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今の職場は無愛想でもいいようだ

今の職場になって、仕事を教えてくれる先輩がものすごい無愛想なことに驚いた。

驚いたというよりは、最初はショックだった。

「私、嫌われてる?」

しばらくそう思っていたくらい。

まだ先輩がアラサーで若いから仕方がないのかもしれないけど、他のアラサー世代がわからないから、こんなもんなのかな。
アラフィフの私にはわからない。

これまでの私の価値観とは真逆だった。

愛想良く、自分の機嫌は自分で取り、常に周りには丁寧に、相手がイヤな思いをしないようにしようとしていた。それが社会人なのだと思い込んでいた。

しかし、先輩は10年近くこの仕事をしていて、仕事はできる。常に黙って見ていない風でしっかり見ていて、間違いを細かくすぐ指摘するし、私の間違いを後でこっそり手直ししていたりもする。

「全部文字打ちこまないでも出るから」とか、「内容をしっかり確認してから電話対応しないと」「電話待たせすぎないで」とか、やってるそばから細かく指摘してくるから怖い。そんなそばで言われたら焦るし、いっぺんにできんわ!って心の中で何度も叫んだ。

ドモホルンリンクルのCМでスマホで最後まで打ちこんでる人、先輩に「最後まで打たなくても途中で出るから」って静かに顔色一つ変えずに指摘されるよ絶対。怖いよー。

ニコリともしないし、かといって不機嫌なわけでもなさそう。

心配性の私が何でも聞くけど、失敗されるよりはそれでいいと、何でも応えてくれる。でもそれがきちんと説明の時もあれば、返事もせずチラッと見て2回うなづくだけの時もある。コワッ。

でも3か月が過ぎて、だんだんそれに慣れてきたら、すごいラクになった。

これまで笑顔で受け答えするのが身に沁みついていたけれど、おしゃべりもせず、ニコリともせず過ごしてみたら、なんということでしょう。

まるで家にいるみたいで、気を遣わずに楽だった。

これはいい!

ただこの職場から出た時に困るかも。

でも辞めずに続ければいい。

少し前は慣れなくて、もう辞めてしまおうかと悩んだりしたけれど、慣れたらこんな楽なことはない。

無愛想な私を体験して、どうなっていくのか、ちょっと楽しみになってきた。


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