回作ったのは、その本たちをお客様の元へ納品する際に同封するサンキューカード。「ATELIER」のロゴが、Walter Dexelというドイツのグラフィックデザイナーの印刷物のイメージ(骨太で重めなゴシック体)で作られたものとのことで、このカードもそのイメージをもとに製作を進行しました。
▼早水さんにいただいたイメージ

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何度かメールでのやりとりを重ね、THANK YOUの文字はロゴのものと合うように、字間もイメージのものに添うように調整をしてデザインを提案し、早水さんにはしっくりくるものを選んでいただきました。(デザインは弊社所属の齋藤拓実が担当しています◎)
用紙もこのチケットっぽい形を生かすために少し斤量が高く、また色合いのヴァリエーションも豊かなカラープラン-FSの217kgを選択。カラープランの持つ表面の質感で文字の部分がすこし擦れているのもまたかわいいです。

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実は今回のカード作り、ぜひ一緒に活版で何かを作りたいとこちらからお手紙をお送りして始まったもの。私自身がATELIERさんのinstagramを見るのが好きだったこともありますが、webサイトの言葉を拝見しこの方だったら活版の魅力を十分に感じてくれて一緒にいいものを作れるんじゃないかと、そんなことを思いお声がけをしました。(ATELIERさんwebサイトのABOUTの言葉をそのまま掲載します)

”本はその時代の空気感や文化を背景に生み出され、過去と未来を含んでいます。
「過去はいつも新しく、未来はつねに懐かしい」
これは森山大道氏の著書タイトルで、以前勤めていた古本屋で棚を触っていた際に、この言葉を見つけたとき、何かが繋がったような気がしました。
常に進化していく時代のなかで、現代は過去と繋がっていて、過去からもたらされるものがますます多く見受けられます。古書の持つ魅力や面白さを、より多くの人と共有できるような働きを目指していきます。”

また、この言葉を読んで、もしかしたら私たちだけではアクセスできないお客さんの元にも、早水さんの視点を通した新たな活版の魅力を届けてくれるんじゃないかなと、そんな可能性も感じました。

このカードが本と一緒に海を渡って日本の外の人たちにも届くといいな〜と思ってます。

ATELIERさんのサイトはこちらから。
みなさんもぜひ覗いてみてください〜!

(松浦葉月)


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